おもちゃ映画ミュージアム
おもちゃ映画ミュージアム
Toy Film Museum

2016.04.19column

「無声映画の昼べ」後の茶話会

4月16日の「無声映画の昼べ」は、当日大勢の参加者がおいでくださって、満員御礼。夢のような光景でした。坂本頼光弁士の熱のこもった口演で、皆さん大満足で無声映画を楽しまれたことと確信しています。面白くて、貴重なアニメーションも上映するし、生命の神秘、大切さも伝えたいからと欲張って、子どもたちにも参加しやすいよう午後3時開演に設定しましたが、結果からみれば、子どもの参加はなく、大人ばかりで会場は一杯に埋まりました。その顔ぶれで、頼光さんは用意した中から昆虫の不倫を描いた「カメラマンの復讐」を選択されたのかもしれませんね。レアなだけでなく、とっても面白い作品でした。

今回は、「一度活弁を観たいと思っていた」という女性、「ライブ感を味わって欲しい」という願いに応えて足を運んでくれた大学1回生、大学で春からアニメーションを教える若手研究者、アニメーションを作って発表したいと思っている女性など比較的若い年齢層の方が多いように見受けました。勿論、頼光さんの人気で、ご家族3人で来てくださったファンの方、頼光さんが出演する時代劇専門チャンネル「オニワバン」の関係者と時代劇プロデューサー、映画監督など、関西だけでなく関東からも遠いところお越しいただき、感激しました。

坂本頼光さんの登壇は昨年12月12日の「第5回無声映画の夕べ」に於いて、尾上松之助「実録忠臣蔵」口演に続いて2度目ですが、その時、島根県益田市の山深い赤来町(現飯南町)に住んでおられた吉岡長太郎さんという篤志家の話を聴かせてくださいました。35㎜、9.5㎜、8㎜を自分で購入し、奥様が映写機を回し、長太郎さんが活弁を付けて町の公民館や学校で、あるいは県内各地で上映して、人々に映画を見せて楽しませてあげていたという実話。この話は私だけでなく、当日来場くださった多くの人の心に鮮明に残ったようで、16日は「この話をしてくれた頼光さんに会いたくて」時間を割いて来てくださった方もおられます。人が人に惹かれるのは、瞬間の言葉かもしれず、逆に心が離れるのも一瞬に発せられた言葉かもしれません(自戒を込めて)。

当日署名をいただいた方に「保利透」さんと書かれた方がおられ、びっくりしました。最近S.N.S.で繋がり、我が家で名前が出ることが多いからです。そのご本人が、わざわざ来てくださったことに大感激しました。

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ネットで繋がっていると、昔から知っていたような錯覚に陥ります。つい先ごろまでミュージアムでSPレコード展をしていましたが、写真の彼は昭和戦前レコード文化研究家、SPレコード音源復刻・ライターとして活躍されています。連れ合いが復元した傾向映画の代表作「何が彼女をそうさせたか」が上映された当時の主題歌「彼女の唄」が、昨年末に復刻発売されたことは以前書きましたが、発売元は彼が主宰する「ぐらもくらぶ」。解説や音源提供をされている毛利眞人さんは、この日用事で来られなかったそうですが、毛利さんのFacebookで、5月15日に発売されるCD『浅草オペラからお伽歌劇まで ~和製オペレッタの黎明~』(ぐらもくらぶ)に「茶目子の一日」全4種が収録されることを知って、とても興味深く思っています。今、マイブームは、「茶目子の一日」。

先日保利さんがFacebookで書かれた記事で、埼玉県大里郡寄居の「京亭」が、お伽歌劇「茶目子の一日」を書いた佐々紅華の別邸だったことを知りましたので、「いつか機会があれば『京亭』で『茶目子の一日』も含めた催しができたら良いなぁ」とダメもとで提案してみました。瓢箪から駒ということもあるかもしれませんし…。DSC04992 (2)

写真は終演後の茶話会の様子。様々な分野で活躍中の皆さまです。映画をキーワードに人々が気軽に集い交流するサロンになれば良いと始めたミュージアムです。その思いが一つの形になった場となりました。参加者から「ここに来れば、いろんな人と出会えるから面白い」と言ってくださったのが何よりうれしい言葉でした。頼光さんは、年内にもう一度開催すると言って喜ばせてくれました。今からその日が来るのがとても楽しみです。今回の反省を含めて、余り無理難題を言わないように気を付けますが…。

参加者から受け取ったイベントのお知らせを最後に掲載。

★とっておきの本を言葉で語る書評ゲーム「ビブリオバトル」…4月24日(日)14時、京都市東山区巽町442-9 東山いきいき市民活動センター。

 テーマは「本」にまつわる本。プレゼン希望者は22日までに、東山・図書館チームへ要予約machiaruki@biglog.net。観戦自由。無料。

 ★第1弾「活動弁士祭り」…4月24日(日)17時、西宮市下大市西町1⁻22 じゅとう屋別館 J:SPACE ℡0798-52-2258。

 「百萬両秘聞」(1927年、マキノプロダクション御室撮影所)。弁士:坂本頼光さん 2000円。

★「Minivan Rider~車椅子で駈けてきた人生」と「スマイル」の二本立て上映…4月29日(金・祝)14時、大阪市北区長柄中1-4-7ロイヤルグレース1階のブックカフェワイルドバンチ℡06-4800-4900。

 骨形成不全症で生まれた田中宏和さんに密着したドキュメンタリー。男の子になりたい女の子の6年間を撮影した「スマイル」の出演は榎本稜斗(礼乃)さん。監督はいずれも岡田有甲さん。ワンドリンク付き1500円。問い合わせは岡田さんreflex-okada@osaka.zaq.jp。

★春のぐらもくらぶ祭り2016「浅草オペラ100年と二村定一リスペクト・ショー」…5月8日(日)14時半、東京両国・江戸東京博物館ホール。

詳細は、 http://www.event-search.info/events/WWaax0BhY4JftQ/

★高槻真樹『映画探偵 失われた戦前日本映画を捜して』(河出書房新社)刊行記念トーク&上映会「フィルムを守り、伝えるということ」…5月8日(日)15時、東京都文京区千駄木5-17-3 谷根千<記憶の蔵>。

出演:高槻真樹さん、映画保存協会の石原香絵さん、無声映画伴奏は柳下美恵さん、司会は不忍ブックストリートの南陀楼綾繁さん。当館所蔵フィルムを編集した「SF系玩具映画断片集」ほか上映。2500円。予約はyoyaku@yanasen.org

★VOGA第12回公演Social walk…5月20日~30日(但し、25、26日は休演)19時、京都府八幡市の石清水八幡宮野外特設舞台。

詳細はhttp://lowotarvoga.net/

以上です。5月8日は東京で行われる2つのイベントに興味津々なのですが、ミュージアムでもイベントがあります。新着情報のコーナーで追ってお知らせしますが、映画史家・山口博哉さんによる「タカラヅカが育てた映画女優・轟夕起子生誕99年&没後49年記念映画漫談」を開催します。こちらもどうぞ、ご期待下さい。

 

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