おもちゃ映画ミュージアム
おもちゃ映画ミュージアム
Toy Film Museum

而立(じりつ) / 尹政旻(ユン・チョンミン)監督作品 2021年5月12日(水)~16日(日)10:30~

而立(じりつ)

2013年、尹政旻(ユン・チョンミン)監督作品、DV、カラースタンダード、88分

受賞歴(招待上映を含む)

第6回 日本芸術センター 映像グランプリ入選、 芳泉文化財団 研究助成作品

あらすじ

主人公「ユンチャンホ」は韓国の出身で親は工場労働者の貧しい家で生まれる。子供の時は絵を描くのが好きな子だったが赤緑色弱である。高校の時代、学校で美術部加入を誘われるが頑固な父の反対と経済的な理由で諦める。 卒業後、徴兵に呼ばれて2年間服務する。転役後、高校時代の日本人の親友「林」が日本での仕事を提案する。深思熟考して大阪に渡航、林と一緒に韓国料理屋で働く。 毎日忙しい日常が続くが、店で「冨永麻友美」に出逢い、一目惚れする。冨永に対する想いを込めて、諦めていた絵を再開する。絵が切っ掛けになって二人は付き合う。すぐ同居生活を始めてしばらく幸せな日々が続く。ドンドン作品が増え、店に飾る。お客さんから良い評判が立つ。アートリエを経営している常連さんが絵を見て良い条件で展示会を提案する。当時に冨永が妊娠する。 展示会の契約の直後、林が展示会の契約金、店の収入を持って去ってユンは店の店長に強く圧迫される。一方、友達の結婚式に参加するために仙台にいった冨永は東北大震災を経験する。子供の時阪神大震災を経験(目の前で母親が亡くなる)し、地震にトラウマを持っている冨永は大阪に帰って来た後、狂人の状態になる。店の店長からの圧迫がもっと強くなって結局ユンは首になる。店に行って店長に自分の潔白を言うが店長が聞かない。金貸しのヤクザから追いかけられる。ヤクザが冨永を人質に取る。冨永の精神状態がもっとひどくなり、暴言を浴びせかける。暴言を浴びたユンはショックと喪失感で理性を失い、衝動的に冨永を殺す。ユンの理性が戻ってくるが、警察に逮捕される。

制作意図

現代人にも30歳は人生の折り返し地点である。30年間重なった経験と若さというエネルギーの絶妙なバランスが取れ、仕事の上で重要なポストに就いていたり、家族を持っていたり、この社会において責任が付きまとう年齢である。 しかし、30年間の過去が染みつき、新しいことに挑戦することに脅え、保守的になりがちになり、毎日の仕事に忙殺され、若者からは「Don't trust over 30」と叫ばれる。そうなってしまっている自分にも気づかず、顧みず、ただ日々を過ぎるように生きている。社会から要求される責任、現実の生活とまだ諦めてない夢の間で悩む「第二の思春期」でもある。この大事な時期で一度自分の人生と、自分に向き合うことも必要ではないだろうか。そこから、まだ新たな道筋が産まれることがあるかもしれない。それをテーマとして、この映画を制作する。

キャスト

梅田脩平、塩尻綾香、大宮将司、チョン・リンダ、瀬口昌生、マツイ カヅアキ

スタッフ

制作:田中洋崇、脚本・監督:ユン・チョンミン、撮影:坂口知美、照明:岩男祐樹、美術:松本慎太郎・杉井志帆、録音・整音:山下美於、音楽:nia (phaze recordings)、編集:石川拓也、助監督:林知希、鮫島亮、賀村航大、梶原慎平、萬代健士

コメント

芳泉文化財団 研究助成作品です。