おもちゃ映画ミュージアム
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Toy Film Museum

2024.10.07infomation

11月24日アニメ『茶目子の一日』と『正チャンの冒険』をEtt&ふちがみとふなとの生演奏と一緒に観よう!

3月30日に開催した蓄音機によるレコード再生イベントに登場して下さった“ぐらもくらぶ”保利透さんの紹介で知り合った渕上純子さん。お話をしていて、名古屋で活躍されている二人組“Ett”と渕上さんのユニット“ふちがみとふなと”と一緒に11月24日にイベントをしようということになりました。

9月18日に「もうそろそろイベントのチラシを作らなきゃ」と思って、渕上さんに来ていただいて打ち合わせをしました。その結果が上掲チラシです。打ち出されたのは、当館が所蔵している1931年公開『茶目子の一日』を上映して、その映像にガットギターと唄の“Ett”が演奏するというプランでした。そこに“ふちがみとふなと”も客演します。二組の音楽家によって、西倉喜代治が作ったこのシュールなアニメーションがどのように演奏され、歌われるのか楽しみです💗映像冒頭部分は、神戸映画資料館の御協力を得ました。

“ぐらもくらぶ”には、『和製オペレッタの黎明 浅草オペラからお伽歌劇まで』という面白いアルバムがあります。佐々紅華作の童謡『茶目子の一日』(1919〈大正8〉年10月発売、東京七声歌劇団 木村時子、天野喜久代)▼お伽歌劇『茶目子の一日』(1925〈大正14〉年、木村時子、高井ルビー)▼童話唱歌『茶目子の一日』(1929〈昭和4〉年、作詞・作曲:佐々紅華、独唱:平井英子(ひでこ)、台詞:高井ルビー・二村定一)▼童話唱歌『茶目子の一日』(1933〈昭和8年、歌手:飯島綾子・中野忠晴・三好久子〉と4種類の『茶目子の一日』が収録されています。如何に人気があった演目だかが伺い知れますね。

『茶目子の一日』はこのように4回もテイクされていますが、何と言っても人気だったのは可愛い声で歌った平井英子のバージョン。レコードと同期して楽しんだアニメーションは、おもちゃ映画として普及しました。“Ett”の2人は、以前から平井英子バージョンをカバーしておられて、映像と一緒に歌うのが希望だったのだそうです。

オマケとして、国民的人気漫画だった『正チャンの冒険』をアニメーションにした2作品も、2組のユニットの演奏で上映します。『正チャンの冒険』は昨年誕生から100年の節目でした。奈良市田原地区(旧田原村)の自治会集会所を整理していて見つかったおもちゃ映画(35㎜)があり、そこに映っていたのが「正チャン」でした。映写機も残っていて、地域の人々の慰安のために購入して楽しんでおられたのでしょう。戦前の田原地区では、青年団が「活動写真隊」を創設していたそうです。そうした動き自体に興味が湧きます。

昨年夏、当該地域の方からそのフィルムをデジタル化する依頼を受けましたが、よくよく調べると、その映像の続き部分がありましたので、11月24日は二つの映像を繋いだバージョンとしてご覧頂きます。この後半部分は、2022年9月1日に市内の塚本さんから寄贈頂いたパテ・ベビー版(9.5㎜)です。1世紀を経て、一つのお話としてご覧いただく貴重な上映会となるでしょう。

もう1作品の『正チャン太平洋横断』は上・下巻のおもちゃ映画で、画像が綺麗ですし、キャラクターも可愛いです💗 まだ第一次世界大戦頃のことですから日米は仲良く、正チャンはアメリカへ渡って「よく来た!」と歓迎されるアニメーションです。演奏も聞いて貰いたいですが、アニメーション研究者にもぜひ観て貰いたい「正チャン」の2本立てです。

その後は、それぞれのオリジナル曲を演奏し、お楽しみフィナーレは合同演奏で盛り上がりましょう。グッズ販売もございますし、12月には、“ぐらもくらぶ”さんから、CDが発売される予定だそうですので、彼女たちの曲がお気に召したら、その節はぜひお買い求めください。

定員は25名(予約優先)。参加費は2500円(入館料込み)。多くの皆様とお会いできますことを期待しております‼

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