おもちゃ映画ミュージアム
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Toy Film Museum

2017.07.09infomation

1960年代後半~1990年代の邦画・洋画のポスター数百枚を預かりました

今日は1960年代後半から1990年代の邦画・洋画ポスター、約500~600枚をお預かりしました。京都の河原町や新京極界隈の映画館の看板を描いていたタケマツ画房初代・竹田猪八郎さんの手描きポスター数百枚は既にお預かりしていますが、今度は同画房二代目竹田耕作さんが看板を描くときに参考にされたポスター群。いずれも耕作さんのご次男章作さんから受け取りました。

これから分類別に仕分けし、保存と活用を考えていきます。傷んだものも多く見受けますので、貴重なものは、専門家にお願いして、紙類修復のワークショップもしたいなぁと思っています。ただ、章作さんの話では、大切なものや綺麗で良い映画ポスターは、別に分けて黒いビニール袋に入れて保管していたそうなのですが、お母様がごみと思って捨てられたそうで、黒澤明作品などの名作や貴重なものはすでに失われたそうです。残念です。

二代目竹田耕作さんは、1945年8月に少年飛行兵より復員し、戦後映画界の復興と共に、京都の映画館の看板を製作する〝タケマツ画房”の立ち上げから参加され、70歳になられた1997年、日本映画100年を記念して始まった第1回京都映画祭で、京都の映画界を支えた人たちに贈られる「映画功労賞」を受賞されています。耕作さんは「毎年八幡市の飛行神社にお参りに行かれている」と一緒に仕事したことがある井上優さん(当ミュージアムの看板を勘亭流で書いてくださった方)からお聞きしたことがあります。無事復員されて京都の映画界に貢献をされたのですね。今もご健在なので、いつかミュージアムに見に来て欲しいというのが私の希望です。

なお、耕作さんとご長男啓作さんが編まれたタケマツ画房の仕事『映画看板』(2009年)は、当ミュージアムで販売しています。

6月に中川信夫監督展を開催しましたが、この写真は、井上優さんが送ってくださった1956(昭和31)年7月の中川信夫監督『阿修羅三剣士』と併映の毛利正樹監督『四谷怪談』の看板。もちろんタケマツ画房の仕事。京都の新京極蛸薬師上る「菊映」で使用されました。61年前の丁度今頃の映画館の様子に、懐かしいと思われる方もたくさんおられるでしょうね。

 

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