おもちゃ映画ミュージアム
おもちゃ映画ミュージアム
Toy Film Museum

2018.11.14infomation

所蔵の『ミッキー漫画 スピーデー』は、ディズニ―が探し求めている7作品のうちの1作品『Neck’n’Neck』でした‼

今朝の朝日新聞です。題字下と対向面(34面)に、大きな扱いで、ディズニーが探し求めている7作品のうちの1作品の一部が見つかったと報道。ネット時代を反映して、デジタル・ファーストということで昨夜のうちに朝日新聞のデジタル版で公開され、それを受けて私も発信したところ、多くの方から反響がありました。

発表に至るまでの経緯については、9月9日「木村白山って、何者?」の感想文を書いてくれた谷廣和哉君(高校2年生)に触れて、こちらで詳しく書いていますので、是非ご覧ください。

9月9日彼から、当館所蔵のおもちゃ映画の中に、ディズニーの失われたとされているフィルム(当館のは35㍉、50秒)があると教えて貰い、渡辺先生が神戸映画資料館に寄贈された16㍉(2分)と同じ作品だと確認したうえで、映画担当で語学堪能な朝日新聞の伊藤記者さんにすぐに連絡しました。ディズニーとの連絡に語学力と新聞社の信用は欠かせないと判断したからです。

当初は9月30日(台風24号のために10月6日に延期して実施)の「渡辺泰トークイベント」までに、ディズニーからのお墨付きが得られたなら当日発表して「渡辺先生アニメ研究68年間を称える花になれば良いなぁ」ぐらいに考えていたのですが、なかなかそうは進まず、今日の新聞報道となりました。

先ほど渡辺先生に電話をしたところ、先生も大変に喜んでおられました。いつもアニメ―ションのことでは私共の知恵袋になってくださってお世話になりっぱなしの先生に「少しは恩返しできたかな」と思っています。

今回のフィルム発見の気付きのもとになった谷廣くんも「一生観る事はないかと思っていたオズワルドのロスト・フィルムがまさか日本に、しかもおもちゃ映画ミュージアムさんと渡辺先生のもとに眠っていたなんて…。この発見は本当に素晴らしい功績だと思います。おもちゃ映画ミュージアムさんは該当フィルム以外にも、フライシャーやディズニーといった海外アニメや残存率が極めて低い貴重な国産アニメの玩具映画フィルムを多数所蔵されています。「玩具映画」という媒体は、これからさらに研究されるべき分野なのではないでしょうか。」とツイッターで書いてくれました。

これまで、あまり評価の対象にならず、見向きもされていなかったおもちゃ映画から、昨年はチャーリー・チェイス(チャップリンらに続く喜劇俳優と評される)の主演映画『WHY MEN WORK』の一部が当館所蔵の中から見つかって「ロスト・フィルム発見」と世界発信されました。こうした視点を高校2年生が持っていることに先ずは驚きと頼もしさを感じます。

今日は福島県の日大東北高校2年生の男子生徒3人が見学に来てくれました。新聞を見せ乍ら、早速件の『ミッキー漫画 スピーデー』を見て貰いました。この後、実際におもちゃ映写機を操作しながら、上映後に切り売りされていたフィルムを上映体験。たまたま他館でチラシを見付けて来てくれたようですが、「大変貴重な体験ができて良かったです」と感想を述べてくれて嬉しがらせてくれました(背の高いもう一人の生徒さんが写っていないことに、今頃気付いて冷や汗をかいています。ごめんなさい)。

私は、できることなら、いつかディズニーの人に来て貰って、日米の人気キャラクターが共演するユニークな日本製おもちゃ映画をぜひ見て貰いたいと思っています。海外キャラクターの日本での受容と広がりは、面白い研究テーマだと思うのです。

例えば、このおもちゃ映画。今ほど著作権が細かく言われなかった時代、日本の玩具メーカーは海外の人気キャラクターをひょいと拝借して、それに日本の漫画の人気者と夢の共演をさせて、奇想天外な面白いアニメ―ションを作っていました。

こうした作品はいくつもあり、漫画が上手な描き手に依頼して製作し、おもちゃ映写機と一緒にデパートの玩具売り場で販売していました。何度かミュージアムに来て下さったアメリカのバックネル大学のエリック先生は大変に興味をお持ちでした。今回の報道が海外に向けて発信され、運良くディズニーの方の目にも留まって、興味を持っていただけたら良いなぁと願っています。

【追記】英語版がでました。良かったです!!!!!

【続・追記】BBCも11月16日10時頃に報道して下さいました。昨年当館所蔵おもちゃ映画から、チャーリーチェイスのロスト・フィルムを発見して下さったいいをじゅんこさんから教えてもらいました。こちらの記事では、2015年に別のオズワルドの作品が見つかっているBFIのアニメーションのキュレーター、Jez Stewart氏のコメントも載っています。

【続々・追記】11月17日朝日新聞の伊藤記者さん来館。彼女から「オズワルドのロスト・フィルム発見のニュースは、Hollywood reporter、BBC 、CNN 、Indie wireでも報道された」と教えて貰いました。世界中のオズワルド・ファン待望の話題だったことがわかります。世の中のコレクター諸氏の中には「実は私も持っている」という人がおられるやもしれません。でも、永らえたフィルムは社会の宝として活かしてこそ、と私は思います。今回の報道を機に、そうしたまだまだ眠っている貴重なフィルムが目を覚ますことを心から願っています。

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