おもちゃ映画ミュージアム
おもちゃ映画ミュージアム
Toy Film Museum

2022.05.27infomation

6月19日特別上映『おもちゃ映画で見た日中戦争』は満席になりました‼

今開催中の展覧会「『川喜多長政と中国』展―映画の国際交流を求めて」で関連企画として6月19日(日)13時半から特別上映する『おもちゃ映画で見た日中戦争』は、お陰様で予約で満席になりました。あと数人をキャンセル待ちというかたちで受け付けますが、キャンセルが出ない場合は申し訳ありませんが、ご入場いただけませんので予めご了承をお願いいたします。

催しの度に幾人か連絡がないままお越しにならない方がございます。参加をご希望されても心苦しくもお断りしなければならない状況だということをどうぞご理解くださいまして、参加できなくなった場合は、できるだけ早い目にご連絡をお願いいたします。開始直前の参加取りやめ連絡や無断キャンセルの場合は全額料金を請求させていただきます。

今回は、真宗東派嵯峨本願寺(京都市右京区)ご住職大谷光道様の特別なご協力で、日本の国策映画会社「満洲映画協会(満映)」の専属女優「李香蘭」として人気があった山口淑子さんが、東本願寺境内で『荒城の月』と『何日君再来』を歌っている映像(約6分間)を、この場限定でご覧いただけるようになりました。撮影されたのは1940年7月から1944年秋までと考えられるプライベート映像です。光道様のお父上である大谷派の故大谷光暢前門主(法主)様のコレクションの中から見つかった映像で、光暢様が中心となって開催しておられた映画鑑賞サークル「真美会」で上映するために撮影された映像だそうです(2017年4月20日付け京都新聞夕刊参照)。公開されるのは初めてのことで、大変光栄に存じます。

6月26日まで開催しているこの展覧会は、公益財団法人川喜多記念映画文化財団様と日本映画史家本地陽彦先生のご協力で、貴重な資料を多数展示しています。上掲写真に写るポスターの『萬世流芳』は、満映の依頼により、川喜多が代表を務める「中華電影」も国策に照らした内容の映画製作を余儀なくされて共同製作した1942年の映画。李香蘭(ポスター右上の女性)はアヘンとの戦いに奮闘する糖売り少女・鳳姑の役を演じています。

先ほどの『萬世流芳』やこの『民族の祭典』、

ここに掲げている名画3作品、

他にも『肉体の悪魔』や原節子さんが出演した『新しき土』などは、全て有名な野口久光が描いた美しいポスターです。

珍しいパンフレットや現存唯一の台本などもございます。ぜひ間近でご覧いただきたいです。そして今回の展示に際して高橋伸彰・海口経済学院准教授と蔡剣平・北京国際映画祭プログラミングアドバイザーから、ビデオメッセージを受け取っていますので、それも是非ともご覧いただきたいです。日本と中国の若い映画監督・研究者が、中国では長く語ることがタブーとされてきた川喜多長政について大切なことを話してくださっています。このメッセージを一人でも多くの方に届けたいです。

会期は6月26日まで。月曜、火曜は休館ですが、休館日でないとご覧になれないという方は、事前に連絡を頂けましたら対応できるようにします。皆様のご高覧を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

【追記】

6月19日にご覧いただく『おもちゃ映画で見た日中戦争』は、今年3月の第17回大阪アジアン映画祭の折に初めて生演奏付きで上映した作品です。2月24日に突如始まったロシアによるウクライナ軍事侵攻は一向に収まる気配がなく、世界中が心を痛めています。連日報道されるその様子を見ながら、当初「日露戦争」から始めた本作品を見直し、「なぜ、日露戦争が中国本土で行われたのか?」を説明すべきだと思い、3月とは字幕構成を多少変更しました。

演奏は当館でお馴染みの天宮遥さんにお願いしました。「映像を拝見して大変感動しております。これは大変重要な作品であり、上映に携わらせていただくことを心から感謝いたします。広く世界中の人に見てもらいたいです!」というコメントが届いています。彼女の演奏をどうぞご期待ください‼

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