2024.07.08infomation
8月18日映画『沈黙の50年~国から子どもをつくってはいけないと言われた人たち~』上映会の予約締切間近です
7月3日最高裁で、強制不妊手術問題に関する画期的な判断が下されました。5件の国賠訴訟の統一判断が示され、旧優生保護法が違憲であり、不法行為から20年の経過で賠償請求権が消滅するとした「除斥期間」も「著しく公平・正義に反する」と適用しませんでした。4件で国に賠償命令を、残り1件は唯一「除斥期間」が適用されて原告が敗訴していた仙台裁判ですが、こちらは賠償額算定のために高裁に差し戻しされました。
長い裁判のあいだに、今回上映するドキュメンタリー映画『沈黙の50年~国から子どもをつくってはいけないと言われた人たち~』の主人公、聴覚障害者の小林寶二(たかじ)さんの奥様も亡くなりました。原告の人たちは皆さん高齢ですから、まさに命をかけた闘いです。3日の裁判で小林さんは勝訴しましたが、願いは不妊手術を受けさせられた約2万5千人もの人たち全員の救済です。小林さんたちは4日、こども家庭庁で加藤鮎子担当相と面会し、①首相による直接の謝罪や国会における謝罪決議、②全被害者に対する補償法の制定、③再発防止や偏見差別の根絶に向けた施策の実施などを盛り込んだ要求書を手渡しました。
勇気を振り絞って提訴し、闘っておられる方は今現在39人。多くの方は世間の目を恐れて沈黙されているか、ご自分が当該者であることをご存じないかでしょう。5月初めにこの映画を先行上映した会場では、「自分もその一人だ」と名乗り出られた聾の女性がおられたそうです。映像には説得力がありますから、この映画をご覧になって、背中を押されたのでしょう。観客は映画を通して、当該者たちが味わってきた苦悩を知ることもできます。
この上映会については、共に生きる会のブログでも紹介しております。http://tomoniikirukai.blog.jp/archives/25010052.html
監督の谷進一さんが代表の聾宝手話でも広報されていることもあり、おかげさまで10時からの第1部は既に満席になり締め切りました。続く13時からの第2部、16時からの第3部、19時からの第4部も定員25名にもうすぐ達しそうです。迷っておられる方は早い目にご連絡下さい。電話075-803-0033、Fax075-803-0034、電子メールinfo@toyfilm-museum.jp へお願いします。
猛暑が続いております。隙間が多い古い民家を再活用しており、冷房をしていても不十分です。恐縮ですが、できるだけ涼やかな服装でお越しくださいませ。当日お会いできますことを楽しみにしております。