おもちゃ映画ミュージアム
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Toy Film Museum

八音盒〈オルゴール〉 / 向 陽監督作品 2021年2月10日(水)~14日(日)10:30~

八音盒〈オルゴール〉

2002年、大阪芸術大学大学院、向陽監督作品、35mm(スーパー16mm)、カラー、ビスタサイズ、52分

あらすじ

中国人留学の郭陽(かくよう)は、成功を夢見て日本へ留学してきた。生活は苦しかったが、いつも心の支えになったのは母からもらったオルゴールだった。ある日、なけなしのバイト代をチンピラに盗られそうになった時、助けてくれたのは同じ住居の1階に住む、飲んだくれの前原という男だった。それ以降、郭陽と前原は交流を深めていくのだが、ひょんなことで前原が所属する右翼団体の街宣活動に参加することになり、二人の友情には決定的な亀裂が入ってしまう。

制作意図

生まれ育った国も文化も教育も違う二人の若者。この設定には、監督である中国人留学生の向陽(コウヨウ)と、制作・脚本の西村朋樹の関係が投影されています。主人公にとって一筋縄には行かない状況を設定し、物語がどうなって行くのかを二人でぶつかり合いながら考えて行きました。

キャスト

胡珂、山田大介、谷中優子、張可君、鍋島浩、信国輝彦、下房地努、小野順一

スタッフ

制作:西村朋樹、企画:向陽・西村朋樹、脚本:向陽・西村朋樹、監督:向陽、監督補:三浦恵一、撮影・照明:山崎克彦、美術:徐芸、録音:山田祥代、編集:向陽

コメント

修士卒業作品として、リアル感がある描写手法を取り込むことが第一課題でした。当時の、映画のストーリー性や娯楽性、観客ターゲット課題などの取り組みを思い出すと、「物語を練り直して、集客戦略も考えて、今すぐもう一回やってやるぞ(笑)」と自問しますが、その当時の我々の力一杯でした。中国出身の私と日本の方と一緒に映画製作の熱意を今でも感じます。国際学生協力作品として、母校の大阪芸術大学の先生たちと各学部の学生たち、企業研修員プロデューサーの元電通テックの三浦様のご協力、深く感謝の気持ちで一杯です。日中の青年を描写する時代性や社会性がある作品で、映画自身のストーリとその映画の背景、今見るといかに時代が流れて、それぞれの人生を歩んで、我々と観客に「夢と目標」というテーマに、皆さんに勇気をもたらすことを願っています。(向陽)

 

 

 

 

 

 

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