おもちゃ映画ミュージアム
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Toy Film Museum

あんたの家 / 山川公平監督作品 2022年10月13日(木)13:00~

あんたの家

2008年、山川公平監督作品、DV、DVX100、カラー、スタンダード43分

受賞歴(招待上映を含む)

ぴあフィルムフェスティバル2010グランプリ、水戸短編映像祭2009 準グランプリ、第23回東京国際映画祭「日本映画・ある視点部門」 ロッテルダム国際映画祭 2010フォーラム部門

あらすじ

木造モルタルアパートで暮らす老夫婦が、老老介護生活に突入。介護と貧困に疲弊する妻キミコの、大阪のおばちゃんならではの派手好みな服と生活臭のミスマッチが不思議な魅力を押しだし、逆境のど根性を光らせる。

制作意図

「作る以上は制作費を回収する」が一番大切なコンセプトでした。最小限のキャストとスケジュールで費用が低ければ良し。映画祭に出して1番を獲れば尚良しという邪な言葉をノートに書き出して脚本を書き始めました。インディーズ映画を観る側のちょっと上から目線を意識して、観終わりに目線の振れ幅が大きければ鑑賞価値が高くなるかなと、観る側頼りですり寄って設定を考えました。 同じように「介護」について先入観や上から目線が自分の中にあり、これをとことん疑ってみる中で「身の丈に合う」という作品のテーマが着想され、作品内外を一貫する意図として進められたように思います。

キャスト

伊藤壽子、親里善次、高田若葉、川村宏正、五十嵐令子

スタッフ

製作:大村司、脚本・監督:山川公平、撮影:横田雅則、照明:増田直人、美術:深谷祐次、録音:田中宏宜、音楽:山本陽子、編集:山川公平

コメント

目を輝かせて制作Ⅰに取り組んだ同級生達と色々な作品を制作する中、眠気と戦い、雨に震え、飛行機を睨んでは役者をもてなして日々を過ごす内に、撮影以外の学生生活は気がつけば、鉛のような眼をした仲間たちとの安否を確認する場所のようになっていた様な気がします。作品にアドバイスを頂く先生方は学生にとっては分厚い壁で、目の前のその厚みに刃向う思いが強く渦巻く大阪芸大だからこそ、沢山の作品が世に出ているような気がします。

(2021年4月21日~25日、再上映)