おもちゃ映画ミュージアム
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2019.11.12infomation

12月4日から「戦争プロパガンダ展」を開催します!

12月8日は太平洋戦争開戦記念日です。1941(昭和16)年12月8日早朝、日本軍がハワイのオワフ島真珠湾にあるアメリカ軍基地を奇襲攻撃し、3年半に及ぶ大東亜戦争対米英戦(太平洋戦争)が勃発しました。それから、日本が辿った歴史はよくご存じだと思います。

この記念日に合わせて、再び同じ過ちを繰り返すことがないよう、当団体理事でもある河田隆史さんのご協力で、「戦争プロパガンダ展」をします。

毎年8月に、河田さんはお仲間と一緒に「戦争と平和」展をされています。今年の取り組みが、7月27日付け毎日新聞夕刊1面にカラー写真4枚付きで大きく報道されました。

いつもの高槻市内だけでなく、今年は茨木市でも開催され、当館も戦争プロパガンダのアニメーションや実写映像の上映で協力させて貰いました。

今年、私が縁を得た人の中に、ブラジル移民を促進するために使われた幻灯機の種板を多数入手された研究者がおられます。また、当館が入手した映像の中に、満州移民を促進するために作られたと思われる実写映像や、真珠湾攻撃や特攻隊を記録したアメリカの映像もあることから、12月8日にこれらの映像もご覧頂きながら、専門家をお招きして、2つの移民送出の背景を探る催しをすることにしました(別にご紹介)。それならばと、河田さんに急遽お願いをして、この「戦争プロパガンダ」展をして貰うことにした次第です。

河田さんからメッセージを頂戴していますので、それをそのまま以下に紹介させて頂きます。

………………

   「戦争プロパガンダ展」を企画して                 

                                 河田隆史

 私は30年以上高校の教員として、「平和教育」にたずさわってきました。今回展示するポスターや雑誌は、私が授業で使用するため個人的に集めた教材の一部です。何故これを使うようになったのか。「平和教育」では、「平和は尊い」「戦争は悲惨である」ということを、戦争のことを全く考えたことがないであろう若い人に考えてもらおうとしました。「戦争は悲惨である」ことを伝えることは大切です。しかし、それだけでは戦争を止めるのは不十分です。「敵が攻めてきた」の一言でひっくり返るからです。

 そもそも戦争賛成などという人はどこにもいません。世界中の全ての人が戦争に反対しているのに何故戦争は起こるのでしょうか。そのことを考える教育が必要だと考えました。「私たちは侵略戦争には反対するが、防衛戦争は賛成である。防衛戦争と侵略戦争は区別ができる。」「自国は善良だが、世界には邪悪な国が存在する。」これらの常識化したフレーズをもう一度考えなおす必要を痛感したのです。

 20世紀以降の歴史で「侵略戦争」と明言して始まった戦争はありません。全て「防衛戦争」の名目で起こされました。そして一旦戦争が始まれば、戦争へ疑問を持つことは利敵行為であり裏切りとなります。

 戦時中の日本のプロパガンダから多くを学ぶことができます。なぜ私たちは戦争に協力したのか。その様子をポスターから伺うこともできます。プロパガンダはどこの国にもありましたが、日本のポスターの特徴は相互監視を訴えるものが多いことです。戦争初期の一時期だけ、「聖戦完遂」や「自存自衛」など戦争目的が掲げられました。しかしその後は戦争の正当性や敵への憎悪よりも、国民の努力が足りないことや国内に不心得者がいることを主張したポスターが大多数だったのです。戦況が不利になればなるほど、指導者の責任は不問となり、国民の努力不足が責められました。戦争末期には悲壮感あふれる、一億玉砕をも辞さない宣伝となりました。今から見ると過激なフレーズですが、当時の国民は降伏することなど考えていなかったので、いずれ自分も死ぬことが予定されていたのです。

 私たちは本当にプロパガンダに弱い大衆でした。身近な人たちからの相互監視により、選択の余地は少なかったのです。これらのプロパガンダを過去のものではなく、現在の情報操作に大いに参考になるものとして学びたいものです。

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一人でも多くの方に、ご覧いただけることを願っています。お知り合いにもご紹介いただけると嬉しいです。

 

 

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