「京都ニュース」No.6 昭和31(1956)年
この「京都ニュース」No.6 は、立命館大学アートリサーチセンターに保管されていた16ミリ・ポジフィルムから当館(おもちゃ映画ミュージアム)がテレシネ(デジタル化)しました。

| 目次 | 総時間 |
| 深みゆく秋~高尾、泉涌寺、六波羅密寺 | 02:18 |
| ニュース・フラッシュ : 文化の日 伊沢為吉、新村出氏表彰 | 00:36 |
| ニュース・フラッシュ : 邦楽オペラ「花扇」、琴合奏 | 00:36 |
| 新鋭パトカー | 00:46 |
| 京都文華典~二条城二の丸復元、大名行列ー片岡千恵蔵、式包丁 | 01:29 |

深みゆく秋と共に私たちの京都ほど名所集積に恵まれた土地はあまりありません。深みゆく秋とともに紅葉もだんだん色づいて、行楽客で賑わうここ、高尾。聞こえてくるさんざめきの音も、春とはまた異なった趣があります。京都千年の歴史は洛中洛外至る所に美しい伝統の花を咲かせています。そしてそれは人々にあまり知られていないところにも。

ここはその一つ、洛東泉涌寺です。自然泉涌寺道から東へ約一丁入ると、木々が影を落とし、静寂そのものの境内に入ります。その泉涌寺は四条天皇以来皇室との関係深く、格式の高いお寺です。白砂を敷き詰めた謹厳そのものの霊明殿。そして、玉座のある御座所庭園など、ここを訪ねる人は思わず襟を正します。またここには唐の玄宗皇帝が楊貴妃を追慕して作らしたという楊貴妃観音像があります。いまにも微笑みかけそうなこの艶麗な像は湛海律師?によって唐から伝えられたものです。剰余(?)の木造釈迦立像を安置する大仏殿のこうていじ?も見逃せないもののひとつでしょう。この泉涌寺も11月中旬から観光バスの定期コースとなり、皆様に親しんでいただけることになります。

ここは泉涌寺とはがらりと環境の変わった六波羅蜜寺です。あまり(?)せいで、知る人は多くありませんが、堂内奥深く安置された十七面観音は延暦五年の作といわれるものです。そしてまた、鎌倉時代の優れた肖像彫刻のひとつとされている空也上人像。このほか、鎌倉時代の高名の仏師運慶・湛慶の作など有名な彫刻作品が数多くあります。


菊かおる11月3日文化の日。京都市では我が国言語学会の長老新村出、伝染病予防に半生をつなげた井沢為吉の両氏を名誉市民として記念品を贈り表彰しました。

続いて京都市政に協力した特筆者、186人を市会議場で表彰。市長から表彰状を送り感謝の意を表しました。
伝統ある箏曲に新しい息吹を送る現代邦楽の会が京都市と日本箏曲連盟によって11月4日祇園歌舞練場で文化観光祭行事の一つとして開かれました。
中でも200人の構成曲、地上のモナリザ、邦楽能オペラ花扇は新しい邦楽のあり方として注目を集めました。


皆様がすでに市内でご覧になっている通り、警察のパトロールカーが黒と白のスマートな車になりました。

暴力事件発生、もし皆様の近くでこのような事件が起こったら、すぐ局番なしの110番をお回しください。直接警察本部が出ます。その時には慌てずに事件の場所をはっきりお知らせください。ひかりがされた(?)指令室からはすぐ近くのパトロールカーに連絡し、パトロールカーは3分以内に現場に到着します。


二条城を350年前の姿に復元してみせようという京都文化展は、ある三日から華々しく幕を開けましたが、それに先立って2日午前21時、関係者が集まり会場式を行いました。

その後、はら文華典会長が日の丸のテープを髙山市長が本丸のテープを切り、招待者は揃って場内を見学しました。京都御所に保存されている調度に飾られた二条城は開業当時そのままの姿に帰り、目の当たりに生きた歴史が見られました。
翌3日一般公開の日には朝から約1万人余りの人が押し寄せ映画俳優片岡千恵蔵さんが扮する将軍入場の大名行列が二条城大手門に入る時には見物人が殺到して、大混雑を呈しました。

これは二の丸御殿の将軍宣下の模様です。会期中は古式ゆかしい式包丁、そして各家ごとによるずらせ(?)の他、江戸時代の庶民芸術が場内の舞台で行われます。





