おもちゃ映画ミュージアム
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Toy Film Museum

「京都ニュース」No.54 京都1961年第3集

この「京都1961年、第3集」は、立命館大学アートリサーチセンターに所蔵されている16mmフィルムから、当館(おもちゃ映画ミュージアム)がデジタル化したものです。

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目次 総時間
チンチン電車さようなら 02:47
市バス北野線開通 01:12
ミスター青年の家きまる 01:38
京響 新指揮者にカウフマン氏 02:11
第二室戸台風 03:14
京都市体育館 西京極に建設へ 01:46

 

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京都1961年 チンチン電車さようなら 京都市広報課」明治・大正・昭和の3代にわたって走り続けた日本で一番古い電車、北野線が、とうとう7月31日限りで姿を消すことになり、引退を5日後に控えた26日には、明治28年開通した当時の姿に復元して、昔を偲ばせました。

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その頃は、客席や運転台にガラス窓がなかったので、雨が降るとカッパ姿。こうしたスタイルをカメラに収めようと、ゴムホースでインスタントの雨を降らせるやら、8ミリ会も大わらわ。昔そのままに、山高帽、紋付き袴や八の字ひげにサーベルを下げたお巡りさんなど、当時の姿には京都ベレー会(?)の連中が熱演し、懐かしい情緒を漂わせました。

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いよいよお別れの31日には、66年の寿命を全うした老電車のお別れ会が、北野神社前で開かれました。高山市長も感慨無量の趣で、心からお別れの挨拶を述べた後、長年にわたってこのチンチン電車と苦楽を共にしてきた人たちの表彰がありました。続いて、華やかに装いを凝らした8台の電車が、消防音楽隊の「蛍の光」に送られて、花電車パレード。沿道には、「さようなら、長い間ご苦労さん」と別れを惜しむ市民の人垣が両側をうずめ尽くして、老友の最後(最期?)を見送りました。

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空けて1日から、この北野線には、チンチン電車に代わって最新型のワンマンバスがお目見えしました。いよいよ爽やかな朝風を切って、初発のスタートです。オールロマンスシート、71人乗りで、あらかじめバスガイドの吹き込んだテープレコーダが車内を案内。また、停車の表示機代わりにオルゴールが鳴るというモダンなものです。

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北野車庫から京都駅まで、チンチン電車に比べて10分以上もスピードアップ。乗り心地も上々で、乗客の明るい表情にも、どうやら軍配はバスに上がったようでした。

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京都1961年 ミスター青年の家きまる 京都市広報課」ミスター青年の家コンテストが、8月6日、青年の家のスポーツ室で行われました。

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最近、この青年の家で、ボディビルを楽しむ利用者が増え、力道山ばりの肉体美もちらほら。そこで、開設1周年を記念して、その成果を競うことになりました。予選で10人を選び、1位のミスター青年の家には市長杯が贈られます。予選をパスした10人の選手たちが、ボディビルの基本ポーズや歩行姿勢などで、日ごろ鍛えたたくましい男性美を披露しました。

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カワイ重量挙げ協会長、キタモト民生局次長、オカダ青年の家首相らが審査。結局、中京区のハセガワサブロウくんがNo.1に決まり、晴れの市長杯を獲得。また、準ミスター青年の家が2人と優秀賞が3人選ばれ、今年のミスター青年の家コンテストを終わりました。

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京都1961年 京響新指揮者にカウフマン氏 京都市広報課」京響の育ての親、カール・チェリウスさんに代わってタクトを振ることになったハンス・ヨアヒム・カウフマンさんが、9月2日午後、第一つばめで入洛しました。すらりとした長身に、いかにも芸術家らしい風貌でホームに降り立ったカウフマンさんは、出迎えの高山市長らと固い握手を交わした後、駅の特別室で記者会見。「京都で仕事ができることは大変うれしい」と前置きして、今後の抱負や希望を目を輝かせながら語りました。

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4日は、朝から早速、京響練習場で初練習。前任者のチェリウスさんとはまた違った持ち味の、若さにあふれた力強い指揮ぶりで、流れる汗を拭おうともせず、1時間ぶっ続けにタクトを振りました。さらに30分休憩ののち、この日は午後4時まで、ドイツ人らしい几帳面さで、入念に初日の練習を続けました。こうして、カウフマンさんの就任披露を兼ねた京響の第38回定期演奏会が、9月28日夜、京都会館第1ホールで華やかに蓋を開けました。会場をうずめた聴衆の割れるような拍手に迎えられたカウフマンさんは、シューベルトの「未完成交響曲」を始め、3曲を指揮。その若々しいエネルギーと豊かなセンスで、聴き入る人たちを魅了し、期待に違わぬ見事な演奏ぶりでデビューを飾りました。

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京都1961年 第二室戸台風 京都市広報課」9月16日朝、四国・室戸岬に上陸した第二室戸台風は、かつての室戸、枕崎台風に次いで、史上3番目の大型台風。この日の午後には近畿一帯を襲って、各地にその無惨な爪痕を残しました。京都市災害対策本部も非常態勢を敷き、次々と送り込まれる被害状況に即応して、緊急対策に大活躍。京都地方気象台の風速計は、瞬間最大風速34.2メートルを記録。不安におびえる人たちは、続々、付近の学校に避難を開始しました。

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市内のうち、特に被害のひどかった右京区嵯峨付近をはじめ、いたるところに民家の全壊・半壊が相次ぎ、生き埋めとなった人たちの救出作業が行われました。2時間余り市内を荒れに荒れ狂い、猛威を振るったこのマンモス台風も、幸い、あまり雨を伴わなかったため、一番恐れられていた水による被害を見ないで済んだのは不幸中の幸いでしたが、京都市内の被害は、家屋の全壊156戸、半壊1674戸、浸水165戸、そのほか重要文化財、学校、庁舎、街路樹なども痛手を受け、被害総額はおよそ17億円に達しました。京都市では、これらの被害者に早速見舞金を送ったほか、税金の減免を図り、また中小企業者の復興資金の融資、住宅復興資金の貸し付けなど、復旧に努力しました。ようやく希望を取り戻した人たちの明るい槌音が、今日も秋空にこだましていきます。

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京都1961年 京都市体育館 西京極に建設へ 京都市広報課」西京極運動公園に、京都市体育館が建設されることになりました。西京極は、五条通の拡張完成で交通の便もよくなり、西大路五条からバスでおよそ8分。野球場、陸上競技場、プールなどあって、スポーツの中心として市民に親しまれていますが、さらに総合体育館の新設が望まれていました。

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京都市では、今年から2年計画で建設の方針を決め、それぞれ専門家の意見を聞くなど検討を重ねた結果、近代的な設計がまとまりました。鉄筋コンクリートの3階建て、競技場は長さ60メートル、幅40メートルで、あらゆる室内競技や陸上競技もできるよう工夫されております。客席は固定席に1500、集会場として使えば1(音途切れ)人以上の会合ができます。これがその完成図です。敷地は今の陸上競技場の北、五条通に面した1万4000平方メートル。総工費2億数千万円で、今年の12月に着工し、来年秋には完成する予定です。西京極は、市民のスポーツセンターとして、さらに大きく飛躍しようとしています。

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