「京都ニュース」No.88 昭和42(1967)年
この「京都ニュース」No.88の映像は、立命館大学アートリサーチセンターに所蔵されていた16㎜フィルムを提供していただき、当館(おもちゃ映画ミュージアム)でテレシネ(デジタル化)したものです。



| 目次 | 総時間 |
| すすむ富井市政~京都市立唐橋小学校、蹴上浄水場、市民健康相談室、北部焼却場、市民相談室 | 03:20 |
| こどもを守ろう~ちびっこ広場 | 01:00 |
| くらしの中にスポーツを | 00:52 |
| 市民の足~市電、市バス 1日の赤字 470万円、交通懇談会、6大都市市長会議 | 03:36 |


公選4代京都市長として選ばれた富井さん。 140万市民の幸福のために、私は2月6日に皆様方に捧げたこの体を、さらに4年間皆様方の手元でわたくしを守り抜いていただきたい。

富井さんは、市長に就任したその日から忙しい日課が始まりました。暮らしと直接繋がりのある施設を見学する富井さんの目には、140万市民の市長としての決意が見られます。

...の重要点につきまして、ええ、市の考えておることこういうことを考えているんだと、自らお話を申しまして、その場でまた市民の方々からそれに対するご希望なり、ご意見を承って帰りたい。 民主市政を進めるには市民の声を汲み上げてからと、さっそく市長と市民のつどいを開いて市民と対話を開始。そして、暮らしと健康を高める仕事の1つとして市民健康相談室を開設。また、生活につながる都市づくりとして、情実を抜き(?)任期中には、主な道路は全部舗装する計画を発表。

右京区高雄の北部清掃工場の建設を予定より早め10月初めには完成。住宅造成が急テンポで進む山科地区の飲み水確保のため新山科浄水場を着工するなど。

京都市の現状と将来を考えた上で、機械文明の発達する中にあってともすれば忘れがちになる人間の命を大切にする市政を推し進める富井市政は、わたくしたちの力の結集を望んでいます。住民を中心とした民主市政確立のため、富井市長と一緒に前進したいものです。


くるま、くるま、くるま。機械文明の発達は嬉しいことながら、子どもの遊ぶ場所はもちろん人間の歩くところも無くなりそう。

そこで、子どもを大切にという公約を掲げている富井市長は、その1つの方法としてちびっこ広場づくりを呼び掛けましたが、お母さん方や理解ある人々のおかげで既に100以上でき、来年3月までに300ヵ所は軽くできそうで、このちびっこ広場運動はテレビでも全国に紹介され話題を呼んでいます。


秋晴れの日曜日、岡崎グラウンドに180チーム・1800名の選手・3500名のバレーボールファンが集まってのバレーボール祭り。

PTAのママさんや体育振興会のおじさん達が催したもので、日ごろの鬱憤をボールに打ち込みます。青い空の下、ボールと人の花が咲いた秋の一日でした。


自動車の洪水に溺れそうな市電・市バス。市民の足、市電・市バスはもう動きが取れない瀕死の状態にあるのです。

騒がしい市街地から離れて暮らしたい市民は郊外にマイホームを求め、人口分布はいわゆるドーナツ現象を生じてきました。そして、そこに住む人の乗り物もやはり市電・市バス。毎朝、通勤通学の時間ともなればこの有様。決して出し惜しみしているわけではありません。この通り、車庫は空っぽです。辛気臭い、なかなか来ない、その気持ちは分かります。マ、しかし、市電も市バスも速く走りたいのです。イライラしているのです。

高度経済成長政策のせいか物価はどんどん上がり市民の懐を圧迫して行きます。市電や市バスの台所も例外ではありません。毎日積み重なる赤字。何とかしなければなりません。富井市長も、前の市長からたくさんの赤字を引き継いで何とかしようと、市電を利用している市民の方々や学識者など色々の方にご意見を聞きました。

東京都知事の美濃部さん、横浜市長の飛鳥田さん、名古屋市長の杉戸さん、大阪市長の中馬さんの顔も見えます。交通問題は京都市だけの悩みではありません。6大都市をはじめ、全国のほとんどの都市に赤字の波は押し寄せています。赤字で悩んでいる6大都市の知事や市長が集まって相談した結果、公営企業のあり方を根本的に考え直すように政府に要望することになりました。文字通り市民の足として働いている市電・市バスをなんとか守るために、ワンマンカーを増やし企業の合理化を進めるとともに、乗務員にもお客のサービスに心がけるように講習も進めています。市民のみなさん、市電・市バスを守り財政を立て直すためにもう一度この問題について考えてもらいたいものです。



