おもちゃ映画ミュージアム
おもちゃ映画ミュージアム
Toy Film Museum

「京都ニュース」No.101 昭和44年(1969年)

この「京都ニュース」No.100 の映像は、立命館大学アートリサーチセンターに保管されていた16mm映写用フィルムを提供していただき、当館(おもちゃ映画ミュージアム)がテレシネ(デジタル化)したものです。

目次 総時間
現代に生きる伝統産業 02:50
秋こんにちは 02:36
理想のまち建設へ 03:43

 

京都の人々の生活から生まれ、その中に生きてきた伝統産業。それは、日本的な情感を謳い、私たちの心を和らげてくれる。

しかし、押し寄せる近代化の波に押しつぶされようとしている。その1つの現れとして、これら伝統産業を受け継ぐ若い人々が少なくなってきている。

市でも育英制度を設け、わずかながらも若い人々の希望の灯とし、係員もこれらの人々と対話を交わしながら、積極的に後継者づくりに取り組んでいる。不安定な賃金、労働時間。こうした苦しい環境の中にあっても、伝統産業の尊さを知る若者たちは、その灯を絶やすまいと努力を重ねる。

現代から未来に生きる伝統産業は、これらの若者たちの力に支えられている。殺伐な機械文明の中にあって、心を豊かにしてくれる湯呑1つ。ここにも若いエネルギーと、現代に生きる伝統の輝きがある。

セミの声がやっと静まった球場に繰り広げられる、音と光のページェント、ナイターコンサート。真っ黒に日焼けした子どもが、若人が、グラウンドいっぱいに人の華を咲かせます。

時折野を渡る、爽やかな風。市民美術アトリエ。お嬢さん方にも制作の秋。

すすきの波を分けて、教育委員会の巡回文庫・コジカ号がやってきました。やあ、ご無沙汰。一段と黒くなりましたね。小さな図書館には、子どもたちの夢がいっぱい。山間のまちに一足早く訪れた読書の季節。お父さん、お母さんも、一息入れて仲間入り。図書係のおじさんたちは、静かな秋を次のまちに運んでいきます。

年々住みにくくなる都会。車や人は増え、交通事故や公害に悩まされる住民。所せましと住宅が立ち並ぶ、街の周辺部。監視の目をかいくぐる違反建築や危ない宅地造成も後を絶たない。需要に追い付けない公営住宅や公団住宅。

こうした中で富井市長は、人間の暮らしを取り戻そうと、大枝・大原野地区に、理想のまち、洛西ニュータウン計画の実施に着手しました。図面を引くその手、その目にも、市民の願いが込められているのです。

計画の第1段階は土地の確保。生活を支える土地。お百姓さんの土への愛着は、また格別です。土地の所有者と、納得のいくまで話し合いが続きます。協力を得た土地では、早速測量が始まり、洛西ニュータウンづくりは第2段階へ踏み出しました。

緑に囲まれ、人と車が分離された道路、学校、公園、そして市場など、すべてがそこに住む人本位に考えられた理想的なまち、洛西ニュータウン。その計画は、市民の夢を乗せて、すでに歩み始めました。