「京都ニュース」No.98 昭和44(1969)年
この「京都ニュース」No.98の映像は、立命館大学アートリサーチセンターに保存されている16mmポジフィルムを提供していただき、当館(おもちゃ映画ミュージアム)でテレシネ(デジタル化)したものです。
| 目次 | 総時間 |
| 友情の灯ともる~ボストンのガス灯 | 01:27 |
| 伝統産業を守る人 | 03:51 |
| 着々実る市民の声~富井市長と青年の懇談会 | 02:55 |


姉妹都市・ボストンから贈られたガス灯が、市役所前広場に着きました。

点灯式で、富井市長は、「京都、ボストン両市民の友情の灯を、いつまでも灯し続けたい」と挨拶。ボストンの市民を代表して、ボストン京都委員会のゴールドストーン委員長夫妻が列席。ボストン市民の希望で、古式通り、ガスで点灯。このガス灯は、両市民の友情の光を交換しようというもので、京都からは、昨年、石灯籠を贈りました。ボストンの街角を五十数年間照らしてきたガス灯は、これからは京都の夜を淡い光で包み、市民に安らぎを与えてくれることでしょう。


京都とともに生きてきた、西陣織と友禅。それは、人の心を豊かにしてくれる。500年、数多い人の力で、西陣織は支えられてきた。

表彰されたヤギトラゾウ(?)さんもその1人。手織りの帯を手掛けて50年。西陣織古来の手法に草木染の感覚を織り込んで、ヤギさん独特の帯地を作り上げた。無心に糸を走らせる手、機を踏む足。額の1本1本の皺には、伝統が生きている。手織りでしか出ないその味が、人間を感じさせ、人々に喜ばれる美しさを支えている。

手描き友禅も、京都ならではの産業である。物心もつくかつかない8つのときから60年。この道で生きてきた、マエハラトシオ(?)さん。墨絵の味を染めに取り入れ、認められた。草花模様を描けば他の追随を許さないマエハラさんの筆先には、長い年月生きてきた伝統の重さと輝きがある。こうした基盤の上に、西陣織や友禅は、京都の産業として大きく伸びようとしている。

それを担うのは若い人たち。ヤギさんやマエハラさんの芸術的な表現を、近代システムの中で活かし、育んでいくのは、現代に生きる私たちの務めと言える。


富井市長を囲んで地域ごとに開かれている、市長と市民の集いも、始まって以来160回を数えました。話し合いで出てくる意見は、みんな日常生活に結び付いたものばかり。中でも、働くお母さんから望まれているのは、保育所の増設。これに応えて、保育所づくりは急ピッチ。

その1つ、東山区山科の安朱保育所。乳児60人を収容することができます。新たに幼児30人を収容できるよう増築された、上京保育所。

こちらは、九条大宮の公団住宅の中につくられた、南保育所。乳児・幼児を合わせて120人の元気な声を聞けるのも、もうすぐ。雨の日にも楽しく遊べるお遊戯室はもちろん、清潔な給食設備、車の騒音に悩まされずに赤ちゃんが眠れるようにと、いろいろ気を配っています。

元気に遊ぶ子どもたち。これからの政治を良くするのは、若い人の力。京都市は、この発言を活かす努力を続けています。市政は市民とともに進めるもの。市民の皆さんもどしどし参加し、発言してください。

その皆さんの意見が、発言が、民主市政を支え、明日の京都を住みよい街にする力となるのです。



