2026.03.19information
お知らせをいくつか
2月末に京都府・市に税務諸表を提出し、次は理事会と総会の準備を急がねばならないのですが、年々仕事が遅くなり…。そんな中でもお知らせしたいことがいくつかありますので、以下に列挙してご案内させていただきます。
・3月3日深夜25時05分からテレビ熊本の「ドキュメント九州」で、「よみがえるキネマ画『忠臣蔵』」が放送されました。九州・沖縄地区で10日ごろにかけて順次放送されたことと思います。開館して間もない2015年、熊本市の米田伊一郎さんからパテ・ベビー(9.5㎜)フィルムを寄贈して頂きました。その中に尾上松之助最晩年の『実録忠臣蔵』(1926年、日活大将軍)も含まれていました。「ドキュメント九州」ではこの映画の映像も場面場面で用いて、映画公開時に15歳だった熊本県山鹿市在住芹川文彰さんが映画を見て描いた約500コマにも及ぶ“キネマ画”をスクリーンに投影しながら、坂本頼光さんの活弁と天宮遥さんのピアノ演奏で紙芝居のように上演する様子が放送されました。映画と対比して見せることで、如何に芹川さんの画力が素晴らしいものであったかを示していました。この番組に先駆けて2月25日18時9分から19時までTKUライブニュース内で「特集 キネマ画『忠臣蔵』活弁上映会に密着」として放送され、その内容はYouTubeで現在見ることができます。ぜひこちらをクリックしてご覧ください。
・3月13日には、福岡市内の方から、パテ・ベビーフィルム97本を寄贈いただきました。寄贈に至る詳細は判りませんが、仕事の関係で入手され、活かして貰えたらという思いで当館にご連絡を頂いたのではないかと思います。市販されていた映像は無く、全て100年前のホームムービーです。早速、フィルムのキツい巻き癖をとるために稼働するパテ・ベビー映写機を使ってリールに全て巻き直しました。作業にあたり、神戸芸術工科大学名誉教授橋本英治先生に作ってもらったリール(写真左手前の黒っぽい輪)とオランダのフィルムアーキビストBin Liさんに購入してもらったホワイトリーダーを活用させてもらいました。巻き癖が取れたら、デジタル化作業します。内容が把握できたら、映像を使ってのイベントも計画したいですが、資料としても活用して頂けたらと思っています。

・3月14日は、喜劇映画研究会代表新野敏也さんをお迎えして、「新野敏也のレーザーポインター映画教室7『スピードとヴァイオレンスの起源』」をしました。新野さんの体調が万全ではない中、しかも「歩く大寒波」と本人が仰っている通り、冬に戻ったかのような寒い一日ではありましたが、たくさんのお客様をお迎えして賑やかに実施することができました。初めて船戸博史さんのコントラバスの演奏で無声映画をご覧いただきました。いろんな小道具を駆使して音を工夫して下さり、参加したお子さんの笑い声もいい塩梅に雰囲気を盛り上げ楽しい上映会になりました。

この日のイベントに間に合うように小冊子12『サイレント・コメディ映画研究 知られざる喜劇ヒストリー』を作りました。19世紀フランスで誕生した映画から1920年代アメリカ喜劇映画黄金期迄を沢山の写真も用いてわかりやすく説明しました。サイレント・コメディ入門編としてぜひお役立てください。通信販売もできますので、お気軽にお問い合わせください。

・上掲は3月16日大阪芸術大学映像学科研究室で撮影しました。2020年3月で連れ合いが大阪芸大を定年退職して後も、この研究室で保存して頂いていたフィルムを全て撤収しました。少しでも無声映画を救いたいと在職中に“玩具映画プロジェクト”を立ち上げ、“おもちゃ映画”コレクターの人々に協力を仰ぎながら、複製したネガとプリント(それぞれ約800本)です。2回生でのフィルム撮影授業は今も行われているようですが、仕上げは全てデジタルになった今、この教室を別の用途に用いたいと学科長から連絡がありました。国立映画アーカイブと交渉し、これらのフィルムを無事に受け入れてもらえることになり、安堵しています。オリジナルは、それぞれの作品をアーカイブした段階でプリントを1本付けてご本人にお返ししています。随分年数が経ちましたから、それら原版も劣化が進んでいるかもしれませんが、先ずはアーカイブして次世代に継承できたことを嬉しく思っています。改めて、ご協力いただいた皆様に心より御礼を申し上げます。

前もって用意しておいたリストと照合しながら、運送会社のスタッフ3人と研究室の杣友さんが朝から頑張って箱詰めして下さり、国立映画アーカイブに向けて発送しました。

そして、棚は空になりました。いくつか置きっぱなしにしておいた資料類もあり、持ち帰ってミュージアムの展示に加えたり、いずれの日かの催しで紹介できたら良いなぁと思うものもありました。1971年から2020年まで在籍した芸大研究室から連れ合いの活動の痕跡が消えた日でもありました。今は連れ合いが教えた若者たちが学科長や教員となって映画製作を志す若者を指導しています。フィルムからデジタルに移行する時を過ごさせてもらいました。私は数回しか行ったことがありませんが、随分遠い所へ毎日通い続けたものだとしみじみ思います。長い間お世話になりました。
・3月28日23時~11時半、BSーTBS「伊集院光の偏愛博物館」が放送され、2月18日に来館して取材してくださった折りの映像が放送される予定です。ご都合が良ければ、ぜひご覧ください

・4月18日(土)14時、河田隆史さん主催で無声映画上映会をします。上映するのは『キートンの大列車追跡』(1926年)とチャップリンの『子供自動車競走』です。演奏をしてくださるのはデビュー10周年を迎える天宮遥さんです。それを記念して、彼女のトークとピアノ演奏タイムもございます。

申し込みは、河田さん☎073-689-1860まで。ひょっとしたらもう満席かもわかりませんが…。


