2022.08.10infomation
9月11日、映画史家山口博哉氏の第2回轟夕起子講座開催‼
9月11日、女優轟夕起子さん(1917年9月11日―1967年5月11日)の105回目の誕生日を記念して、彼女の研究をライフワークとしている山口博哉さんによる第2回講座を開催します。ちなみに第1回目は2017年12月17日 でした。
第2回目は最初に『今日われ恋愛す 第一部愛慾篇/第二部闘爭篇』(1949年、島耕二監督)をご覧いただきます(111分)。この作品も9月3日にご覧いただく『戀の花咲く伊豆の踊子』同様、国立映画アーカイブ「発掘された映画たち2022」で5月6日と22日に上映されたばかりの貴重な作品です。田村泰次郎原作の『今日われ欲情す』のタイトルが、GHQによる検問で問題視されて改題されました。企画段階の脚本には演出として当時夫だったマキノ正博さんの名前がありますが、1950年には離婚。その後再婚した島耕二さんが監督となっています。
国立映画アーカイブの上映パンフレットに「元素材に由来する画面の激しい揺れや欠損等があります。あらかじめご了承ください」と書いてありますが、その酷い劣化具合を最初に見たのが第1回講座の2日前のことでした。こちらのブログに載せています。書きながら、パラパラと粉雪のように剥離して落ちた感光乳剤と、数日間館内にこもって消えなかった酷い酢酸臭を思い出し、今でも首をすくめたくなります。それでも貴重なフィルムなので山口さんは何とか救って後世に残したいと、国立映画アーカイブに寄贈し、できうる限りの復元が施されて、5月に初披露となった次第です。関西では初上映で、当日はブルーレイでご覧いただきます。
少し休憩を取った後に、山口さんの解説で、沖縄のマキノ正幸さんを訪ねて記録した映像を15分ぐらいにまとめた『マキノ正幸が語る、母・轟夕起子』を本邦初上映です‼沖縄アクターズスクール創立者のマキノ正幸さんと言えば、安室奈美恵さんやSPEEDらを育てたことで有名な方です。熱心な山口さんの姿勢に正幸さんの信頼はとても厚く、だからこそ話して下さった内容も大いに楽しみです。「この機会を逃すと、なかなか見れませ~ん!」と山口さん。
当日は『今日われ恋愛す』のミニ資料展があるほか、参加者全員に山口さんから特製プレゼントもあるそうです。先着25名(予約優先)。お申し込みは、当館へ直接、電話075-803-0033、ファクス075-803-0034、電子メールinfo@toyfilm-museum.jpのいずれかでお願いいたします。なお、予約されていても急にご都合が悪くなった場合は、キャンセル待ちの方にご案内しますので、できるだけ早い目にご連絡下さい。無断キャンセルの場合は実費を頂戴します。皆様のご協力を宜しくお願いいたします。