2017.01.23column
「新野敏也のレーザーポインター映画教室」第2弾、大寒波を打ち負かして大盛況
今日も寒い日本列島でした。雪かきをしないといけない地域の皆さん、くれぐれも気をつけて作業して下さい。
これは1月15日今年一番の寒気に見舞われたミュージアム。私の愛車も雪を被ってブルブル。「歩く大寒波」を自認する喜劇映画研究会代表新野敏也さんが、本当に大寒波を引き連れてきました。この前日何回目かの誕生日を迎えた新野さんは、あろうことか、長い間可愛がっていた愛犬「大福」ちゃんを亡くして呆然。そんな悲しみに堪えて東京から喜劇映画の見どころを語るために京都入り。
上映したのは5本。13時半から始めた映画教室は、2回の休憩をはさんで17時まで及びましたが 、熱気を帯び次々繰り出す面白い話に引き込まれ、少しも長く感じませんでした。
お得意のレーザーポインターを手にクルクル回しながら、見どころを時にはコマ送りしながら、わかりやすく解説。はらはらドキドキする場面が実はセットで撮られたもので、スタッフの手や影が映り込んでいたり、本人に代わって演じたスタントマンが、実は本人とは全く異なる体形だったり…など映像をただ観ているだけでは少しも気付かずにいた凄い演技の裏側を教えてもらいました。今だったらコンピューターで何でもできそうな感じがしますが、そんなものがない時代に、様々な工夫を凝らして一生懸命作っていたのですね。トリックやスタントマンも使っていたとはいえ、スーパースターたちは、それぞれ並外れた身体能力がある人たちで、凄いものはやっぱり凄いとしか言いようがありません。
時には手書きのイラストで説明も。列車から列車に飛び移るハラハラするシーンでカメラの位置を解説。喜劇映画の見どころをあの手この手を駆使してわかりやすく解説していただきました。道化の王道を行ったチャップリンと、絶対に道化を演じず周りの人が道化をして描くハロルド・ロイドの違い、アクロバットとスタントの差、作品・出演者の情報などとても勉強になりました。
大雪だから参加者が少ないのではないかと心配しましたが、大雪をものともせずたくさんの人に来ていただくことができました。後列右端の男性は、ウード奏者として国内外で活躍の常味裕司さん。喜劇映画研究会で上映した『モロッコ製の女給』で演奏に参加された時の映像を見せていただきました。この作品にウードの音色は合いますね。今も常味さんにいただいたCD「タリーク・道」を聴きながら書いています。その左隣はやはり国内外で活躍のパーカッショニスト渡辺亮さん。昨年渡辺さんにはCD「モルフォ」をいただきました。自分では行ったことはなくてもアマゾンの河口の景色が目に浮かぶようなとても素敵な曲。渡辺さんは絵も上手です。もっともっとミュージアムが実力をつけた暁には、お二人と連携した何かができたら良いなぁと早速夢見ています。
そして恒例の交流会。この日は14日新野さん、13日が私の誕生日だったので、お誕生会も兼ねました。日本酒にワインに、ビールにと交流会は和やかに過ぎ、気が付いたら22時。長かったけれども楽しい一日でした。ご多忙の中来てくださった皆様、本当にありがとうございました。
【追伸】1月20日、クラシック喜劇研究家/ライターのいいをじゅんこさん(写真前列左端)からメールが届きました。上映した作品の中で唯一(不詳)と書いた『ブッシュ家のポンコツ自動車』の詳細がわかったそうです。以下に転載。
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