2026.01.31information
3月14日、小冊子12『サイレントコメディ研究』発行記念 新野敏也のレーザーポインター映画教室7「スピードとヴァイオレンスの起源」
近日印刷発注する小冊子12『サイレントコメディ研究』を3月14日(土)に発行するのを記念して、同日13時半、執筆者の喜劇映画研究会代表新野敏也さんをお招きしてレーザーポインター映画教室7「スピードとヴァイオレンスの起源」をします。

小冊子につきましては、完成次第改めてご紹介しますが、開館以来毎年紀要のような位置付けで発行しています。これまでの発行物につきましては、こちらをご覧ください。「レーザーポインター映画教室7」は、1月21日~3月15日迄実施される「第29回京都ミュージアムロード」(京都市内博物館施設連絡協議会と京都市教育委員会主催)の参加企画として特別に計画しました。


これが京都ミュージアムロードのリーフレットです。京博連には現在200館以上加盟していますが、そのうちの102館が今回の催しに参加。当館は「歴史を知る施設」のグループで紹介して頂きました。スタンプ番号は75です。各館備え付けのスタンプをこのリーフレット18頁に押して、3個集まれば応募。抽選で各館提供グッズがもらえるというスタンプラリーです。台紙は当館にもございます。2022年のスタンプラリーの時には、「喜劇のレジェンド展」と題し、喜劇映画研究会所蔵のチャップリン、キートン、ロイド、メーベル・ノーマンドら有名な喜劇俳優さんたちの直筆サイン入りポートレートや、契約書、当時の販促品、ポスターなど珍しいコレクションの数々をお借りして展示しました。
今回はそうした特別展はございませんが、3月14日に同会所蔵の超珍しい映像を特別にみせていただけることになりました。「ロスト・フィルム」という言葉にとても惹かれるので、是非にとお願いしました。昨年10月イタリアのポルデノーネ無声映画祭(世界最大級)に参加した折、毎日チャップリン特集を上映していました。その時に次の小冊子は「サイレントコメディでいこう」と思い、帰国して直ぐに新野さんに執筆をしていただけないかと相談しました。願いが叶って、お忙しい時間を割いて執筆に取り組んでいただきました。ご協力に心より御礼を申し上げます。
新野敏也さんは1976年11月6日に発足した東京の“喜劇映画研究会”の二代目(初代は当時中学2年生だった小林一三さんで、後の劇作家・演出家・映画監督・音楽家として活躍のケラリーノ・サンドロヴィッチさん)。新野さんは、各地の無声映画上映会に映像を提供したり、今回のように解説で登壇されたりとご活躍です。新野さんが出版された書籍は『サイレント・コメディ全史』(1992年)や『<喜劇映画>を発明した男 帝王マック・セネット、自らを語る』(2014年)がありますが、それ以外に寄稿されたり調査協力や資料提供された書籍、番組は数多くあります。
今回のタイトルに「新野敏也のレーザーポインター映画教室7」とありますように、これまで6回当館でレーザーポインター教室を実施してきました。新野さんお得意のレーザーポインターをくるくる回し指し示しながら、サイレントコメディの見どころをわかりやすく解説して頂きました。東京ではそういった場がいくつかあり、お楽しみいただけるようですが、2023年で京都国際映画祭が突然終わってしまった今では、なかなかチャンスがなかったこともあり、今回の催しをとても楽しみにしています。
上映する作品は3作品。いずれも日本未公開‼ 必見です。

『前進!』Giddap! 1925年、アメリカ映画、※日本未公開
9分 ※20コマ再生……マック・セネット・コメディーズ=パテ・エクスチェンジ作品
製作:マック・セネット、監督:デル・ロード、脚本:フェリックス・アドラー、アル・ガイブラー、ジェファーソン・モフェット
特殊効果:アーニー・クロケット
出演:ビリー・ビーバン(のんきなダンナ)、キャサリーン・マクガイア(その若き妻)、ヨーク・シャーウッド(ライバルの紳士)、ヘレン・メアマン(その恐妻)
日本語字幕:石野たき子
破壊的なドタバタ喜劇の決定版!幻のロスト・フィルム!奇天烈な道化師たちの饗宴に酔え!(新野さんの言葉)

「ワンダリング・ウィリーズ」 Wandering Willies 1926年、アメリカ映画、※日本未公開
18分、24コマ再生、マック・セネット・コメディーズ=パテ・エクスチェンジ作品
製作:マック・セネット、監督:デル・ロード、撮影:ハップ・デピュー、監修・J・A・ウォードロン
脚本:ガス・メインズ、アル・ギーブラー、特殊効果:アーニー・クロケット
出演:ビリー・ビーバン(浮浪者パーシー)、アンディ・クライド(脱獄囚ダスティ)、ルース・ハイアット(女給)、キューピー・モーガン(レストランのオーナー)
日本語字幕:石野たき子
ドタバタ喜劇のセオリーである暴力・飛躍・誇張・不条理をバッチリ揃えた規範的短篇。コンプライアンス不要の問題作!

『最後の連続活劇』Curses!1925年、アメリカ映画、※日本未公開映画
15分 24コマ再生、リール・コメディーズ・インク(タキシード・コメディーズ)=エデュケーショナル・フィルム・エクスチェンジ作品
製作:E・W・ハモンズ、監督・脚本:ウィリアム・グッドリッチ、グローバー・ジョーンズ
出演:アル・セント・ジョン(悪党一味のボス)、バータイン・バーケット(村の娘)、ウォルター・C・リード(娘の父親)、ジョン・シンクレア(悪党の補佐)
日本語字幕:石野たき子
価値観の逆転と不条理な展開を基にした、連続活劇のパロディ!
ロスコー・アーバックルが匿名監督で発表した、幻のロスト・フィルム!
以上3作品です。
そして、解説用にも別にご用意して下さっていますので、どのような映像を用いてお話しされるのかも、どうぞお楽しみになさって下さい‼

上映に際しての演奏は、コントラバス奏者船戸博史さんにお願いしました。2024年11月24日、旧ミュージアムで歌とコントラバスの二人組「ふちがみとふなと」で登壇して頂き、『茶目子の一日』(1931年)ほかを披露して頂きました。、その時の何とも言えない心地よい音色が忘れられずに、無理を申して演奏をお願いしました。世界中がなんだか落ち着かない状況にありますが、コントラバスの重厚感と深みのある音色が、平静さを呼び戻してくれたら良いなぁと思います。
料金は2000円ですが、別に入館料(高校生以上1000円、中学生600円)が必要です。定員24名(予約者優先)。お申し込みはメール:info@toyfilm-museum.jo または電話075-496-8008(金曜~月曜の10時半~17時)でお願いいたします。
皆様のご参加を心よりお待ちしております。


