おもちゃ映画ミュージアム
おもちゃ映画ミュージアム
Toy Film Museum

2023.06.01column

エリック先生とエリザベス先生が来館💗

昨日アメリカから無事到着されたバックネル大学エリック・フェーデン教授とエリザベス・アームストロング教授、それにエリック先生のお嬢さんのメタさんが、今朝ミュージアムに来館。2019年以来の再会で、お互いの無事を喜び合いました。左端エリザベス先生の前に黒い四角い箱が少し写っていますが、これにお二人のお仲間が「きょうりんりん」一式を安全に梱包して下さり、そのおかげか「無事に飛行機で運んで、ここまで持ち込むことが出来た」と二人笑顔で報告して下さいました。

これが「きょうりんりん」(通称:映画保存、略して「映存」)と名付けられた紙フィルムをデジタル化する機械です。コードがいろいろ差し込んでいるので、危険物と見做されないかとドキドキされたのかもしれませんが、何事もなく通関できて何より。

別の角度から撮った「きょうりんりん」。

エリック先生によれば、「きょうりんりん」が完成するまでに約2年を要したそうです。そして、ソフトウェアの開発には約1年費やされました。それを支えた皆さんのことを、私は先月27日に質問に答えて下さったエリック先生のメールで知ったばかり。並々ならぬ尽力の賜物だったのですね。開発に携わって下さった皆様に心から御礼を申し上げます。

写真向かって左からコンピューターサイエンスの学生ユハン・チェンさん、日本語のエリザベス・アームストロング教授、コンピューターサイエンスのジョシュア・ストウ教授、中央がエリック先生、その後方が機械工学のネイト・シーゲル教授、右から二人目が機械工学の学生アリーナ・アルコさん、右端が映画学のダニエル・ニエンフイスさんです。

映画とメディア考古学が専門のエリック先生は、希少価値が高くて珍しい紙フィルムを大切にするために、従来のフィルムスキャナーを使うことを避け、紙フィルムに特化したカスタムマシンを作られました。どうせなら、バラツキを取り除いて画像を安定させようと專用のソフトウェア(愛称・Eizon)も開発されました。バックネル大学の映画研究、日本語、機械工学、コンピューターサイエンスの専門家と学生さんによる素晴らしいコラボによる大成果です。

早速紙フィルムのデジタル化に着手。1本におよそ15分程度かかり、その後の処理をされますが、2019年、紙フィルムに初めて出会って心を掴まれた先生が、1コマずつカメラで撮影されていたことを思うと格段の差ですね。京都に滞在中に当館の紙フィルムを全てデジタル化して下さる予定です。4日に披露する音と同期させた『軍国祭』がスクリーンに映っていますが、画像が安定していますし、色彩も大変鮮やかです。

今回の展示には1934(昭和9)年1月29日付け京都日出新聞夕刊6面「子供用家庭向き活動写真機が出来ました。紙フィルムのレフシー1号」の見出しが躍る記事と、それを読みやすくした文章も加えています。

…(略)この機械の特徴は、世界で初めて紙のフィルムを使ったことと、手軽に、安全に、色を伴って、然もかなり鮮明に写ることである。紙のフィルムであるため、従来のセルロイド・フィルムの様に、発火の心配は絶対にない。然も硬質紙であるため破れる様なこともなく、又、紙に印刷するのであるから、色刷りにすれば、極彩色のフィルムも容易に得られるのである。(略)…

この後は、レフシー1号が如何に安いかということを力説し、取り扱いを順に述べて「幼稚園位の坊ちゃん、お嬢ちゃんでも容易に出来る」と操作が簡単だということも述べています。けれども、当時のモノの値段と比較しても、決して「べらぼうに安く」というわけではなく、付属器具一式1台8円50銭、レフシー・ライト(電球)が70銭もしていて、子供用高級玩具です。一方、その頃は、当館で扱っている「玩具活動映写機」に雑なものが出回っていたことが記事から伝わってきます。

「ワクワクします」と昨日のメールにあった通り、楽しそうに作業しておられるエリック先生。スクリーン下にチラッと写っている男性は、イギリスから来られた実験映画の監督さん。紙フィルムを目的に来てくださいました。それだけでなく、当館が所蔵するアニメやニュース映画の「玩具映画」をいくつも見て頂きながら、「将来あなたが作る作品で必要となれば、映像協力しますよ」と申しました。建物を含め館内にある様々なものに関心を示して下さって、とても良い出会いでした。

エリック先生たちは、明日も朝から作業継続。レコードと同期できる作品を先ずは優先してデジタル化して頂いて、間に合えば4日にご覧頂きましょう。4日の講演会は13:30開始です。改めて、今回の展覧会と4日の講演会について作ったチラシ両面を載せます。

 

 

エリザベス先生が超美しい日本語で通訳してくださいますので、お気楽にご参加下さいませ。多くの皆様のご来場を心よりお待ち申し上げます‼

最後にアメリカ土産に頂戴したフィラデルフィアにあるThe Clay Studioで作られた大きめのカップを紹介して、今日の報告を終えます。

エリック先生、エリザベス先生、素敵な贈り物をどうもありがとうございました🎁日本での滞在が楽しい時間となりますように💛

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