おもちゃ映画ミュージアム
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Toy Film Museum

2026.08.08column

「密やかな美 小村雪岱のすべて」展で、石田民三監督『おせん』が8月9日埼玉県立近代美術館で上映

7月11日から9月23日まで、挿絵や装丁、舞台美術など幅広く活躍した小村雪岱(1887-1940)の展覧会が、埼玉県立近代美術館で開催されています。先月10日に企画展担当者の一人篠原さんから美しくて、涼やかなポスターが届きましたので額装して入口に飾っています。そして、期間中の8月9日(日)11時と16時15分、石田民三監督『おせん』(1934年、鈴木澄子主演)が35㎜フィルムで上映されると案内メールも頂戴しました。このフィルムは石田民三監督研究者の佐藤圭一郎さん(古書からたち運営)さんが発掘され、その後国立映画アーカイブに寄贈される際には、当館も少しばかりお手伝いをさせて頂きました。そのご縁もあって企画担当者様からご案内を頂きました。佐藤さんによれば、浮世絵師鈴木晴信が描いて一躍その美貌が知れ渡った水茶屋の娘おせんと人気女形瀬川菊之丞の人目を忍ぶ恋を描いた邦枝完二原作映画の後半部分16分。

発掘後初めての上映会と佐藤さんによる発表の場を、2016年2月20日に設けました。当日佐藤さんは、朝日新聞夕刊1933年9月30日~12月13日付け(全59回)に連載された小村雪岱画『おせん』全挿画と「キネマ旬報」「映画之友」などに掲載された映画『おせん』をめぐる言葉を参考資料として配布して下さいました。その様子はこちらで書いています。きっと今度の埼玉県立近代美術館での展覧会では、そうした挿画も多く展示されているのでしょう。近ければ絶対に見に行きたいところです。

私が小村雪岱に興味を持ったのは、2021年3月13日付け京都新聞の記事から。

丁度、熊本県山鹿市に住んでいた当時15歳の芹川文彰少年(1911-1984)が描いた『(実録)忠臣蔵』のシーン約500コマ(後に私どもはこれを“キネマ画”と名付けました)を展示していた時のことでした。その折のブログでも書いていますが、芹川少年は伊藤彦造(1904ー2004年)の細密なペン画の模写だけでなく、小村雪岱の挿画の影響も受けていると思ったのです。4人とも同時代の人(出生は小村雪岱、石田民三、伊藤彦造、芹川文彰の順)。これを書きながら、実際に見に行きたい気持ちでジリジリ。

なお、埼玉県立近代美術館では、他にもDVDで『春琴抄 お琴と佐助』(1935年、谷崎潤一郎原作、島津保次郎監督、田中絹代、高田浩吉出演。小村はセットから風俗考証まで担当)と『かぐや姫』(1935年、J.O.スタジオ、田中喜次監督、北澤かず子、藤山一郎のミュージカル映画。小村が交流していた松岡映丘が美術考証を担当し、小村も松岡をサポートしたと考えられるそうです)も上映されます。詳しくは同美術館のサイトでご確認ください。当日先着順でご覧になれるそうです。猛暑の中ですから、熱中症に気を付けてお出かけください。

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