おもちゃ映画ミュージアム
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Toy Film Museum

2022.12.29infomation

🎍新春は河田隆史コレクション「チャップリンと喜劇の黄金時代」展で幕開け

 

 

「笑う門に福来る」と申します。先がまだまだ見通せないコロナ感染拡大の渦中、2月に突如始まったロシアによるウクライナ侵攻、隣国からの脅しともとれる度重なるミサイル発射、それに呼応するかのように防衛費増額を決めた政府。タレントのタモリさんが「来年はどんな年になるか」と問われ、「新しい戦前になるんじゃないですかね」と答えたことが話題になっていますが、日々正夢に近づいていっているようないや~な予感がします。

何が起きているのか情報を冷静に見極めつつ、カツカツに生きるのでは息切れがするので、せめて「日常に笑いを」と考えて、当館理事でチャップリン研究者の河田隆史さんのコレクション展を開催することにしました‼

チャップリンと喜劇の⻩金時代

サイレント喜劇の⻩金時代はトーキー映画が発明される前の 1910~1920 年代でした。三代喜劇王のチャップリ ン、キートン、ロイドだけでなく、多くの喜劇俳優が活躍し、笑いの原型、ギャグの基礎を確立しました。トーキー映画後、サイレント喜劇は廃れて忘れ去られましたが、1950 年代 になり欧米では見直されて名作は再上映されました。日本では 1970 年代にチャップリン映画が再上映され大ヒットし再評価されました。その後キートンやロイドも再上映されましたがチャップリンほどはヒットしませんでした。日本では、ペーソスがあり社会性を含むチャップリン映画だけが評価されて、他の喜劇映画はそれより劣ったものとされたのかもしれません。その後 D V D等が普及し、簡単に過去の映画を見ることができるようになり、サイレント喜劇は日本でも再評価されました。この展示会ではサイレント喜劇と日本での再評価の過程を振り返りたいと思います。

以上が河田さんからのメッセージです。高価な写真集『THE CHARLIE CHAPLIN ARCHIVES』『Charlie Chaplin The Keystone Album』もあり、「ケースに入れなくて良いの?」とこちらがドギマギして尋ねると「みんなに見て貰ってこそ価値がありますから」と悠然と構えておられれる姿勢は、さすがです。高校時代から48年間費やし、チャップリンへの思いたっぷりに集められた貴重なコレクションの数々をぜひ間近でご覧ください‼

期間中の2月11日は、当館お馴染みの天宮遥さんにお越しいただいて華麗な彼女のピアノ演奏を聴きながら、サイレント喜劇の上映会でお楽しみ下さい。チャップリンだけでなく、他にも多くの喜劇俳優たちが体を張った演技で観客を沸かせました。その一端を、ラリー・シモン、“ファッティ”ことロスコ―・アーバックル、メーベル・ノーマンド、チャーリー・チェイスの映像で、アメリカにおける初期喜劇映画の世界をお楽しみください。もちろん河田さんの解説もあります。回を重ねるごとに河田さんのファンも増えて、そのことも大変嬉しいです💖

参加費は2000円(入館料込み)で、25名(予約優先)です。既にお申し込みを承っていますので、ご都合よければ早い目にお申し込みをお願いいたします。

毎回お願いしていることですが、古い京町家を再活用していて、隙間が多いことから暖房をしていても不十分です。どうぞ暖かい服装でお越しくださいませ。

なお、1月25日~3月19日京都市内博物館施設連絡協議会(京博連)によるこの時期恒例行事第26回「京都ミュージアムロード」が開催されますので、この期間中にお越しの皆様にはスタンプ1個を押印させて頂きます。スタンプ3個が集まれば所定の用紙にて応募。抽選で参加館から提供されたオリジナルグッズがもらえます。今年は当館のフィルム栞も選んで頂きました🎞🎞スタンプラリーのご案内はパンフレットが届き次第ご紹介しますね。寒さを吹き飛ばし、好奇心全開でスタンプラリー参加館踏破を目指して下さい。皆様のご来館を心よりお待ち申し上げます。

【追記】今年の幕開けは、喜劇映画研究会が45周年を迎えたのを記念して「喜劇のレジェンド展」を1月5日から2月27日まで開催しました。「二度あることは三度ある」、「2024年も喜劇映画で幕開けができたら良いなぁ」とこれを書きながら夢見ています。どなたか「我こそは」というコレクターさんがおられたら、ぜひご協力をお願いいたします‼

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