おもちゃ映画ミュージアム
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Toy Film Museum

2016.02.07column

名キャメラマン・宮川一夫先生の映像

2月5日、会員でもある友人に手伝ってもらって、古いフイルムをテレシネしました。中には、劣化がひどく進んで、白くなっているフィルムもあり、そういうのは酸っぱいにおいも尋常でなく、諦めざるを得ません。こうなる前に、救出出来れば良かったのですが。

作業は暗くなるまで続き、暗幕で光を遮断して真っ暗にした館内で、16ミリの映写機がひたすらカタカタ鳴っていました。その中にあった懐かしい人物を写した1本に、3人で見入りました。名キャメラマンとして世界的に知られた宮川一夫先生(1908-1999年)です。『羅生門』『雨月物語』『浮草』『無法松の一生』等々、多くの監督と組んで名作の数々を今日に残されました。

DSC04344私が宮川先生と知り合う以前の、まだお若い時分の先生。大阪芸術大学で映像を学ぶV.2(1972年入学)の学生さんたちに指導しておられる授業風景です。アリ16STのカメラテストとして、一緒に仕事をしていた連れ合いが撮影したもの。おそらく1974年。

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身振り手振りも慌ただしく、熱心に、指導されている宮川先生に、懐かしい思いが込み上げてきて、胸がいっぱいになりました。

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教えを受けた彼らの中には、現在第一線で活躍している方も大勢おられます。

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宮川先生に直接指導していただけたことは、かけがえのない一生の財産でしょう。

DSC04360撮影現場では、とても厳しい先生だったそうですが、私が知っている宮川先生は、いつも優しいこの笑顔。我が家に子供が生まれた時には、奥様と二人でお祝いに来てくださり、自分のことのように喜んでくださいました。その子供も、もう既におっちゃんに。随分時間が過ぎましたね。

時間がどんなに経っても、映像を見ると瞬時に「あの時」に記憶が戻ります。感無量です‼

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