2024.07.03column
海外のお客様との出会い
今日3日は海外からのお客様が相次ぎ、片言英語で一日があっと言う間に過ぎていきました。
最初のお二人はアメリカから。そういえばSNSでは書いたのですが、ブログで書いていなかったので遅まきながら6月22日に来館されたWessel家の皆さんをご紹介。お父様のDaveさん、お母様のMaryさん、そしてご子息のBrianさん。彼は日本語が上手。1年日本留学したあと外資系の法律事務所で働いた経験がおありとのこと。今はNASAの法務顧問室でご活躍。賢い方なのですねぇ。おもちゃ映画の話をして映写体験、紙フィルムや錦影絵も興味深くご覧頂きました。
来館の動機が素敵で4月に実施された全米4都市をめぐる“The Art of the Benshi”をシカゴでご覧になって興味を持って下さったとのこと。そのお一人、大森くみこさんの写真を見せたら「うん、うん」と頷いて。Brianさん自ら「写真を一緒に撮りましょう」と提案して下さり、とても印象に残る良き一家との出会いでした。笑顔が素敵💗これもひとえに“活弁ツアー”の皆さんのパフォーマンスが素晴らしかったからにほかなりませんね。
で、今日来館のラーリーさんとケリーさん。うっかりシカゴからお越しだと思い込んでいたので、ブログ最初にお二人のことを書こうとしたのですが、どうやらロサンゼルスからだったようで修正します💦お二人の来館の動機も素晴らしくて‼ フェイクドキュメンタリー「Q」の「テイク100」をご覧になってシカゴから💖この映像をご覧になっての来館は3組目。しかも海外から、というのが凄いですし、嬉しいです。そして彼が構えて撮影しているのが8㎜カメラ。動画だけでなく、写真も得意なのだそうです。さて、私たち、どの様に撮れているかしら。さらに言えば、彼等も“The Art of the Benshi”の活弁ツアーを希望されたのですが、残念ながらチケット完売で鑑賞できなかったそうです。“活弁ツアー”のことが想像していた以上に広く知られていることが分かって嬉しい驚きです。わざわざ当館にお越し頂いたので、大森さんが活弁をしているアニメーションの映像をご覧にいれました。
背中にドジャーズと書いてあったので、当然のように大谷翔平さんの名前を口にしたら、二人とも顔がほころんで。大谷選手の活躍は大勢の人を幸せにしています。
腕からチラ見えのタトゥーが気になって、声を掛けたら
葛飾北斎「富嶽三十六景」のひとつ「神奈川沖浪裏」を腕にぐるりと描いてありました。これが昨日お客様に教えて貰った“BLACK & GLAY”という彫り方なのかしら?
この間にイギリスからお越しの女性も。今は韓国で英語を教えているそうです。つい先ごろ天皇陛下御夫妻が英国訪問された話をしながら、先の戦争中の捕虜問題について少し話を聞かせて貰いました。
続いて、テキサスのヒューストンからお越しのマルガリータさんとマックスさん。マックスさんは“ミュージアム”と“映画”のキーワードで検索して来館して下さいました。ありがとうございます‼ おもちゃ映画の話をして映写体験。時代劇だけでなく、アニメーションやニュース映像も上映後に家庭用に切り売りされていたことを話していて、昨年9月にコロンビア大学でおもちゃ映画として販売されていたニュース映像の断片を時系列に編集した『日中戦争』をピアノ生演奏付きで上映したことを話したら、マルガリータさんはコロンビア大学出身でした。10年前3年間日本語を勉強したそうですが「忘れた」とおっしゃりつつも、日本語でサインをしてくださいました。
続いて来館の日本語ができるアメリカ人とフランス人の2人と一緒になり、記念に写真を撮りました。お二人は6月26日フランス国立極東学院で開催された日本の刺青をテーマにした講演会でご一緒した研究者です。右から2人目の先生がアメリカ出身で、私の拙い英語を見るに見かねてマルガリータさんらに通訳をかって出てくださいました。おもちゃ映画だけでなく紙フィルムについても説明し、その動画もお見せすると、皆さんの目が好奇心で輝きました。その隣の女性が、今回の「毛利清二の世界-映画とテレビドラマを彩る刺青展」のチラシやポスターをデザインされた「ヴュッター公園」代表の田村尚子さん。偶然ここで出会われましたが、二人は随分前から知り合いだったそうです。
そして、マルガリータさんとマックスさんの向かって右隣がフランスの研究者の方で、「丁度良かった!」とばかりに、極東学院のクリストフ・マルケ先生から頂戴したばかりの明治の日本の刺青展の図録コピー(私が手にしているもの)の一部を日本語訳して教えて貰いました。昨年のフランス西部のニースに続き、今は10月までフランス東部のランスで展覧会が開催されています。そして来年はフランス南部でも展覧会が計画されているそうです。この時に、毛利清二さんの刺青下絵も展示できると良いのですが。
なかなか時間がなくて書けずにいた海外からのお客様をこの機会にご紹介します。
6月14日、初めてベルギーからお越しのSven Hollebekeさんは、首都ブリュッセルの近くのGentから来館されました。ネットで検索するととても綺麗な街です。ベルギーのアニメーションフェスティバルに関わっておられるので、紙フィルムについて説明し、デジタル化した映像をご覧に入れたら、大変興味をお持ちになって「映画祭で紙フィルムの上映会をしたい」と話しておられました。彼が手にしているのが紙フィルムが入っている紙箱と、それに同期して楽しめるように販売されていた「カテイトーキーレコード」。いつの日にかベルギーでの上映会が実現すると良いです。
翌日にはイスラエルからお越しのVadim Leviさんが来館。ロシア生まれだそうで、両国とも戦争状態が続いていることから、一刻も早く終息して欲しいとお互いに憂いました。
6月19日にはアメリカのフィラデルフィアからロジャーさん、そして、ニューヨークのロチェスターからエイミー・ミラーさんがお越しくださいました。
明るくておしゃべりが弾んだ出会いでした。昨年ニューヨークに行った話をしながら、精一杯背伸びしたのですが、身長が高い彼女にはとてもとても及びません。というわけで、エンパイアステートビルディング屋上から眺めたニューヨークの摩天楼群を思い出しながら記念写真を撮りました。
6月29日にイタリアからお越しのMATTEOさん。刺青展のことを知り合いに教えて貰って来館。この傍に貼り出しているもう一人のMATTEOさん執筆の新聞記事を指さして「同じ名前の人ですよ」と言ったら、「イタリアではよくある名前です」とにっこり。記者のMATTEOさんも来館時に紙フィルムについて記事で触れて下さっているので、世界の人が興味を抱かれるメディアの一つなのだなぁと改めて思います。写真のMATTEOさんにも、おもちゃ映写機の体験とデジタル化した紙フィルムの映像をご覧に入れました。
お声がけをして彼のタトゥーを見せて貰いました。「何を描くか」にお国柄が反映するのだなぁと改めて思いました。
背中に大きく描かれているのはイタリアの先住民たちの神様なのだそうです。実に興味深い彫り物との出会いでした。
6月30日に来館いただいたフランス国立極東学院のクリストフ・マルケ先生(中央)と6月26日講演会の講師をされたクロード・エステーブ先生。この時の話は別に書こうと思っています。
同じ6月30日、初めて南米大陸にマーキング‼ ベネズエラのバレンシアからお越しのスカーレット・デアさん。今は立命館大学で勉強中で、日本の映画が大好きなのだそうです。
実は女優さんもされていて、スマホで出演された映像も見せて貰いました。お母様もピエロ劇団「Chiqui linas」の俳優さんで、道化師の扮装をされている写真を見せて貰いました。「原節子さんが好き」とおっしゃる将来が楽しみな方との出会いでした。またお会いする機会もあるでしょう。
皆様、ようこそおいで下さいました‼ 小さな私設の博物館ですが、世界の人々と出会いながら「みんなちがって みんないい」を実感できる日々を過ごしています。さて、明日はどのような国の人と出会えますか、楽しみです。