2024.07.15column
刺青絵師 毛利清二展のお客様
少し遅くなりましたが、6月30日に女優の高島礼子さんが「毛利清二の世界~映画とテレビドラマを彩る刺青展」を観にいらして下さいました。それに合わせて毛利さんも駆けつけて下さいました。写真はその折のもの。特別に許可を得て掲載させていただきました。毛利さんが手にしておられるさん高島さん主演の『陽炎2』(監督・脚本:橋本以蔵、1996年、松竹)のパンフレット向かって右の頁に載っている刺青の下絵が今開催中の第2期で額装掲示しています。来館の時の様子を高島さんは早速インスタで載せて下さっていて、https://www.instagram.com/p/C81W2S6ysNZ/?hl=ja&img_index=1 この中でその下絵を自撮りされている様子がご覧になれます。ミーハーの私は早速フォローさせていただきました。
そこに書かれているコメントを読むと、毛利さんとは随分久しぶりの再会のようで、毛利さんご自身も再会をとても喜んでおられました。お二人とも偶然黒と白のコーディネートでキマッテいます。高島さんが手にしておられるのは毛利さんの自伝。彫師の方々は、この本を読んで参考にされていたようです。でも今買おうと思っても入手できない希少本。展覧会中は、お借りしてテーブルの上に置いていますので、ご自由にお読みください。
サラサラッとサインして下さった高島さんの色紙は、ミュージアム玄関に飾っていますので来館の折にご覧下さいね。
展覧会最終日まで残り僅かになった昨日は、青森、東京、熊本、広島、大阪等と広範囲からお越し下さり、賑やかでした。青森の方は6月16日の毛利さんのギャラリートークにもお越しくださって、この展覧会のために遠路はるばる2回もお越し下さったのだと分かり感激しました。熊本からお越しになった方は仕事で関わっている子どもたちの将来を考えて、何かヒントになることはないかと観に来て下さいました。自由ノートには「毛利さんの絵を見て感動しました。良いものを見せていただきありがとうございました」と書かれているのが多いです。確かに絵が好きな子どもたちが、その絵で人を感動させることが出来たら良いですね。
12日に東京から来て下さった彫師美漸さんは、「刺青はダークなイメージだけでなく、究極のお洒落であり、究極のアートだということを発信していきたい。刺青が入っている人が普通に生きやすい世の中をつくりたい。先入観を捨てて、大勢の人に刺青のことをもっと知って欲しいし理解してほしい」と話しておられました。翌日訪ねて来て下さった彼の友人によれば、彼が描いた絵は世界的に有名な人を魅了し、その方の部屋に飾ってあるのだとか。そしてひょっとしたら次のステージが待っているのかも。話を聞いているだけで、ワクワクしてきます。
向かって右の方も、誰もが知っている有名人の服を作っている方。左の方は京都市内で会社を経営しているとのこと。みんなそれぞれに自分の好きなものを貫いて活躍されています。
昨日出会った美しい女性はもう成人したお子さんがおられる様にはとても見えませんでしたが、若い頃に遠山の金さんにあこがれて、刺青をしたのだそうです。お話をしていて「子育ての途中で、刺青を後悔したことがありませんでしたか?」と愚問を発したのですが、「一度もなかった」ときっぱり仰ったことが印象に残りました。期間中に多くの彫師さんとも出会いました。彼女曰く「どの彫師さんに入れて貰うのか、その選び方が大事」。刺青絵のように描いたあと、落とし、また描く、というようなことが出来ないのですから、それは重要なことだと私も思います。展覧会で出会ったそれぞれの人が、後悔することなく、逆に喜んで自分の人生を彩り豊かに過ごしていってもらいたいなぁと思います。