おもちゃ映画ミュージアム
おもちゃ映画ミュージアム
Toy Film Museum

2024.09.11column

9月11日のお客様と

今日は大東文科大学社会学部の先生と学生13名が来館。居合わせた北海道の大学生とカリフォルニアからのお客様と一緒に説明を聞いて頂き、戦前のアニメーション集(35㎜)のほか、紙フィルムをデジタル化した作品をいくつかとYouTubeで公開しているカラー化した戦前の長崎市内を記録したホームムービー(9.5㎜)https://www.youtube.com/watch?v=uYmh6byvVv8 と、1923年9月1日に発生した関東大震災の記録映像(16㎜)https://www.youtube.com/watch?v=9Vg2xlHPzvM&t=1s も見て貰いました。

これらの映像は、私どもが取り組んでいることを伝えるのに適した素材だなぁと、一緒に見ながら思いました。今ではフィルムを知らない人も多いとは思いますが、そのフィルムで記録されたことの重要性、フィルムが劣化したらどのようになるのかを感じて、知って貰えたと思います。改めて訴えたいです。古いフィルムが出てきたら、決して捨てないで下さい‼

紙フィルムについてはバックネル大学エリック・ファーデン教授らの尽力について紹介し、その成果を数作品ご覧頂きました。モノクロ映画の時代に、動くカラーのマンガが見られたのですから、しかも家庭トーキー(メーカー名)の場合は、絵と同期するレコードも販売していましたから、面白かったでしょうね。戦争激化へ向かう1938年、製造禁止になり短命に終わりましたが、今その日本独特のメディア、紙フィルムに興味を持つ人が増えています。それを若い人に実際に見て、知って頂けたのが良かったです。

丁度今は「団扇を彩る銀幕のスターたち」展をしていますが、こちらも紙と竹でできていて、しかも日用品。ひと夏越せば捨てられるのが常かもしれない脆い素材なのですが、元の所有者の人々が大切に保存されていたのでしょう、綺麗な色遣いで描かれた団扇は本当に良い状態で残っています。

カリフォルニアからお越しの男性は、「とても面白い展示とコレクションだ。この名前が分からない女優さんたちの名前が分かることを祈っているよ」と仰って下さいました。彼からは、「グーグルで写真を撮り、検索すると、似た写真が提示されるから、それで描かれている女優さんの名前が分かるかもしれない。頑張って」と教えて貰い、試してはみましたが、なかなか描かれているのが「誰か?」はわかりませんね。「我こそは!」という方は、ぜひお運びいただいて、「私は誰でしょう?」のコーナーで、名前を当てて貰えるのを待っている団扇たちを救って下さいませ。

この団扇展もあと半月足らずになってしまいました。まだまだ残暑が厳しい日が続きます。団扇で涼を感じて頂ければ嬉しく、皆様のお越しを心よりお待ちしています‼

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