2026.03.26column
インターンシップ生が素敵な中国語のチラシをデザインしてくれました💗
ご案内が遅くなりましたが、中国語の新しいチラシができています。

これで日本語版を基にした英語、イタリア語、フランス語に加え、若い感性で新たに制作した中国語バージョンと5種類揃いました。この中国語版をデザインしてくれたのは、京都芸術デザイン専門学校ビジュアルデザインコースで学ぶ李 一凡さん(下掲写真向かって左)とコミックイラストコースで学ぶ稲本郁海さんの二人。2月16~27日までインターンシップ生として来てくれました。10日間の日程でしたが、二人とも休館日も自発的に在宅でデザインの作業に取り組んでくれ、熱心な態度に感心しきり。私どもでは到底思いつかないデザインで、晴明神社から当館までの道のりをフィルムに見立てて表現しています。二人とも仲良く、相談しながら取り組んでくれました。

最初は在庫が無くなりかけていたフィルム栞づくりをお願いしました。復元・保存したフィルムの中から50作品を選んで新たなフィルムに印刷したものです。黙々と作業してできたのが、こちら。

これで当分大丈夫です。時代劇や先に売り切れてしまう戦前のアニメーションの栞も今ならたくさんあります。稲本さんは、ピンバッジのデザインも考えてくださったのですが、新拠点での中国語チラシがまだできていなかったことから、それを作ってもらうことにしました。李さんは中国山西省出身で、高校卒業後に京都精華大学で学び、将来デザインの仕事をしたいと同専門学校で勉強中。ご両親の影響もあって小さい頃から日本の文化に親しみ、日本語もばっちり。インターンシップを希望して下さって、万歳です。
最終日の2月27日は、海外からのお客様が相次ぎ、その中に山西省出身の女性もおられました。黄 暁静さん。日本語を勉強中でしたが、英語がお分かりにならず、細かい説明ができなかったので李さんに通訳してもらって大助かり。高市首相の不用意な発言以降、中国からのお客様はほとんど来られなくなりましたが、李さんは「お互いの国の理解のために、もっと中国の人たちに来てもらいたい」と話しておられたことに私も全く同意見です。 “民際”がこういう時こそ大切です。それにしても広大な中国から、李さんと同郷のお客様が李さん在館中にお越しになるとは、何たる絶妙なタイミングかしら。


最後に李さんから中国のお菓子「桃酥」をプレゼントして頂きました。インターンシップ中にご家族が京都に来られ、このお菓子を届けてくださったのだそうです。中国の伝統的なお菓子で、サクサクとしていて沖縄の「ちんすこう」に似ています。3月3日「桃の節句」にぴったりの香ばしくて美味しいお菓子でした。こんな素敵な青年を育てたご家族にお会いしたかったです。
インターンシップを終えて彼から届いた報告書に深い感動を覚えました。皆さんにもぜひ読んでいただきたいと思い、長文の中から部分抜粋してご紹介します。
……インターンシップを通して理解したおもちゃ映画ミュージアムの魅力は、映画を通して人と人の心を温かくつなぎ続けている点にあると感じました。フィルムを丁寧に扱う姿勢からは単に資料を保存するのではなく、過去の時間そのものを未来へ手渡そうとする想いを強く感じました。また、館内の世界地図に世界各国からの来館者が故郷の位置を示す光景を目にしたとき、この小さな博物館が国境を越えて人々を結びつけていることを実感し、心を動かされました。さらに、新しさを追うだけでなく歴史を振り返ることの大切さというお言葉は、私の創作に対する考え方を深めてくださいました。(略)私たちはつい「新しさ」こそが創作の価値だと思いがちです。しかし、現代の私たちが抱える悩みの答えは、実はすでに過去の先人たちが示してくれているのかもしれません。歴史は単なる記録ではなく、今も対話可能な「知恵の蓄積」なのだと気づかされました。本当の創造とは過去を断ち切ることではなく、歴史を理解し、その上に今の表現を築くこと。歴史を振り返ることは後退ではなく、想像を豊かにするための深い営みなのだと対話を通じて改めて実感しました。(略)私も両親と同じように、日本のマンガやアニメ、映画に囲まれて育ちました。デジタル化が進み、何でも形がなくなっていく今の時代だからこそ、あの頃の「モノ」の温もりがとても懐かしく、愛おしく感じます。(略)いつか中国でも、同じように文化を守ろうとする人々が現れた時、私のこの経験が彼らの力になればと願っています。お二人に出会えて、本当に幸せです。昔の映画文化が次の世代へと受け継がれていく希望を、お二人の姿の中にしっかりと感じることができました。……
素晴らしいメッセージで、このように受けて止めてくださったことに感動しました。ありがとうございました‼
二人には3月14日に開催した「喜劇映画研究会代表新野敏也のレーザーポインター映画教室7」に招待し、李さんが来てくれました。お客様と一緒に、船戸博史さんのコントラバス生演奏付きで上映したサイレントコメディ映画の数々を心から楽しんでくれたのが何よりでした。帰りに、大学時代のベトナム人の友達から貰ったというビックリするぐらい大きなドラゴンフルーツを2個お裾分けしてもらいました。


しばらく眺めていましたが、食べごろもあるだろうと半分に切ったのが、これ。引き出しにあった懐かしいマッチの小箱と並べて撮りました。こんなに大きいです。皮は綺麗にツルリと剥けました。かつて、職場に沖縄出身の若者がいて、お土産にもらったことがあり、その時の記憶と同じさっぱりした味。その時みたドラゴンフルーツの色より格段にビビッドです。「そういえば」と、引き出しの中から、そのドラゴンフルーツで白い絹を染めてスカーフを作ってみたことを思い出し、久々にそれを取り出して羽織ってみました。

うっすらとしたピンク色ではありますが、頂いたベトナムのドラゴンフルーツならもっと濃い色に染まったかもしれないと思いつつ、今はそれを試してみる根気がなくて…。今、李さんには、他の頼みごとをしています。それが完成したら改めてご紹介しますね。彼には卒業後、願った通りの職場が見つかり、大きく才能を開花させて頑張って欲しいなぁと思います。インターンシップに来てくれたおかげで、とても気持ちの良い若者と知り合えました。感謝縁分💗


