2023.03.01infomation
第18回大阪アジアン映画祭で特別企画「大阪万博と髙橋克雄」
連れ合いも実行委員を務めている「大阪アジアン映画祭」は今年18回目を数えます。3月10日~19日に、大阪市内の各会場で多彩な作品が上映され、コロナ禍でなくなっていた海外ゲスト招聘も再開して開催されます。例年各国の映画関係者、愛好者の人々との出会いが楽しみだったのですが、その光景を久々に見ることができます。会期中の3月15日18:40からスペシャル・オープニング・セレモニーがABCホールで開催され、続いて香港のホー・チェクティン監督『四十四にして死屍死す』がワールドプレミア上映されます。
同じ3月15日13:00から大阪中之島美術館(映画祭初会場)で、当館が提案した特別企画「大阪万博と髙橋克雄」が開催されます。いよいよ2年後に迫った大阪・関西万博(2025年4月13日~10月13日開催)の機運盛り上げに繋がればと企画しました。上映作品は、1970年大阪万博用に髙橋克雄監督が手掛けた『ミセス21世紀』と『オーストラリアと日本 東経135度の隣人』、そして、その2年後に日本の美と心を海外諸国に紹介する目的で、12か国語で製作した人形アニメーション『かぐやひめ』の3作品です(日本語字幕付き)。
アニメーションで用いられた人形は、2018年10月18日~11月11日「映像作家 髙橋克雄の世界」展をした折に展示させていただきました。このお顔、どなたかに似ているような💗この年、今回上映する『ミセス21世紀』のフィルムが発見され、ご息女の佳里子さんのご尽力でデジタル復元。それを展覧会最終日の11月11日に当館で初披露するというので、新聞・テレビなどで盛んに報道して頂きました。その様子を書いた一つがコレ。11月24日未明に次回開催地が決定するということもあって注目され、私どもがこれまで経験した中で最多数メディア取材でした。
佳里子さんによれば、「モントリオールEXPO’67」で海外の映像展示力に圧倒された髙橋監督は、翌年「サンアントニオ国際博覧会」日本政府館で『夢の国・ジパング・開国前夜』(カラー、8分)の映像展示に成功、その成果が日本で初めて開催された大阪万博の映像制作プロデューサーとして任命されることに繋がったのだそうです。
昨年5月14日に友田義行・甲南大学准教授に勅使河原宏監督『1日240時間』を見せて頂きながら講演して頂いた折り、「万博の時に作られたフィルムは、ほとんどが散逸している」とお話しされていました。めったにみることが出来ない映像ですので、この機会にぜひご覧頂きたいです。定員100名で、当日先着順。受付は20分前から開始です。
他の映画祭上映チケットは3月5日より各会場にて順次発売されます。詳しくは公式ウェブサイトをご覧下さい。皆様のご参加を心よりお待ちしております。