おもちゃ映画ミュージアム
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Toy Film Museum

2024.03.10infomation

5月1日から「毛利清二の世界 映画とテレビドラマを彩る刺青展」

5月1日(水)~7月28日(日)に開催する展覧会のご案内です。途中で展示に入れ替えがあり、第1期は6月16日(日)まで、第2期は6月19日(水)からとなっています。今回に限り入場料は1000円(現金のみの対応)となります。悪しからず、ご了承くださいませ。

今日3月10日15~17時、京都大学吉田南構内総合人間学部棟1102で、第66回化粧文化研究者ネットワーク研究会と京都大学映画コロキアム共催でトークイベント「東映・刺青絵師 毛利清二氏に聞く『俳優に刺青(スミ)を描く(ナガス)』とは」が開催され聴講しました。定員70名でしたが、8日の締め切り前に定員に達したということでした。多くの方が関心を寄せて下さり、何よりでした。この調子で展覧会にも足を運んで下さると嬉しいです。どうぞ、宜しくお願いいたします。そして、この展覧会広報の拡散にもお力添えを賜りますれば幸甚に存じます。

 

初めてお会いした毛利清二さんです。1930年4月生まれで、現在は93歳ですが、展示が開始された頃には満94歳。写真でも伝わるかと思いますが、背筋が伸びて着物姿がとても美しいです。そして頭脳明晰、お話も大変お上手で元気そのもの。実に見事な年の重ね方をなさっています。

昨日は展示を企画された都留文科大学教授で化粧文化研究者ネットワークの山本芳美先生と、京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程後期課程原田麻衣さんと一緒に展覧会の打ち合わせをしました。お二人から「大変元気でお話もお好き」だと聞いていた通りの毛利さんでした。お住まいも京都市内で、ひょっとしたら会期中度々会場に来られて、自ら進んでギャラリートークをして下さるかもしれませんね。

私が名刺を差し出し挨拶をしましたら、「そうか、そしたらその打ち合わせもしなきゃいけないな」と仰って凄くアクティブです。化粧文化研究者ネットワーク代表で、立教大学名誉教授の北山晴一先生が元気な秘訣を尋ねられたら、長く飼っている愛犬の一日2回の散歩だと仰っていました。それだけでなく前向きで明るいご性格もあるでしょう。3か月にわたる長い展覧会ですから、ご本人にお会いできるチャンスもあるように思います。

今日の話を聞いて書いたメモからいくつか。子どものころから絵を描くのが好きで、紙と鉛筆があれば良かった。「好きこそものの上手なれ」ですね。学徒動員の経験もされ、18歳で就職した会社が倒れて失業中に映画のエキストラを勧められて映画に携わるようになります。26歳で東映専属のエキストラになり、半年後に剣会に入り、大部屋俳優としてデビュー。花札やサイコロなどの小さい図柄を鉛筆で描いていたのをプロデューサーの神戸由美さんがご覧になって刺青を描いてみないかと勧められたのが、はじまりだそうです。鶴田浩二さんの「お前がやれ!」の一言で『博打打ち 一匹竜』(1967年)でデビュー。それまで実際の刺青を見たことがなかったので、東京の彫文さんを紹介して頂いて、本物の刺青、下絵や刺青を描くための道具を見せて貰い、京都に戻ってからは京都中の古書店を回って彫り物に使えそうな龍や牡丹などの錦絵を探して勉強されました。『博打打 一匹竜』では50人もの俳優に刺青を描かねばならず、三日三晩休みなく描いたそうです。大部屋俳優もしながら以降40年以上にわたって、スター150名、延べ2000名以上の俳優さんに刺青を描いてこられました。

10日のトークイベントの記録映像、かつて東映で菅原文太さんと川路民夫さんに刺青を描いている様子を撮った映像「映画を支える人たち 刺青絵師毛利清二」も用意して、期間中ご覧になれるようにします。「刺青絵師 毛利清二の世界」をどうぞお楽しみになさってください!

ご来場をお待ちしています‼

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