おもちゃ映画ミュージアム
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Toy Film Museum

2020.12.02column

福住富雄展に届いた綺麗なお花

「金曜・土曜映画懇談会」さんから、綺麗な花が届きました長年に亘って福住富雄さんは、京都アスニーで毎週金曜と土曜日に開催されていたこの懇談会で、テーマに掲げられた名作映画のポスターを手描きされてきました。事務局をされていた女性に御礼の電話を差し上げたところ、花が途切れないようにと配慮してタイミングを見計らい、秋らしいお花を届けてくださったことがわかりました。

このような細かいところに気が付く女性が世話をされていた「金曜・土曜映画懇談会」の活動は、1991年12月8日に映画評論家の故・小西正也さんの主宰で『武士道残酷物語』でスタートし、2019年2月23日『SAVE HENOKO』『デニーが勝った沖縄知事選2018』まで、1044回も継続されました。

自分が得意な絵を描くことを活かし、好きな映画に関して社会貢献ができると、コツコツこと取り組まれたことが、地域の人から信頼され、こうして作品展に美しい花を添えてくださることに。尊いことだと思います。

ヤクルトレディーさんからも。

皆さんに愛されていることがよく分かりますね。残りの人生をどう生きるか、そのお手本を示してくださっているように思います。

今日は、来年夏に計画している戦争と平和を考える展覧会の打合せをしました。初めてお会いした「京都原爆展を成功させる会」の中村さんは、福住さんから戦争に関する手描きポスターを40枚ほど寄贈して頂いているのだそう。面白い出会いです。来年8~9月に「京都原爆展を成功させる会」さんの資料をお借りして展示するほか、このほど編集した日中戦争の記録映像集上映とトークイベントをしようと思います。

その中村さんにはもう1枚名刺があって、長周新聞関西総局原爆展事務局でした。4頁の紙面ですが、広告は自社の出版物を除くと題字下ともう1カ所の2つだけ。購読料(月1500円+郵送料550円)だけで週3回発行し続けておられる。その綱領は「政党、政派や宗教的信条、職業にかかわりなく、真実の報道と正しい世論の組織につとめ、平和と独立と民主主義をかちとる。また、労働者、漁業民、市民の生活と用語と繁栄、民族文化の擁護と発展のためにつとめる」とあります。

創刊(1955年4月15日)にあたっての「長周新聞ご購読の訴え」末文には、「われわれは真実を泥土にゆだねてはならない。言いたいことを明からさまに言い、欺瞞のベールをひきはがし、そのことをつうじて、真に大衆的世論を力強いものにしなければならない。そのために必要なことは、いかなる権威にも屈することのない大衆的言論機関をみずからがもつことである。このことは、今日切実に要求されている」。マスゴミと蔑称され、信頼感がうすれつつあるマスメディアに、欠けているのはこの姿勢だと思い、読みながら力が自然と入ってきました。

こんな背骨がまっすぐ伸びている新聞が、保守王国山口県で発行されていたことに先ずは驚きました。週3日発行の新聞というのも初めて知りました。今日の収穫は、美しい花とこの新聞の存在です。

【12月5日追記】

福住富雄さんが、手描きポスターの写真を額に入れて2作品を持参してくださったので、会場は一段と華やかになりました。お花と一緒に記念撮影。

 

 

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