おもちゃ映画ミュージアム
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2022.04.06infomation

5月14日に勅使河原宏生誕95年記念上映と講演~PART2を開催‼

1月29日に開催した勅使河原宏生誕95年記念上映と講演~PART1が、お陰様で評判が良かったので、PART2を5月14日(土)13:30から開催します。

これはPART1 で講演をしてくださっている友田義行・甲南大学文学部准教授。この時上映してくださったのは『いけばな』(1956年、35分、35ミリ・カラー)と『フィルム・モザイク』(1959年、17分、16ミリ・モノクロ)。『いけばな』は父・勅使河原蒼風も登場するドキュメンタリー。当初チラシ用に作品の画像をお願いしたら、届いたのが下掲写真でした。

作品を見ていない段階でしたので、なぜ建設中の鉄骨なのかわからず、「勅使河原監督といえば竹」のイメージから、竹の画像に変えてデザインしました。当日『いけばな』を見て初めて納得しましたが、さすが戦後アバンギャルド芸術運動の洗礼を受けた勅使河原監督の世界でした。作家安部公房とのコラボレーションで『砂の器』(1964年、カンヌ国際映画祭審査員特別賞)や『他人の顔』(1966年)などが作られましたが、PART2でご覧いただくのも二人のコラボ作品『1日240時間』(1970年、30分)です。ここに挙げた3作品とも安部公房の脚本です。

1970年に大阪で開催された日本万国博覧会(大阪万博・EXPO'70)では、マルチスクリーンや変形スクリーン、煙や水への投影など、多様な装置に無数のイメージが映し出されました。しかも、それらの映像作品には、谷川俊太郎や松本俊夫といった錚々たる顔ぶれが関わっていました。しかし残念なことに、フィルムや映写装置の大部分は保存されることなく、万博の終幕後に散逸してしまいました。

今回上映の『1日240時間』は、大阪万博の自動車館で上映された4面スクリーン作品です。2013年に一般財団法人草月会様の全面協力を得て、一画面に合成したデジタル版として復元されました。他ではめったに観ることができない貴重な上映となります。2025年に開催される大阪・関西万博に先立って、1970年の大阪万博上映作を京都でご覧ください‼ 上映後に、作品内容や万博と映像について友田先生が『勅使河原宏と安部公房の大阪万博』の演題で詳しくお話ししてくださいます。

今回の上映につきましても、草月会様には多大なご協力を賜りました。ここに厚く御礼を申し上げます。友田先生は、草月会の協力とIMAGICA lab.の技術提供と科学研究費補助金を得て、勅使河原監督作品の作品のデジタル化に努めておられます。2回にわたって上映いただくのは、その成果の一端です。

少し収まりかけたかに思えた新型コロナウイルスですが、今はオミクロン株の変異型“ステルスオミクロン”が勢力を拡大しています。なかなか先が見通せないですが、感染予防に努めながら、定員25名で実施します。予約者優先ですが、当日無断で来られないような事態はご遠慮ください。キャンセル待ちの方にご連絡を差し上げますので、状況が変わった時点でなるべく早くにご連絡をお願いいたします。皆様からのお申し込みを心よりお待ちしております‼

なお、昨年6月に友田先生が出版された『フィルムメーカーズ㉒勅使河原宏』(宮帯出版、税込み2,970円)の販売もしております。

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