おもちゃ映画ミュージアム
おもちゃ映画ミュージアム
Toy Film Museum

2022.01.10column

大阪芸大映像学科歴代学生映画上映会

三連休明けの12日から16日まで上映のFPSは森山一輝監督『火ノ兎』(2018年)。この作品には個人的な思い出があります。2019年10月25~29日韓国のソウルで第13回アジア国際青少年映画祭に太田二人が招待されました。韓国、中国、日本の、それぞれの国で選ばれた若き監督たちと審査員や実行委員、親切なボランティアの方々と素敵な時間を共有し、交友を深めることが出来ました。

この時の映画祭で栄えある銀賞に選ばれたのが、この森山監督の『火ノ兎』でした。誠に残念ながら監督が映画祭に参加されなかったことから、連れ合いが代理で舞台に上がってトロフィーと美しい花束を受け取りました。

このアジア国際青少年映画祭には、初期段階から連れ合いが関わっていた(現在は高橋克三さんが引き継いでご尽力くださっています)こともあり、顔なじみの皆さんと旧交歓談。充実した内容の濃い時間を過すことができて、感謝しています。

映画『火ノ兎』:母を事故で亡くし、DVの父親から逃れようとする結の前に青年優花が現れ、彼が住む駄菓子屋に連れて行かれます。身寄りのない子どもが集まるその家で、結は家族とは何かを教わっていく-というお話。お出かけにくい時期ではありますが、力作ですので、ご都合良ければぜひ見にいらして下さい‼

さて、一昨日は映像学科V93 の林けんじろうさんが来館され、連れ合いに取材。

一昨年にジュニア冒険小説大賞に輝いた「ろくぶんのナナ」(岩崎書店)に引き続き、昨年9月に講談社児童文学賞で『星屑すぴりっと』が新人賞を受賞しました‼『星屑すぴりっと』は今年中に講談社から出版の運びになり、今は書き直しの作業中なのだそうです。

2017年を時代背景として描くので、連れ合いは現役の大学教授の設定。担当の先生が経営しているミュージアムということで、“おもちゃ映画ミュージアム”が登場します。私も一瞬登場するようですけど(笑)。
 
昨年の丁度今、1/6~10に上映した学生映画『アップル・スピリット』(2003年)は、林さんが大学院生の時に監督した作品で、主人公の啓太がある文学賞大賞に選ばれたという話。作り話が現実になったのです‼
上映の日、許嫁の方と来館され、写真にうつっている松本壮一郎さんたちと再会。彼から「また映画を作りたい‼」という熱い気持ちを聞いたことが、『星屑すぴりっと』を書く大きなモチベーションになったそうです。
 
一昨日は、彼が卒業した後も「授業でフィルムを使っているのか?」など2017年当時の授業風景などをインタビューしたり、阪神淡路大震災の時、学生だった林さんたちに手伝って貰いながら被災地の様子を記録撮影したことなど、数々の思い出話にも花が咲いたようです。別れ際に「良い作品に仕上げます‼」と頼もしい言葉をくれました。当館が舞台になった『星屑スピリット』の完成がとても楽しみです!!!!!
 
そして、昨日はロンドンで実験映画や学生映画の研究をされている日本人男性からメールが来て、これまで上映した学生映画作品の中から12作品について興味があると書いてありました。週替わりで上映している学生映画もたくさんの本数になりました。積み重ねたその先に展開があると良いなぁと思います。

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