おもちゃ映画ミュージアム
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Toy Film Museum

2023.02.15column

大森一樹監督を偲びながら

今朝の京都新聞の記事をしみじみと読みました。昨年11月12日に病死された大森一樹監督には、映画化を構想していた作品があったのだそうです。京都の医大生たちの青春群像を描いた代表作の一つ『ヒポクラテス』(1980年)の続編を時代劇で描く『幕末のヒポクラテスたち』。大阪芸大映像学科長として活躍された大森さんの同僚、脚本家の西岡琢也さんに依頼されて、その台本の準備も進んでいたのだそうです。完成できなかったこと、ご本人が一番無念に思われたことでしょう。記事最後にあるように、何とか大森さんの遺志を引き継いで製作できないものかと思います。

先日大阪・九条のシネ・ヌーヴォーから届いたチラシです。①『オレンジロード急行』(1978年)②『ヒポクラテスたち』(1980年)③『風の歌を聴け』(1981年)④『すかんぴんウォーク』⑤『ユー☆ガッタ☆チャンス』⑥『テイク・イット・イージー』(1986年)⑦恋する女たち』(1986年)⑧『トットチャンネル』(1987年)⑨『「さよなら」の女たち』(1987年)⑩『女優時代』(1988年)⑪『ゴジラVSビオランテ』⑫『ゴジラVSキングギドラ』(1991年)⑬『大失恋。』(1995年)⑭『T.R.Y.』(2003年)⑮『悲しき天使』(2006年)⑯『ベトナムの風に吹かれて』(2015年)⑰『虹の彼方のラプソディ』(2021年、大阪芸大映像学科産学共同プロジェクト第10作を特別上映)⑱『継承盃』(1992年)⑲『わが心の銀河鉄道 宮澤賢治物語』(1996年)⑳『走れ!イチロー』(2001年)。3月11日―4月7日、シネ・ヌーヴォ―で①~⑰を上映▼4月14日~27日は宝塚のシネ・ピピアで⑱~⑳が上映されます。詳しくは、それぞれの館のサイトでご確認ください。

大森監督は3月3日、可愛らしい“ひな祭り”の日に誕生されたのですね。本当なら71回目の誕生日を迎えるはずの3月3日、ゆかりの人々が集って、偲ぶ会と大阪芸大映像学科卒業制作展プレイベント上映会が行われます。それに先駆け関東では、2月22日に執り行われるそうです。

写真は2015年5月23日に当館開館を記念して、大森監督をお迎えしてのトークイベントの様子。当館で開催した一番最初の事業で、小さいスクリーンの代わりに、急遽布団カバーを用いて監督の作品を上映💦して申し訳なく思ったことなど、何年たっても忘れられない思い出。

これは、連れ合いと一緒に中国で開催された“アジア国際青少年映画祭”に行った折、万里の長城を見学したときのスナップ写真。もう一緒に写真に納まることもないのだと思うと残念で寂しくて仕方がありません。改めて心よりご冥福をお祈りします。

 

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