おもちゃ映画ミュージアム
おもちゃ映画ミュージアム
Toy Film Museum

2026.06.24column

6月22日のこと

良いことも、そうでないこともあった6月22日。

午前中は、滋賀県近江八幡市から千賀伸一さんが来館。NHK大津放送局の番組取材で知り合った方で、2023年7月7日催しの時に、布製の珍しい幟と大きなポスター他を寄贈して頂きました。

これは、その時の写真です。工藤栄一監督『任侠木曽鴉(にんきょうきそがらす)』(1965年)は旧ミュージアム館内で天井から下げて展示し、これを見るためにお越しくださった人が幾人もおられます。布製の映画の幟は珍しいと思います。ポスターは伊藤大輔監督『われ幻の魚を見たり』(1950年)。映画の内容は、もともと一匹の魚もいなかった十和田湖で、ヒメマスの養殖を成功させた和井内貞行をモデルにした一代記です。主演は時代劇スターの大河内傅次郎。これも額装して飾っていました。

その千賀さんがパテ・ベビー(9.5㎜)のフィルム5本とパテの映写機2台を持参。聞けば地元でパテ・ベビーフィルムの上映会をしたいので、その操作を教わりたいのだそう。フィルムは1巻が『弥次喜多』でしたが、他はホームムービーでした。幸い2台の映写機は起動し、その操作を連れ合いと一緒に確認していただきました。先ずはデジタル化に取り組みます。地元の人々が、フィルムを装填した映写機から放たれる光の帯の先に何が映し出されるか、ワクワクしながらご覧になる日が楽しみですね。一緒に来館されたご子息健史さんが写真の世界で活躍されている方で、カメラの操作などを教えて貰えたのも嬉しいことでした。

入れ替わりのようにお越しいただいたのが、イエール大学のアーロン・ジェロー教授。日本にしばらく滞在されていて、漸く再会することができました。

東アジアの映画研究の中心になっておられる凄い先生ですが、今は落語にもハマっておられるようで、この話題をふると先生の目が輝きました。4月12日に「かみいた落語塾発表会」で初めて着物を着て「活動屋伝二朗」の名前で一席披露されたそうです。

先生のfacebookから拝借させていただきましたが、決まっていますね。8月にアメリカへ帰国される前にもう一度舞台に立つ予定だそうです。「当館でも落語の会を」と要望しましたが、残された時間がなくて今回は無理。でも、いつか落語の催しもやってみたいです。お帰りに、当館がこれまで発行した小冊子12冊全てを購入して頂きました。凄く光栄です。

22日はイタリアのボローニャ復元映画祭で当館も協力した『血煙高田馬場』(伊藤大輔監督、1928年)がピアノと琵琶の演奏付きで活弁上映されました。現地時間の昼下がりのこと。会場で観てくださったオランダのフィルムアーキビストBin Liさんからその様子を撮った写真を送って貰いました。

伊藤大輔監督は大変優れた作品を世に出しましたが、残念ながら残っている作品が少ないので、小津安二郎監督のように海外ではあまり知られていないのかもしれません。今回の上映を機に彼のような監督もいて時代劇映画を発展させたことを知って貰えたら良いなぁと思います。

ここまでは、22日の良い話題だったのですが、夜寝ぼけていたせいもありますが、痺れた足のまま台所から廊下に出た折、わずかな段差で引っかけたのか転倒し、左足にひびが入りました。23日朝から整形外科を受診し、MRIで撮影したところ、ひびが入っているのが確認され、板で足を固定して松葉杖を使うことに。その杖を使うための練習に場所を移動する際、初めて車いすに乗りました。松葉杖を使っての階段の昇り降りが、なかなか厄介ですね。年を取っているから全快までに随分日数がかかることでしょう。人生初の車椅子と松葉杖体験。仕方ない、今度こそ本当に“そろりそろりと参りましょう”。一瞬のできごとでした。皆様も十分お気を付け下さいね。

 

 

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