おもちゃ映画ミュージアム
おもちゃ映画ミュージアム
Toy Film Museum

2021.07.20column

段ボールアート第一人者・千光士義和さんの作家活動35年展

連れ合い初期の頃の教え子千光士義和さんの個展を観に行ってきました。場所は奈良市二条の大型商業施設ミ・ナーラ内の奈良市美術館。元は奈良そごうがあった場所で、ず~っと古くは長屋王邸宅跡だった場所。以前歴史に興味があった頃、よく周辺を歩きましたが、ミュージアムを構えてからは久し振り。

その千光士さんが、大阪芸大の学生だった頃、描いた「アリ星人のフラワー都市原作漫画」で漫画家デビューし、大阪芸大映像学科卒業制作ではアニメーション作品でグランプリに輝きました。大学卒業のあと、人形アニメーションの髙橋克雄さんのところで製作スタッフとして活躍され、その時の話は、2018年11月11日のトークイベントで触れておられます。

その後、奈良に引っ越ししたときの段ボールを見て、その断面の波模様に惹かれて段ボールアートに取り組まれました。素材との出会いが大きかったですね。今ミュージアムに学科長だった依田義賢先生の写真と一緒に「売れ売れて 何が売れたか ようわからず そして 春 よしかた」と依田先生直筆の書も展示していますが、これは1986年大阪での初個展で、千光士さんが出品した作品がたくさん売れたことを先生流に褒めておられる言葉。

これは、アリ星人のフラワーシティー。小さいアリ星人がいっぱい乗っていますね。このアリ星人、実はうちに遊びに来てくださったとき、まだ小さかった息子に2体プレゼントして下さり、幾度かの引越に耐えて今の住まいにも無事飾っている宝物です。

2003年4~6月台湾の国立科学工芸博物館でも展覧会が開催されて、早くから海外でも注目されていたことがわかります。

作家活動35年。まだ他にもご自宅にあるそうですが、これだけの作品を保管するのも大変な作業ですね。きっと頭の中には、面白いアイデアがポップコーンのように次々浮かんでくるのでしょうね。どれもこれも動く仕掛けになっていて、一部は触って体験もできます。

北陸科学館や交通科学館などから依頼を受けて製作した大きな作品や、パズル雑誌や中学テキスト表紙のシリーズもの等たくさんありました。次の用事がなければ飽きずに眺めて遊んでいたい、そんな思いに駆られます。夏休みは、お子さん連れで賑わうでしょうね。新型コロナ感染拡大防止のため人数制限があるそうですから、8月9日までの入場には余裕を持ってお出かけ下さい。

今日は在館予定日ではなかったのに、わざわざ駆けつけてくださって、ありがとうございました。おかげで楽しい時間を過すことができました。学生時代、連れ合いが担っていた映画史の授業で話した光学玩具に、興味を持ったのだそうです。

7月22日と31日14時から、千光士さんによる作品解説があります💝子ども達が、千光士さんの作品と話を聞いて刺激を受け、未来のアート作家誕生に繋がれば良いですね。

 

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