おもちゃ映画ミュージアム
おもちゃ映画ミュージアム
Toy Film Museum

2022.01.02column

寄贈品あれこれ

もともと仕事が遅いうえに雑事に追われて、ようやく年賀状を投函したのが暮れも押し詰まった30日。振り返れば7月の祇園祭関連イベント時から振り返りがまともに書けていなくて、反省することしきり。

ともあれ、寄贈いただいて紹介できていないものを気が付く範囲で。

SNSでは紹介したのですが、昨年出版された『Routledge Handbook of Japanese Cinema』。

日頃からお世話になっているロチェスター大学のジョアン・ベルナルディ教授と名古屋大学准教授の小川翔太さんが編まれた立派な本。

当館についてもジョアンさんが取材して紹介してくださいました。嬉しいことに、これを読んで、12月22日ドイツから日本学術振興会国際ポスドク研究員として早稲田大学におられるケアスティン・フォーケン博士が来館。レコードトーキーと女優岡田嘉子の研究をされているのだそうです。

ハリウッドで特撮担当として『アポロ13』などで活躍された大阪芸大卒業生の北村さんから寄贈していただいたシネマテーク・フランセーズの図録。この表紙に写っている幻灯機に惚れ惚れ。これまでコレクションされた特撮映画の8mmグラフも数多く寄贈いただきました。

これも最近大阪芸大卒業生の浜名さんから寄贈を受けた『アメリカン シネマトグラファー』。1980年代から2000年代のアメリカ映画の撮影技術を中心にした専門雑誌です。研究資料としても価値があり、研究者に提供できることになりました。

こちらも大阪芸大卒業生の林健二郎さんから。初めて小説に挑戦された作品『ろくぶんの、ナナ』(岩崎書店)が昨年4月に出版され、ジュニア冒険小説大賞に輝いたほか、福島正実記念SF童話賞も受賞されました。おめでとうございます。

新作の『星屑すぴりっと』は、尾道に暮らすふたりの中学生が京都のおもちゃ映画ミュージアムへ、従兄弟がつくった卒業映画を観に、1日だけの旅をする、という筋立てです。林さんが許嫁と当館に来館してくださり、昔の仲間たちに再会し、それがモチーフになったようです。

9月22日に、講談社児童文学新人賞の最終選考が行われ、『星屑すぴりっと』も佳作入選しました。ダブル受賞、おめでとうございます。映画ではないのですが、児童文学という小説の世界に、才能が開花されました。今年中に出版の予定です。当館が舞台だけに、とても楽しみです。

これは、昨年5月に木村様から寄贈いただいた幻灯スライド。53本もあり、素晴らしいことにテキストが1冊除き全て揃っています。幻灯機も頂戴しました。同じ12月22日に早稲田大学の鳥羽教授が来館され、幻灯フィルムについて調査されていることを聞いたばかり。他にも紙製のフィルムもありますし、研究に活かしてくだされば嬉しいです。

11月23日に寄贈いただいた立教大学教授の貞包(さだかね)英之さんから届いた『20世紀日本における漫画・アニメの歴史社会学』。お会いしたのは2018年9月で、ディズニーのパテを探して来館。当館の名前も書いてくださっていますので、少しでも研究のお役に立てたのでしたら嬉しいです。SNSで紹介したら、同じような分野を研究をされている方が慌てて発注しておられました。研究者の世界も大変です。

今年5月に、この本をだしにイベントを計画しています。筆者の東 龍三さんはこれが初めての小説で、ペンネームも新しく考えられたもの。これまでもたくさんの本を出版されていますが、小説家としてはこの名前で貫かれるそうです。筆者の巧みな関西弁を聞いているだけでおもしろいのですが、小説もまんま。12月20日に出たばかり。

進研ゼミのこどもチャレンジ小学1年生12月号で

当館所蔵のミュートスコープで協力させていただきました。アニメ玩具のキットがとてもよくできていますし、アニメの仕組みが分かりやすく書いてありますので、小さいお子さんが来館の折に見てもらおうと思います。若かりし日に進研ゼミのベネッセコーポレーションが、福武書店という社名だった時代に勤めていたことがあり、時を経て繋がりを持てたことが嬉しいです。

これは寄贈品ではありませんが、紹介しそびれていた紙フィルム「レフシー」の作品とW8の映写機。

こちらは12月18日に赤穂市からお越しの前川さんに寄贈していただいたおもちゃ映画とキングのおもちゃ映写機。曾祖父の方が大切にされていたもの。フィルムは『ミッキーの日曜日 』『ベティさんのお掃除』『太郎さんの冒険撮影』でした。近いうちにデジタル化してお送りする約束をしています。

子どもたちが大好きなプチプチアニメ『ニャッキ!』(ポスター右上に手描き書き込み)の作家で東京藝術大学大学院教授の伊藤有壱先生から、素敵な「ハーバーテイルのすべて展」の大判ポスターが届きました。

2019年3月23日~4月7日まで、先生と教え子さんたちの作品展「ストップモーションアニミズム展inKYOTO」をしてもらったときに見せてもらったのが『ハーバーテイル』でした。横浜の港に面するビルのレンガ坊やが、旅に出るお話。その作品が作られてから10年になるのを記念して、この作品DVDが付いた上掲本がクラウドファンディングを活用して出版されました。

せっかくなので販売のお手伝いができればと申し出て、うちでも販売することに。西日本では唯一の販売スポットです。どのように作ったか、アニメを志す人の参考にもなります。ぜひ、お買い求めください。

26日に久しぶりに訪ねてきてくださった映画研究者で批評家の伊藤弘了(ひろのり)さん。

実はクリスマスイブ24日に新米パパになったばかり。おめでとうございます!!!いつもお嬢ちゃんのことを考えているからか、自分で考えたというサインもかわいらしいです。今年7月に出版されたばかりの『仕事と人生に効く 教養としての映画』(PHP研究所)は大変に評判で今6刷目。既に7刷目も視野に入っている勢い。コロナ禍の影響か、「教養」と冠がつく本が今ブームなのだそうです。この本もその流れの一冊ですが、映画が「効く」というのが面白いですね。この本も販売していますので、ぜひどうぞ‼

まだまだ書き忘れているのがたくさんあると思います。新着情報の「活動記録」にその都度書くようにしているのですが、頼りなくて申し訳ないです。今年は、抜けがないように心がけます。寄贈いただいた皆様、誠にありがとうございました。そして、ご覧になりたい方は遠慮なく、お声がけ下さい‼

 

 

 

 

 

 

 

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