おもちゃ映画ミュージアム
おもちゃ映画ミュージアム
Toy Film Museum

2023.12.03column

良いこといっぱいあった12月2、3日

昨日12月2日同志社大学良心館RY106教室で開催した証言とスケッチ画で蘇る“南方抑留”の苦難「敗戦後、東南アジアで抑留された日本兵」は、おかげさまでたくさんの参加を得て充実したイベントとなりました。関わって下さった皆様、」お忙しい中参加して下さった皆様に、心から御礼を申し上げます。今、当日の動画を編集しておりますので、いずれ公開できたらと思っています。写真はイベント終了後の記念写真。イベントの主人公・野田明さんの写真を手にしておられるのが佐世保からお越しくださったご長男の明廣さん。明廣さんを囲むように明さんのお子さんとそのご家族の皆さん。写っておられない方も2人おられて、総勢10名が駆けつけて下さいました。五島列島からも遥々お越しいただいたので、大変な出費になったのを恐縮していましたが、有名な同志社大学校内で明さんを主にした催しが営まれて、家族が一堂に会することが出来たと喜んで下さって安堵しました。右端がそもそものきっかけになった長崎新聞の犬塚泉記者。その背後が同志社大学での講演を可能にして下さった小黒 純・同志社大学社会学部メディア学科教授。私の斜め後ろが、当日講演と野田明廣さんとの対談をして下さった中尾知代・岡山大学大学院教授。私の左隣が、受付を手伝って下さったインドネシアから京都外国語大学に留学中で当館で知り合ったクリスタル・カリスタさん。

無事に催しを終えることが出来て安堵し、当館スタッフとして力を貸して下さった5人で文化堂珈琲店で労いの場を設けていたら、同志社大学キャンパスの大きなクリスマスツリーが点灯🎄毎日アタフタして今年はクリスマスの設えもしないまま12月のカレンダー1枚残すのみになりました。一年はあっという間。やってしまわねばならないことが山済みで、気持ちは焦りますが、暫しそんなことを忘れて美しいクリスマスツリーに見とれました。

そして今日3日午前中は、先ほどの写真右端の犬塚記者が取材に来てくださいました。無事に記事が掲載されたら改めてご紹介します。実現すれば長崎新聞で紹介して頂くのは昨年5月25日付けに次いで2回目。その時のことはこちらで書いています。良ければクリックしてご覧下さい。長崎の人にも当館のことを知っていただく機会となるだけでなく、それによって古い映画フィルムの価値に気付いて頂き、「家にあったよ」と提供して頂ければなお嬉しいです。

さて、取材を受ける前に、東寺で月に一度開かれている「ガラクタ市」に出かけました。

紅葉はピークを過ぎたかもしれませんが、赤や黄色に彩られて世界遺産五重塔も綺麗です。夕べは野田さん一家も東寺ライトアップを楽しんで下さったかしら。

今日の戦利品は「もう人形は買わない」と自分に誓っているにも関わらず、また木目込みの五月人形を買ってしまいました。

この人形は来年五月の節句で出窓に飾ります。そしてもう1点、この時期にふさわしい掘り出し物を見っけ!

12月14日は赤穂浪士討入の日。『仮名手本忠臣蔵』の討入場面を描いた有名な歌川國芳の絵では、写真のように袖に白く山形が入り裾にも描かれていますが、リーダーだった大石内蔵助は夜目立たないよう火事装束を真似て黒小袖を見につけるよう申し合わせていたようです。赤穂や山科で行われる義士祭ではこの鋸歯紋の袖ではなくて、袖口に白布一枚の衣装で歩いておられます。丁度22日に開催する無声映画上映会@伴家住宅で『忠臣蔵』(収録版)をご覧頂きますので、その折に羽織ろうと思います。当館にも堀部安兵衛を主人公にしたアニメーションや時代劇の断片がありますが、彼は高田馬場の決闘で名を馳せ赤穂浪士四十七士随一の剣客で人気があります。

午後にお越し頂いたのは、京都大学東南アジア地域研究研究所准教授の山本博之先生。奥様の京都先端科学大学嘱託講師後藤多恵先生が、2日の催しに参加して下さり、お二人で実際のスケッチ画を見に来てくださいました。お二人とも高校時代に交換留学生としてマレーシアで学ばれたことがあり、現在も山本先生はマレーシアを、後藤先生はインドネシア・北スマトラ州をフィールドに研究されていて大変興味深くご覧頂きました。

手にしておられるのは野田明さんが持ち帰られた「エンダウ海軍作業隊」で帰国前に手作りした文集『噴焔』。とても貴重な資料だと思うので、2日参加者の皆さんに「どなたか活字化を手伝って下さらないかしら?」と呼びかけたのですが、その翌日に山本先生が手を挙げて下さいました。これまで中尾先生が野田さんからお聞きになった話、調査された内容、スケッチ画とあわせ、『噴焔』が本の形になれば南方抑留に関する立派な資料として活かされることでしょう。完成が今から大いに楽しみです。ちなみに、山本先生のおじいさまは佐世保出身で南方の戦線に従軍されていたそうで、お父様も高校まで佐世保にお住まいでした。さらに言えば、野田明さんが抑留されていた「エンダウ」は山本先生のかつての留学先の町に近い土地だったそうで、不思議なご縁があったのだなぁと思います。

更に嬉しい出会いが続きました。9月にドナルド・キーン・センターなどの支援を受けてコロンビア大学に招待いただき、17日夜6時から、LenFest Center for the Artsで当館所蔵するフィルムを時系列で繋いで作った『おもちゃ映画で見た日中戦争』を海外初上映しました。

その時ピアノ演奏をして下さった松浦牧亜さんが、ニューヨークから来て下さいました‼一目見て、「牧亜さんに似ているなぁ」と思い、恐る恐る尋ねたら本物でした。いやぁ、驚きました。

ニューヨークでは、牧亜さんの素晴らしい演奏のおかげで大きな拍手を頂き、高く評価して頂きました。この時の振り返りもまだ書けていないのですが💦一生ものの大切な思い出が出来ました。ゲインズ先生他お世話になった皆様に改めて感謝感謝‼です。まさか牧亜さんと日本で再会できるとは思ってもみなかったので、来館いただいたことを本当に嬉しく思います💗

お土産に頂いたチョコレート。山本先生ご夫妻、牧亜さんも一緒に美味しく頬張らせていただきました。本当に良い2日、3日が過ごせ夢のようです。感謝で一杯‼

 

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