おもちゃ映画ミュージアム
おもちゃ映画ミュージアム
Toy Film Museum

2024.02.12column

オーストラリアからの若いお客様

西オーストラリア州の国際的港湾都市バンバリーから3人の若者が来てくれました。ネットでどのようなところか検索しましたら、「人懐っこいハンドウイルカで有名」とあるのを見つけまました。イルカもその土地の人柄に適応しているのでしょうか、3人はとっても気さくで陽気でした。展示している「映画を描いた着物柄」にも興味を持ってくれて、着物も世相を反映するメディアの一つだと申しましたら、頷きながら見入ってくれました。

ペイジさんが指差しているところが、バンバリー。

これは日本独自の玩具「ベビー・トーキー」。トーレンスのターンテーブルにジャズのレコードをかけ、その上にベビー・トーキーをセット。陽気な3人は踊り出しながら、スリットを覗き骸骨が踊り出すアニメーションを見てご覧の表情。他にも紙フィルムの映像もご覧頂きました。リアクションが良いと、つい張り切っちゃいます。日本語が少しできるインディアさんが「あなたたちの情熱が素晴らしい」と言って下さったのも嬉しい。手前のダニエルさんは早速当館のYouTubeチャンネルに登録して下さって、『突貫小僧』の英語活弁バージョンを見て下さいました。

気さくな3人と一緒に記念写真を「面白柄着物」の前で1枚。良き出会いでした💖今朝これらの写真を送ったら、ペイジさんからお礼のメールが早速届き、「まず、お二人と素晴らしい時間を過ごしました。そして、私たちに示してくださったおもてなしに感謝しています。 とてもたくさんのことを学びました! インディアと私は昨年の 4 月にこの通り(後院通)を歩いて通り過ぎ、次回はここに来ようと思っていました。素晴らしい午後をありがとうございました」と綴ってありました。1年間覚えていて、思い出して下さったことが嬉しい。

夜になって「POW研究会」の高田様から催しの案内メールが届きました。広くお知らせをしても構わないということでしたので、コピペしてご紹介します。

<オーストラリア人元捕虜家族との交流会>
日時:3月4日(月)午後2時~4時
場所:神田神保町 日本出版クラブ会館4F会議室 (地下鉄神保町・JR水道橋・お茶の水
より徒歩で白山通りへ)。いままで、外務省で行っていましたが、この会場なら、もっと
気楽な気持ちで集まっていただけると思います。 <https://shuppan-club.jp/access> アクセス | 日本出版クラブ (shuppan-club.jp) 参加費:資料代500円 参加連絡先;2月末までに参加申し込みを下記へお願いします。 参加者には改めて詳しい
連絡を差し上げます。 高田ミネ;mime388@nifty.com <mailto:mime388@nifty.com> 笹本妙子;kiki@ee.catv-yokohama.ne.jp <mailto:kiki@ee.catv-yokohama.ne.jp> <呼びかけ> 2010年度から始まった日本外務省の「日豪草の根交流計画」(オーストラリアの元捕虜・
家族を招聘する事業)では、元捕虜の方々の高齢化に伴い、2018年度から捕虜の次世代を
中心とした人々が招聘されていますが今年度は3人の方々が来日します。 日本軍の捕虜となったオーストラリア兵は約22,000人におよびます。彼らはシンガポール
やジャワの他、泰緬鉄道(タイ、ビルマ)やボルネオ、日本にも送られて過酷な労働を強
いられ、うち約8,000人(約36%)が飢えや病で死亡しました。生還した人々も心身に刻
まれた深い傷に長く苦しみ、そのトラウマは次世代にも引き継がれています。 今回来日する捕虜家族2人のうち1人はシンガポールと泰緬鉄道で使役された捕虜の娘さん、
もう1人はシンガポールのチャンギ収容所で最年少生存捕虜として記録された祖父を持つ方
です。彼らの父や祖父から聞かされた捕虜体験は彼らの生き方や価値観、日本観にどのよ
うな影響を与えているのでしょうか。今回の来日に彼らは何を求めているのでしょうか。
皆さんと交流する中でいろいろお聞きしたいと思います。 ロシアによるウクライナ侵攻が始まって2年、そしてイスラエルのガザ爆撃。これらの戦闘
の中で民間人を含む捕虜に関する報道も伝えられています。世界中から戦争の足音が聞こえ、
「新しい戦前」と言われる今、あの暗黒の時代の再来を防ぐには、戦争がもたらす傷の深さ
を知ることが第一です。国を越え、互いにその体験を共有し、理解し合い、ともに平和を求
めていく--、私たちはこの交流会をそのような機会にしたいと考えています。どうぞ皆様、
お誘い合わせてご参加下さいますようご案内申し上げます。 ……………………
昨年11~12月に 南方抑留をテーマにした展覧会を通して日本人がJSP(降伏日本兵)として過酷な
強制労働に従事させられてきたことを紹介しました。と同時に、敗戦前の日本兵の加害についても
触れました。POW研究会は昨年12月労作『捕虜収容所・民間人抑留所事典-日本国内編―』(すい
れん舎)を出版されています。

オーストラリアから明るい若者が訪ねて来て下さり、交流したばかりの日に、第二次世界大戦の折に
日本が行った所業の影響が今も後を引いていることを学ぶ案内が来てちょっと驚きました。関心が
ございましたら、ぜひお出かけください。申し込みの際は「太田文代の紹介で知った」とお伝えく
ださい。

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