おもちゃ映画ミュージアム
おもちゃ映画ミュージアム
Toy Film Museum

2023.09.09column

小さな国際交流から

もう少ししたら、コロンビア大学訪問の旅に。不慣れな海外旅行なので頭の中は既に緊張状態なのですが、来月中旬に実施する京都国際映画祭担当部門の準備や、11月12月に助成金を得て計画している2事業の準備もあり、あれやこれやで落ち着かない日々を過ごしています。

そんな中で、海外から来てくださる人々と接していると、それぞれの人が渡航の準備をして、実際に来日し、異国の人とコミュニケーションを図りながら日本での滞在時間を楽しんでおられることに思いを致し、単純に「みなさん立派だなぁ」と感心してしまいます。

そこで、今回も最近出会った海外の人々の紹介を。9月2日に2組目のアフリカ大陸からTRACYさんとNICKさんのご夫妻が来館。

奥様がピンでマークされているのがアフリカ大陸最南端のケープタウン。Wikipediaによれば「ヴァスコ・ダ・ガマが1498年に喜望峰回りの欧印航路を開発して以降、この地方は欧州と東洋とを結ぶ主要航路となっていたが、喜望峰沖は航海上の難所であるにもかかわらず、ポルトガル領のルアンダとソファラ間には補給港がなく、交通の障壁となっていた。このため、オランダの東インド会社がこの地域への補給港建設を計画し、同社に所属していたヤン・ファン・リーベックが1652年にテーブル湾南岸の、現在のケープタウン中心部に入植し、ケープタウン市を建設した」のがアフリカ有数の世界都市ケープタウンの始まり。

南アフリカ共和国といえば知っているのは、黒人初の大統領になった故ネルソン・マンデラさん。Wikipediaによれば「アパルトヘイト廃止運動の中心人物であり、1994年に黒人初の南アフリカ共和国大統領になったネルソン・マンデラは、ケープタウン沖合いにあるロベン島の刑務所に1964年から1990年までの27年間収監されていた。釈放後、最初の記念演説はケープタウン市役所のバルコニーにておこなわれ、10万人の聴衆を集めた」そうで、2日に来館いただいたご夫妻はこの演説を聞かれたのかしら?現在はイギリスにお住まいだそうです。

ネットで「マンデラが遺したもの」を読みました。1994年大統領になった時の演説では、「虹の国」を建設すると宣言。多くの民族・人種・文化・言語の多様性を認め、1997年にはLGBTの権利も新憲法で保障し、2006年同性婚の合法化も実現しています。誰もが人間としての尊厳を尊重されるような社会をつくろうと取り組む姿勢は素晴らしいです。そういった意味では、日本はまだまだですね。

ご子息は上智大学で英語と哲学を教えておられるのだそうです。ともあれ、アフリカ大陸からのお客様と知って、私は大はしゃぎ。それなら最初にアフリカから来られた人の写真をお見せしようとしてブログをクリックしたのですが、残念ながら未掲載💦 でもSNSでは書いていたので、それをご覧にいれました。

遅まきながら6月28日、初めてアフリカ大陸からのお客様をお迎えしたご兄弟を、改めてここにご紹介しますね。

ずっとこの日が来るのを待っていたので、お会いできて本当に嬉しかったです。向かって左がお母さまの国スペインのマドリッドとバルセロナの間に位置するクエンカからお越しのEDU兄弟のお兄さま(46歳)、右がお父様の国赤道ギニア共和国EQUATGUINEAからお越しの弟さん(42歳)。遠路はるばる京都で、一緒に観光💖

赤道ギニア共和国の国旗は1979 年 8 月 21 日に採択されました。緑はこの国の天然資源、農業、ジャングルを象徴しています。青は本国と島々を繋ぐ海を象徴し、白は平和を、赤は独立を求めて戦士たちが流した血を象徴しているのだそうです。

「小さなところなんですよ」と言いながら、お住いのEQUATGUINEAにピンでマーク。最初にアフリカ大陸にマークしてもらった瞬間💗

そして、お兄さんがお住いのクエンカにもピンでマーキング。弟さんは少し日本語を勉強中で、日本に関心を持ってくださっていることをとても嬉しく思いました。素敵なご兄弟との楽しい出会いでした💖

9月6日に韓国の釜山からお見えになった大学生のカップルは、映像に興味をお持ちでした。

韓国映像資料院が今春発行した『ARCHIVE PRIZM』#11に載っている当館紹介記事を紹介したら、興味深そうに手にしてご覧になっていました(掲載内容につきましては、こちらで書いています)。2階でいろんなサイズのフィルムをスキャンしてデジタル化している様子を紹介したり、先の戦争中にソウル市内を撮影した映像などもご覧頂きました。若い人が私たちが取り組んでいる内容に興味を持ってくださるのが嬉しかったです。釜山は国際映画祭でも有名ですから、いつか機会があれば訪れたい街のひとつです。

そして、9日来館いただいたのはポーランドからのお二人。

教師でイラストレーターとしても活躍のマヤさん(右)とデジタルアニメーター、デザイナーとして活躍されているアンジェイさん。マヤさんとはインスタで早速繋がりました。

二条城へ行った後、グーグルで検索をして「面白そうだ」と訪ねて下さいました。ポーランドからは、2019年11月3日にアニメーション作家AgaさんとMaciekさんのお二人が来て下さって、35ミリフィルムに即興で絵を描いてアニメーションを作って下さったことがあります。お二人は「Kinomanual」のグループ名で今も活躍中で、その時の出会いはこちらで書いています。2019年は日本とポーランドが国交を樹立して100周年の記念の年でした。そしてまた、ポーランドの方と知り合うことが出来ました。

私設の小さなミュージアムですが、だからこそ小さな出会いを大切にして、お互いの国の平和を願いながら、これからも交流が続けていけるよう願っています。

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