おもちゃ映画ミュージアム
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Toy Film Museum

2023.12.01column

12月2日付け「LIVING」紙で、12月23日講演と参考上映『祇園祭』のお知らせ掲載!

各戸に無料配布される情報紙「LIVING」12月2日号に、12月23日に開催する映画『祇園祭』(1968年、山内鉄也監督)をテーマにした催しの案内記事を載せて頂きました💗

2019年から毎年夏に映画『祇園祭』をテーマに催しを開催してきましたが、今回は夏の展示だけで終わらずに、寒い冬の日にも講演会と上映をすることにしました。新着情報でも書きましたが、戦国時代に書かれた公家などの日記をみると、結構季節外れと思える時期に巡行していることが分かります。それで、吐く息が白くなる冬に映画『祇園祭』をするのも面白いのではないかと思い、計画しました。

理由にはもう一つあって、一連の取り組みで最もこの映画について詳しく研究されていると私が思う京樂真帆子滋賀県立大学教授が、12月20日に『映画と歴史学-歴史観の共有を求めて-』を出版されるので、そのお祝とお披露目も兼ねました。歴史学者の視点から見た映画論は、新たな気づきがいっぱいあって面白いです。当日の先生の演題は「祇園会から祇園祭へ-映画『祇園祭』から消えた僧兵-」です。

併せて、「当初の監督だった伊藤大輔が作りたかったのはこのような映画ではないか」と、伊藤監督が語っていたことに基づき、当館館長の太田米男が編集した研究バージョン(135分)もご覧頂きます。当時海外でもカットされて上映されていた場合があることが分かっています。果たしてどの場面がカットされたのか興味があります。海外でこの映画上映時の評はないのかしら?

さて、これは11月23日付け京都新聞の記事で、11月11日に開催された祇園祭山鉾連合会創立100年記念シンポジウムの様子を報じたもの。ステージ後ろに投影されている画像が「雪降るなかの祇園会」の絵です。文中で京都国立博物館名誉館員の下坂守さんは、季節外れの巡行もしばしばあった例を絵図を示して紹介され、応仁の乱以前に延暦寺と幕府の政治的な緊張と対立下でも町衆は山鉾を出し続けたと話されたと書いてあります。記事にもありますように、本来は延暦寺と幕府の対立がこうした季節外れの巡行をもたらしたのですが、映画『祇園祭』では比叡山延暦寺の僧兵が消えていて、幕府に立ち向かった町衆による民主主義の映画として描かれています。どうしてこのような描き方になったのか、京樂先生のお話をぜひお聴きになってお楽しみください。

定員は25名で予約優先です。築100年を超えた織屋建て町家を改修して再活用していますので、隙間が多く暖房していても寒いです。風邪をひかないよう、できるだけ暖かい服装でお越しくださいませ。1300円(入館料込み)、定員25名(予約優先)。多くの皆様のお越しを心よりお待ちしております‼

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