おもちゃ映画ミュージアム
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Toy Film Museum

2024.03.18column

5~7月開催「毛利清二の世界 映画とテレビドラマを彩る刺青展」と関連イベントのご案内

先に新着情報でご案内しました通り、5月1日~7月28日、長年にわたり映画とテレビドラマで俳優・刺青絵師として活躍してこられた毛利清二さん(市内在住)の仕事を振り返る展覧会をします。毛利さんが刺青を描いた俳優さんには、高倉健さん、鶴田浩二さん、松方弘樹さん、藤 純子さんら著名なスター150名ほか、延べ2000人以上に上るそうです。その下絵などが大切に残されていましたので、それらの資料を途中で一度展示替えを行いながら、ご紹介しようという稀有な企画です。題して「毛利清二の世界 映画とテレビドラマを彩る刺青展」。

3月10日京都大学吉田南構内総合人間学部棟1102で、第66回化粧文化研究者ネットワーク研究会と京都大学映画コロキアム共催でトークイベント「東映・刺青絵師 毛利清二氏に聞く『俳優に刺青(スミ)を描く(ナガス)』とは」が開催されましたが、4月27日(土)14:30~16:30にも関連イベントとして、京都市男女共同参画センター「ウィングス京都」のセミナー室ABで、東映㈱経営戦略部フェロー山口記弘さんによる講演会「東映刺青映画の歴史」がございます。

上掲がそのチラシです。

他にも、①特別展初日5月1日(水)16~17時、一連の企画発起人である都留文科大学山本芳美教授に展覧会の見どころをお話して頂きます。

    ②6月16日(日)14~15時、毛利清二さんご本人によるギャラリートーク。

    ③最終日の7月28日(日)14~15時、クロージングイベントがございます。 

山本芳美先生よりメッセージが届いておりますので、以下にご紹介します。

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実行委員・発起人の都留文科大学教授の山本芳美です。本展は、「刺青絵師」として伝説的な存在である毛利清二さんの「仕事」を俯瞰する最初の試みです。4月に94歳となる毛利さんは、これまでトーク・イベントや展示などの企画をすべて断られてきたそうです。
実は2023年12月に入るまで、毛利清二さんの作品を展示するという発想はありませんでした。その年の3月にお話をうかがいはじめてすぐに画集、そしてライフヒストリーを刊行すべく、出版社への企画説明を繰り返してきました。はかばかしい反応を得られなかった11月、「身体性を通じた社会的分断の超克と多様性の実現」(学振受託研究:学術知共創 東京外国語大学言語文化研究所(AA研)代表:床呂郁哉教授)という研究プロジェクトに研究参画者として加わることになりました。
 
身体を研究するに当たって、それを普遍主義的かつ静態的(固定的)な旧来の身体観のバイアスから解き放って、身体を「多様性(diversity)」と「変容(transformation)」の相から総合的に検討していくことを試みる
 
というプロジェクトの趣旨文が目に入った時、「毛利清二さんと俳優たちが織りなす刺青を描き、演じる実践」は、まさにこの文章にある世界だと気がつきました。そして、天啓のごとく降りてきたのが「企画展を準備しながら、毛利清二さんの聞き書きを本にまとめる」というアイディアでした。幸い、その発想に青土社が乗ってくれました。
12月より準備委員会を立ち上げて、走り始めました。あっという間にさまざまなスペシャリストが集まり、心強い応援団となりました。応援団の熱意に押されて、毛利さんからも発信がはじまっています。貴重な機会ですので、ぜひ各種イベントにもご来場し、毛利さんの世界に触れていただきたく思います。企画展にご来場されると、オリジナルポストカードがついてきますよ!
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最後に、当館で開催する特別展のチラシをこちらでも掲載します。
 
今回の展示はJSPS科研費20H01411の助成を受けての研究成果として開催されます。なお、18歳未満の方のご入場はご遠慮いただき、代金につきましても特別料金1000円(現金のみ)となっております。皆様のご理解とご協力を賜りますよう何卒宜しくお願いいたします。
 
 

 

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