2025.03.21column
国立アイヌ民族博物館の「キヨウト コタン」展
北海道の国立アイヌ民族博物館から先日届いたチラシです。うっかりしている間に最終日が明後日に迫っていました💦13日から23日までですから短期間の展示。タイトルは「キヨウト コタン―京都でふれるアイヌ文化」。京都文化博物館では明日「アニメでみるアイヌのお話」がありますし、府立図書館でも図書のミニコーナーが23日まであります。そしてメイン会場の京都国立博物館古都館では、期間中様々な講演やワークショップが行われていて、その中の一つ、明日22日15時半、北海道博物館学芸副館長小川正人さんの「近現代史アイヌ史の中の〈京都〉」があります。小川さんは当館のサポーター会員でもありますし、明日は聴講しようと思います。
最初にお越しいただいた時に、当館が所蔵している『北海道鰊漁』と『アイヌの熊狩り』のパテ・ベビー版映像の話をしました。この映像も研究に役立っていると良いなぁと思います。
新潟の「映画の郷から」さんから寄贈頂いた1934年の映像です。この映像も含めたパテ・ベビー集『パテ・ベビー誕生100年~国内編』は、2023年度活動成果物としてDVDにしました(非売品で、会員特典用です)。
展覧会副題の「キヨウト コタン」は、「京都」を表すアイヌ語なのだそうです。チラシ表に書いてある「ブンカㇻ」もアイヌ語で、ブドウやサルナシなどの植物の蔓を意味する言葉。アイヌ文化で繋がる博物館等のネットワークを「ブンカㇻ」と愛称し、その繋がりや広がりへの期待を込めて活動されていて、小川さんはその運営委員会委員長をされています。
もしもお時間があるようでしたら、ぜひこの機会にお出かけください‼ 要観覧料。
昨日は正会員としていつも応援して下さっている京都大学人文科学研究所高木博志教授が2003年から2024年まで班長を務められた人文研のシンポジウム「近代京都、周縁からの創造」を聴講しました。「近代京都を観光言説ではなく、政治・社会・文化から構造的にとらえる共同研究」の報告でした。今回は、京都の鴨東地域、養豚、女子教育、社会運動を取り上げて、4人の研究者が研究成果を発表されました。一口に「京都」といっても歴史があるだけに、いろんな切り口からの研究があるものだなぁと思いましたが、小川さんの講演タイトルも「近現代アイヌ史のなかの〈京都〉」。どんな話が聞けるのか楽しみです。
末筆になりましたが、高木先生は3月いっぱいで定年を迎えられるので、最後に花束が贈られ、来場者一同からの大きな拍手で称えました💐長い間お疲れさまでした。今後益々のご活躍を期待しております💗