おもちゃ映画ミュージアム
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Toy Film Museum

2022.10.28column

京都アンティークフェアでGET‼

毎回見に行くのを楽しみにしている京都アンティークフェア。その初日に連れ合いと交代で出かけてきました。コロナが幾分落ち着き始めていることもあってか、大勢の人出でした。「緋毛氈を差し上げます」の文字が早速目に飛び込んできて、お店の方にお礼を申していただいてきました。ビックリするほど大きくてきれいな状態の緋毛氈で、ひな祭りの時期だけでなく、今後の展示で使うのに重宝します。買うと高いのでラッキー‼だけど余りに大きいので四苦八苦していると、通りがかった親切な女性が手伝いを申し出て下さり、これまたラッキー‼助けてもらいながら何とか手持ちの袋に押し込んで、次へ。広い会場を見ているだけでも十分に楽しい。

そうして、一目ぼれして買ったのが、この正絹袋帯。町家に戻って早速飾りました。季節を考えて新嘗祭を思わせる稲穂と犬張子、歌舞伎の演目「暫」を描いた凧、雪兎の絵が描かれている部分を表にして飾りました。先日、吉例顔見世興行で南座正面に高く掲げる「まねき」を書いておられる井上さんが来て下さいましたが、年々墨の入手が困難になっているそうです。今頃は「まねき」書きでお忙しい時期かも。「暫」は市川團十郎家の家の芸である「歌舞伎十八番」のひとつ。

他には、正月の“左義長”、“毬”、“狐と稲荷”、“立ち雛”、“春駒”、江戸時代の子どもの玩具の一つ“振り振り(ぶりぶり)”、節分の“豆”、端午の節句に飾って邪気を払う“花薬玉”、菅原道真に因む鷽替え神事の“鷽”、重陽の節句の“菊”、七五三参りの“千歳飴”、民芸玩具の“デンデン太鼓”と“鯛車”。鯛の赤は幼児の悪病を退散させるとされていました。もうひとつ“しまだいのじょうとんぼ”というのも描かれているようですが、ちょっとわからず。。。このように一年を通じての健やかな日々を願う伝統行事や祭事にまつわる絵が帯の両面に描かれていて、眺めているだけでも楽しいです。

連れ合いが得てきたものは、明治時代の箱入り「ゲントウ機」。ガラスの種板は『忠臣蔵』のようです。これも来年3月に披露しましょう。

まだ紹介していなかったのですが、下掲は今月初めのガラクタ市で購入してきた幻燈機。連れ合いが漆を塗り直して綺麗にしてくれました。

アマチュアの人が手作りした幻燈機だと思われます。

ガラスの種板の一つを投影したもの。辮髪が描かれている絵ですね。

外に光が漏れないようにしながら、中の燃焼の様子が分かるよう濃い目のガラスを用いて作られていました。

LEDの電球に替えて投影してみた正面からの様子。

ガラス種板の一つ。

蝋燭でも楽しめるようしていた痕跡が。

そして、こちらは10月10日東京都多摩市にある“ゆりのき保育園”から寄贈頂いた8ミリスライド。写真のように段ボール3箱分がきちんと保存されていて、全部で26作品がありました。前任の園長先生が大切にされていたものだそうです。点検したところ、酢酸臭がひどく退色していましたが、画像は綺麗なので、これも3月の催しの時に披露できればと思っています。

今、幻燈の専門家の先生方3名に、小冊子用原稿を書いて貰っています。そのこともあって、骨董市ではつい幻燈に目が行ってしまいがち。予定では3月19日に3名の先生方に来てもらって催しをします。今のうちから予定していて下されば嬉しいです。

最後に連れ合いが作り直してくれたステンドグラス風外灯を載せて、今日のブログはおしまい。最後までお読みいただきありがとございます‼

【追記】

今日はアメリカから自家用船で日本に来られ、京都で4週間滞在するというマイケル・ラッセルさんが来館。おしゃべりと映像を楽しんで下さいました。うちに来る前に大河内山荘を見学してきたそう。「それなら、明日京都アンティークフェアに行くと楽しいですよ」と案内しました。円安でたくさんの買い物をして楽しめることでしょう。良い骨董が捨てられることなく、例え海外に行くことになったとしても、先ずは大切に保存され次世代に継承されることの方が一番だと思います。最近の日本の文化への姿勢を見ていて、なおさらそのように考えてしまいます。

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