おもちゃ映画ミュージアム
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Toy Film Museum

2024.04.20column

4月26日、依田義賢先生脚本『僕らの弟』上映会

今朝の京都新聞に、来週26日旧伴家住宅レセプション棟で上映する第9回無声映画上映会『僕らの弟』のお知らせを書いて頂きました。この映画は依田義賢先生が手掛けられた脚本では、唯一残っている無声映画です。

記事は、1999年8月14日終戦記念日の前日に、京都文化博物館で井上陽一さんの活弁付きで連れ合いが勤めていた大阪芸術大学の研究費を得て復元した『僕らの弟』お披露目上映会の案内です。

今日午前中に来館いただいた親子さんは、向日市から。そうと聞いて4月26日の上映会の話をしましたら、偶然ですが、お嬢さんは、今回上映する『僕らの弟』のフィルムが見つかった向日市の西山高校にお勤めされていたのだそうです。先に来館いただいた元同僚の方から当館のことをお聞きになって、お父様を誘って来館いただきました。「早速、西山高校ゆかりの人たちに上映会のことを案内する」と言って下さって、大変嬉しく思いました。

ちなみにお父様は、かつて四条大宮上がったところにお住まいだったそうで、「昔は界隈に映画館がたくさんあった」と周辺を歩きながら懐かしい思いにいっぱいになられたようです。

『僕らの弟』に関することは新着情報で先日書きましたので、お読みいただければ嬉しいです。/news/infomation/9730.html

映画のもとになった大阪毎日新聞の記事は大きな反響を呼び、日活が依田義賢先生の脚本、春原政久監督によって映画にしただけでなく、大阪毎日新聞も四貫島小学校で実在の人々によって撮影した再現ドラマ『非常時涙の少年』を作りました。余波はそれだけにとどまらず、レコード『母なき家の母 房一少年』にもなりました。

音楽評論家の毛利眞人さんにこのレコードを持っておられないかお尋ねしたところ、タイミングよくヤフーオークションに出品されていることが分かり、愚息に頼んで落札して貰いました。

どうやら、太平蓄音機㈱発売のタイヘイレコードは2枚組。落札したのは後半の表面(三)と裏面(四)でした。

盤面に「特盤 レコードドラマ 大阪毎日新聞社涙の報導 涙の逸話 母なき家の母 房一少年」とあります。声は大井新太郎、伏見正光 其他大勢」とあります。

同時進行でドイツのボン大学にある片岡コレクションにも利用申請をして音源を送って頂き、レーベルの画像4種類も送って頂きました。映画とは多少異なっていますが、当時の人々は映画やレコードを聴いて「何て感心な子どもだろう」と涙したのがわかります。映画復元にあたって映画の舞台になった四貫島地域を調査したところ、多くの人が『僕らの弟』のタイトルではなく、『母なき家の母』のタイトルで覚えておられたそうです。

26日はこのレコード音源も聴いて頂こうと思っています。この夜限りの特別な催しですので、お一人でも多くの方に見聞きして頂けたと願っています。映画が57分ですので、いつもより少し遅い21時に終了します。参加費は1500円(学生は1000円)。当日19時ごろから玄関入ってすぐの和室で受け付けをしますので、現金でお支払いを済ませてから2階の和室へお進みください。コーヒー、紅茶、緑茶のサービスがありますので、くつろいでお楽しみいただけたら幸いです。皆様のお越しをお待ちしております。

 

 

 

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