おもちゃ映画ミュージアム
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Toy Film Museum

2017.02.28column

「柳下美恵のピアノdeシネマinキョウト」、アットホームな雰囲気で開催

柳下美恵のピアノdeシネマ - コピー 国内の無声映画ピアニストとしてパイオニア的存在の柳下美恵さんをお迎えして開催したフランスとアメリカのアニメーション上映会は、たくさんのお客さまにお越しいただいて、盛会裏に終了しました。

DSC00074 (2)1月に山形で、2月には東京の渋谷、愛知県春日井市、沖縄県那覇、そして、京都の当ミュージアム、3月3日には再度東京のアップリンク渋谷、5日には新潟県上越市の高田世界館(今年築105年を数え、現存する映画館としては最古級)と旧今井染物屋での演奏付き上映会に出演と、目覚ましい活躍をされている方です。この日も「映画を楽譜にして」素敵な演奏を披露してくださいました。

気心が知れた間柄に甘えて、昨年見つかって話題になった小津安二郎『突貫小僧』に伴奏を付けていただき、それを録音テスト盤にしました。この作品は、2月3日の東京アップリンク渋谷でも演奏されましたが、即興演奏なので毎回異なる演奏という楽しみがライブにはあります。

DSC00076上映作品はチラシに掲載した7本をブルーレイで、もう一本急遽決めた『ジャックと豆の木』(アメリカ、1933年、U.B.Iwerksの作品  )を16㎜映写機で上映しました(上掲写真)。

当日参加いただいた溝渕一夫さんから、パテ社が発売した9.5㎜映画フィルムのカタログ(販売リスト)のWEBサイトを教えて貰いました。細かく記載されていて、今後の資料としても活かせます。今回上映した中でカタログ番号が判明したのは、最初に上映した『フリップとフロップ』だけで、番号555。残念ながら、製作年は不詳のままでした。

Jack & Beanstalkそれから、『ジャックと豆の木』を作ったアイワークスは、ミッキー・マウスの生みの親だということも教えて貰いました。

フランス映画は、チラシ掲載順に上から4本上映。観念的というか哲学的で、国民性が良く出ています。キャラクターの動きより、テーマ性を重視していて面白かったです。翻訳のボランティアをして下さった吉川恵子さんは「フランスものは、やたら字が多い。おしゃべりな国民性が良くわかる」、一方のアメリカ映画に対しては「ディズニーを彷彿させる軽快でスマートな感じ」とのコメントを残して、ご主人さまとイタリア旅行へ。当日ご覧いただけなかったのが残念でした。実写とアニメーションが混在した『床屋のココさん』は、以前坂本頼光さんの活弁付で上映したことがあります。同じ映像でも、活弁付と生演奏だけの上映とを見聞比べをしてみるのも面白いですね。『床屋のココさん』の作者フライシャー兄弟の「ココさん」が他にもありますので、いずれ機会を設けて上映したいと思います。

DSC00080上映後の記念撮影。遠方からも駆けつけてくださり、ありがたいことでした(前列向かって左端が溝渕さん)。

DSC00086スクラムを組んで記念写真も撮りました。1月15日新野敏也さんをお招きして開催した映画教室終了後、スクラムを組んで撮った写真がとってもお気に入りなので、同じようにみんな仲良く、楽しく、元気に過ごした記念になれば良いなぁと願ったからです。理由はもう一つあって、この日私は着物deデビューしたので、その記念に。バタバタしながら双葉マークの着付けをして割烹着で過ごしましたが、「でも、ちょっと記念に」と思う気持ちが急に湧きあがってきて、皆さんに無理強いしてスクラムを組んでもらいました。前列向かって右の名古屋からお越しの林緑子さんは、「知らない人と急に腕を組むなんて、面白い」と言ってくださり、昨日頂いたメールにも「交流会もアットホームで素敵な場所だと感じました」と感想を書いてくださいました。「アットホーム」、この響きがとても嬉しかったので、ブログの見出しに付けました。

随分前から着物を着たいと思ってはいましたが、なかなか実行に移せずにいました。ところが1月28日森恭彦さんと武部好伸さんをお招きして講演会をした折り、参加者に着物姿の素敵な女性がおられたので、思わず「着付けを教えてくださいませんか?」と声をかけてしまいました。山村流の舞踊をされている山村若静衿さん。京都市内にお勤めをされていることもあり、2月5日17時、7日19時、12日19時の3回にわたってミュージアムに来ていただいて個人レッスン。開始当初から目標は2月25日と決めていましたので、大げさなようですが初志貫徹できて感無量です。箪笥の肥やしになりかけていた和服が、おかげさまで目を覚まし、今日は帯を買いに行ってきました。これからも、機会をみつけて着物を着ようと思っています。

DSC00093 (4)交流会終わりごろに来館いただいた小学1年生、いがたりゅうのすけ君とお父様。せっかくの機会だからと、柳下さんの生演奏付きでアニメーションをスペシャル上映。目を輝かせて「楽しかった‼」と言って帰られました。お父様と「今日の体験が、将来何かクリエイティブな仕事に進むきっかけになったら良いですね」と話しました。

今回の生演奏付きアニメーション上映会は、全て録音しました。録音作業は竹本洋二さんにお願いしました(スクラムを組んでいる写真の前列左から2人目)。松竹や東映の撮影所で活躍され、今は大阪芸術大学で録音の指導をしておられます。連れ合いの同僚でもあります。柳下さんの提案で、電子ピアノ以外の音も付けることにし、残った仲間で映写機が映る場面はおもちゃ映写機を回し、蜂の大群が出る場面はおもちゃの楽器を鳴らして、別録音で効果音を補足しました。まさかこんな出番があるとは想像もせず、とはいえ童心に戻って楽しい時間でした。この音源を利用して、3年目用のサポーター特典DVDにする計画です。どうぞ、お楽しみに‼

 

 

 

 

 

 

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