おもちゃ映画ミュージアム
おもちゃ映画ミュージアム
Toy Film Museum

2017.07.25column

7月15日の祇園天幕映画祭で当館推薦映像をご覧いただきました

祇園祭で歩行者天国になる7月15日、四条通の四条大橋~八坂神社に2つのスクリーンを立てて、そぞろ歩きする人々に映像を観てもらう「祇園天幕映画祭」に2度めの参加をしました。思い返せば昨年1月に京都市内で行われた新年会で、この映画祭を牽引している月世界旅行社の岡本建志さんと出会い「野外上映が夢だ」と話す私に誘ってくださったのが昨年の「第9回祇園天幕映画祭」。この時は四条界隈の昔の記録映像を何本かまとめて編集してご覧いただきました。その中にかつて祗園祭に参加していた甲冑武者行列の様子が映っていたことから、大きな話題になりました。

ちなみにこの映像を寄贈して下さった方の縁から、7月21~23日「『卒業』~スタートライン~」完成後初上映会場に当館を選んでいただくことができましたし、6月30日迄「弓矢町の武具飾り」を開催されていた京都産業大学ギャラリーと繋がることもできました。いずれも映像が結ぶ縁です。

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2回目参加の今年は、DVD作成に協力させていただいた「京都祇園祭りの山鉾行事」のダイジェスト版と「1956~59年の京都ニュース」の中から選んで上映させていただきました。

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京都新聞でその中の1本について紹介していただいたこともあり、スクリーンの前には、大勢の方が集まってくださいました。昨年も驚いたのですが、映画祭スタッフの方がニュースの背景を良く調べてわかりやすく説明してくださったのが、とても良かったです。

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京都で生まれ育った人々には、どれも懐かしい映像だったことでしょう。まだデジタル化もされず、経年劣化で酸っぱいにおいがしている貴重なフィルムがたくさんあり、それらの修復、保存、活用が今後の課題です。

私共の上映の前には、京都映画センターさんによる16ミリフィルム上映がありました。私が到着した時には、1930(昭和5)年につくられた影絵アニメーション『煙突屋ペロー』を上映していて、これがすこぶる良かったです。煙突屋ペローは、助けた鳩に兵士を次々に出すことができる「魔法の卵」を貰います。彼はこの卵を使って、国の戦争勝利に貢献します。しかし、故郷へ帰る汽車の窓から戦争の爪痕を目にしたペローは、声高に「こんなご褒美なんかいらないっ!」「戦争なんて消えてなくなれ!」と国から貰った褒美と「魔法の卵」を捨ててしまいます。メッセージ性が強く、きな臭さがどんどん強まる今の日本に通じる「息苦しさ」を思わずにはいられません。日本が戦争へと向かう時代に、同志社大学の学生だった中野孝夫を中心に結成したアマチュアのアニメーション映画制作団体「童映社」が1929~1930年にかけて作った作品です。ネットで「影絵アニメーション『煙突屋ペロー』とプロキノー1930年代の自主制作アニメーションの一考察ー」というのを見つけましたので、良ければご覧ください。

ともあれ、路上で16ミリ映写機で昔のフィルム上映を楽しめるなんて素晴らしい‼ 学生さんスタッフの熱いボランティア精神もあって、年々充実した映画祭に成長し、今年は素敵なCMも制作されました。にわか雨に遭うこともなく、涼やかな風に吹かれて、大勢の人に楽しんでいただけて何よりでした。

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