おもちゃ映画ミュージアム
おもちゃ映画ミュージアム
Toy Film Museum

2015.11.22column

「第4回無声映画の夕べ」終了

11月14日(土)は、久しぶりに雨が降ったと思ったら、止む気配もなく終日雨、雨。お客様の足の心配をしつつ、午後5時からの「第4回無声映画の夕べ」の開始時間を待ちました。この日に間に合わせようと、姉が作ってくれた黄色い暖簾をかけました。型紙を置いて染めたミュージアムのトレードマークがデザインされています。型染京友禅の工場跡にふさわしい仕上がりで、器用な姉に感謝!晩秋の日暮れは早く、鉛色の空が徐々に暗くなってきました。

DSC03835この日は、NHKのスタッフも来館され取材していただきました。だからこそ、絵になるくらい大勢の人に来てほしくて、あちこち呼びかけました。有難いことに当日参加の方が何人もおられ、結果的に用意した席が埋まり、心底安堵しました。

DSC03841 当日の活動写真弁士は、東京からお招きした佐々木亜希子さん。障害がある人もそうでないひとも一緒に楽しめるよう、字幕や副音声に配慮したバリアフリー映画の普及活動にも熱心に取り組んでおられます。この日の演目は、尾上松之助主演『雷門大火 血染の纏』(1916年、日活)。サイレント映画の台本は、活弁士の方が書くのが常。「当時の資料がほとんどなく、随分大変でしたが、楽しんでいただけるよう頑張りました」とご挨拶された通りの熱演で『血染の纏』が上映され、皆さんスクリーンに食い入るように見入りました。

小休憩の後、大正15年(1926)に営まれた松之助葬儀の記録映像も上映。共にサイレント映画ですが、かたや演奏付き、こちらは映像のみの静かな鑑賞で。時折、尾上松之助遺品保存会代表松野吉孝さんらによる映像の説明なども聴きながら、20万人もの人々が見送った壮大な葬送列を鑑賞しました。松之助だけでなく、若き日の阪東妻三郎ら俳優さんも大勢見られるとあって、何度見てもびっくりするくらい大勢の人が、89年前の京都の町を埋め尽くしていました。

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当日は、会員でもある篠原俊次さんが作成された葬送行列の想像行程マップなどの資料も配布しました。その後の、交流会で「今も営業中のお店屋さんが写っていた」などという情報も得られました。堀川丸太町の松之助自宅から、葬儀会場となった大将軍の日活撮影所までの道のりを、可能な限り明らかにして、みんなで歩いてみたいというのが目下の目標です。

西陣地域の映画関係地点に詳しい会員の井村和雄さんが、先日言われた言葉が印象に残っています。「おもちゃ映画ミュージアムができてから楽しくなった。今までは一人で調べていたけれど、ここに来たら仲間と一緒に調べられる。楽しみが増えた」と。同じことを篠原さんもおっしゃっています。お母様の介護をしながら、膨大な資料と取っ組み合いしつつコツコツと身の回りの歴史を解き明かしておられます。そうしたことが大好きな私も、お二人のお話をお聞きしながらワクワクしています。初めて井村さんとお会いして、一緒に西陣地域を歩いた時の私のブログがこちらです。その時の楽しかった思い出が今も忘れられません。

 記念撮影後に設けた交流会には、佐々木さんも参加していただき、和やかなひと時をご一緒することができました。その後「日本映画初期の大スター尾上松之助ゆかりの土地なのだなあと、葬儀の映像や皆様の会話を伺いながら 感慨深いものがございました。 無声映画の夕べも継続され、茶話会的な交流会も増えて、京都の映画文化の拠点となるよう願っております。」と温かいメールをいただき感激しております。会員の西岡りきさん手作りのケーキも本当に美味しく、居合わせた皆さんの幸福感を満たしてもらいました。ありがとうございました。

なお、この日撮影された映像も含めた番組、BSプレミアム「新日本風土記」は、1月8日午後9時から放送される予定です。

 

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