おもちゃ映画ミュージアム
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Toy Film Museum

2021.01.27column

第44回日本アカデミー賞協会特別賞に池端松夫さん‼

第44回日本アカデミー賞協会特別賞は、東映京都撮影所の池端松夫さんほか2名に贈られるという吉報です。450作品を超える作品の塗装を手掛けてこられた映画美術における塗装の第一人者です。

池端さん、誠におめでとうございます!!!!!

2015年のおもちゃ映画ミュージアム開館にあたって、築100年を超えた京町家を改装しました。その時、東映京都撮影所美術トップ石原昭先生のお声がけで、ベテランスタッフの方が幾人も手伝いに来て下さいました。本当にありがたかったです。その一人に池端さんもおられました。

その時は本当は病み上がりで無理ができないお身体だったそうですが、早速「汚し」をかける作業に取りかかってくださいました。町家内装のデザインは石原先生。

身軽にひょいひょいと移動しながら、どこもみな築100年に見えるように「汚し」をかけていきます。

手伝いにきてくださった山口博哉さんが、俄の弟子入り。池端さんの指示を受けて汚しの作業。

全く経験がない山口さんに、塗装のやりかたのあれこれを話しておられます。それをみていた映画美術の宇山隆之さんは「珍しい光景だ」とそっと教えてくれました。昔ながらの徒弟制度のように、汚しの技術は、師匠のやり方を目や耳で盗んで覚えたものだそうで、池端さんがこのように教えておられるのを見たことがないのだそうです。宇山さんは、池端さんが話しておられるのを耳をダンボにして聞いておられたのかも。

宇山さんは寒い冬から春先にかけての改装工事中、町家の土間にテントと寝袋で寝泊まりして、ミュージアムの内装を仕上げてくれた大恩人。この写真右奥に物置や16ミリリールを嵌め込んだお洒落な裏木戸をつくってくれたのも彼。

その宇山さんが美術を担当した『37セカンズ』が、映画批評専門誌『映画芸術』の「日本映画ベスト&ワースト」で2020年ベストテンの第2位に選ばれていました‼ チラシに彼の名前が載っているのを見たときは、本当に嬉しかったです。

さて、もう一方の2020年ワーストテンの1位は、黒沢清監督の『スパイの妻(劇場版)』だそうです。第77回ヴェネツィア国際映画祭で銀獅子賞(監督賞)に輝いたにも関わらず、ですが。そして、この作品は日本アカデミー賞にはノミネートされていません。先ほどの『37セカンズ』や『本気のしるし(劇場版)』も除外されています。日本アカデミー賞の規定に、劇場に先行してテレビ放映された作品は対象外とあるのだそうです。因みに毎日映画コンクールでは、『スパイの妻』も対象になっていましたので、賞ごとの個性といえばそうなんですが、何だかなぁ。。。

ともあれ、58年にわたって塗装の仕事で映画に貢献されてきた池端さんが、日本アカデミー賞で表彰されることは本当に喜ばしいことです。改めまして、池端さん、栄えの受賞、誠におめでとうございます!!!!!

 

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