おもちゃ映画ミュージアム
おもちゃ映画ミュージアム
Toy Film Museum

2018.06.12column

PRINCESS MUSEUM代表かわたまさなおさん

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私共の活動に、いつも親切に、そして温かく応援して下さっている絵本コレクターのかわたまさなおさんが、5月30日発売したばかりの『Lightning』に4頁にわたって掲載されましたので、記念に一枚撮りました。同誌は、こだわりのある暮らしを追及するライフスタイルマガジンで、毎月30日に発売される総合月刊誌です。

この日、本業のデザインの仕事で来京され、その折に京都駅南のワコール新京都ビル(京都市南区西九条北ノ内町6)にご案内いただき、役員さまにお繋ぎいただきました。いつも外から見ていて「綺麗なビルだなぁ」と見上げていましたが、中もとても清潔で明るく、美しい空間でした。1階には、クラフトグッズも販売されていて、喫茶も楽しめます。専門の人が選んだ貴重な本もたくさんありました。1階にはギャラリーもあり、訪問した時は写真展を開催中でした。こうした素敵な場所で、かわたさんのコレクションと、当館の幻燈機なども少し置いて多くの方にご覧いただけたら素晴らしいなぁと思っています。

川田さんが当館に最初に訪ねて来られたのは、2017年10月19日のこと。やはりデザイナーとしての仕事で京都に来られたついでに、「以前から関心を持っていて、初めて来ることができた。実は幻燈機とフィルムを持っているが、どうしたら良いかわからない」ということでした。生憎連れ合いが不在で、頼りない私一人での対応になりましたが、とても感じが良い方で、話が随分と弾みました。

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12月10日に連れ合いがいる時に再訪していただき、お持ちのフィルムを見せていただきました。それらは英国などにおられた時に購入された古い「シンデレラ」の映像でしたが、見る道具がなくて、ずっと仕舞われたままでした。

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早速、パテの映写機などで映写。感激した面持ちでご覧になるかわたさんです。。2018y03m01d_124848826 - コピー (2)

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実写あり、アニメーションありと様々な「シンデレラ」がありましたが、中には草むらでシンデレラが靴を履かせてもらうものや、お馴染みのカボチャの馬車が登場しないもの、シンデレラがお母さんのお墓の近くに植えたハシバミの木に小鳥が飛んできて、シンデレラにドレスを運んでくるものなど、知っているようで、実は知らなかった多様な「シンデレラ」のお話を見せていただきました。

かわたさんによれば、フランスの詩人、シャルル・ペローが1600年代に書いたものと、『グリム童話』に収められているものの2種類あるそうです。ディズニーの『シンデレラ』は前者の系統で、先に挙げた小鳥がドレスを運ぶのは後者なんだそうです。

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こちらは、今年に入ってから見せてもらった「シンデレラ」。ドイツの有名なロッテ・ライ二ガーの影絵アニメーションではなかったかしら?

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影響を受けて、最近では連れ合いも「シンデレラ」の文字に目がいくようになって購入した、ピンクの小箱に入っていたパテオラマのスライドフィルム「シンデレラ」。かわたさんのコレクションに加えてもらいました。

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そんなこんなで、1000冊以上ある「シンデレラ」の絵本とこれら貴重な映像を大勢の人にご覧いただく場を京都国際映画祭と連携して持てないかと考えています。『Lightning』にも載っていますが、かわたさんの絵本コレクションは『シンデレラ』などのプリンセスものばかりではなく、『オズの魔法使い』『不思議の国のアリス』『白雪姫』など多数。とりわけ『シンデレラ』が多いということから、絵本やフィルムなども含め、『シンデレラ』に関するコレクション数が世界で一番多いとギネスブックに申請中です。

さて現在、軽井沢の絵本の森美術館で、かわたさんの「シンデレラ&プリンセス絵本展」が開催中です。軽井沢方面へ旅行に行かれる方は、ぜひお出かけください。

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元々はデザインの参考資料にしようと、アンティーク絵本や童話を収集されていたかわたさんでしたが、ひとりの小児科医と出会ったことから、このアンティーク絵本展が始まりました。そのお話がまた、貴いのです。

15年前から世田谷にある国立成育医療センターでボランティア活動をされていましたが、2014年、その病院の小児科医に「子どものケアハウスの必要性を広く知ってもらうには、どうすればいいか」と相談を受けたのだそうです。その時閃いたのが、これまで集めた絵本の展覧会を開いて、必要性をアピールするパンフレットを作るなどしてPRするというアイデア。幸いなことに展覧会には想像をはるかに上回る人々が足を運んでくださいました。かわたさんの「シンデレラ&プリンセス絵本展」は今年で5回目。収益の一部は、全国に子どもケアハウスを建てるためのボランティア活動に寄付されています。

心の優しいかわたさんは、病気と戦っている子どもたちとその家族のためだけでなく、当館の団体サポーターにもなって活動の応援をして下さっています。当館ホームページのトップページにPRINCESS MUSEUMのバナーを貼っていますので、ぜひご覧ください。そして、良ければ5月30日発売の『Lightning』もお手に取ってお読みいただければと思います。

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