おもちゃ映画ミュージアム
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Toy Film Museum

2020.01.31column

2月2日の京都市長選挙あれこれ

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届いたばかりの2月2日付け京都民報に私の談話も載りました。別に政治的な活動をしているわけではありませんが、求められて、いつも考えていることを話しました。取り上げたのは、京都市に保存と活用を訴えている京都ニュースです。1956~94年に京都市広報課が制作し、市内の映画館で上映されていたもので、244作品のフィルムが劣化した状態ではありますが、奇跡的に残っているのがわかりました。これらは市政報告や、催事、景観の変化などを折々に記録した貴重な映像資料です。存在を確認した段階で、京都市の「まちづくり・お宝バンク」に登録し、市民の財産として保存し、活用すべきだと訴え続けています。

京都国際映画祭2017の期間中は10月12日~15日の4日間通して旧立誠小学校で、一部デジタル化されていた映像を一般公開し、どのようなものか見て貰う場を用意しました。現市長さんには、まだまだ未作業のフィルムがたくさんあり、その調査、保存、活用をしていくために支援が必要だと訴え、「どのようなものか、ぜひ実際に見てください」と直接お願いしましたが、残念ながら見て貰えませんでした。「文化芸術都市」と言いながら、「京都市にはお金がない。『京都ニュース』は過去の事業。終わったことに今更予算をたてることはない」と仰っているそうですが、なんとももったいないことだと思います。

昨年9月、世界中の博物館関係者が一堂に会したICOM京都大会会場では、担当の方のご尽力で、主会場となった国立京都国際会館が映っている「京都ニュース」をまとめた映像を上映していただきました。2017年旧立誠小での一般公開の時は、10月7日付け京都新聞夕刊で「60年前ですが…京のできごとです」の大見出しと「戦争遺児靖国参拝/祇園まつり音頭」の小見出しで大きく掲載していただいたこともあり、参加者は往時を思い出しながら、一様に懐かしい映像に見入っておられました。会場には「戦争遺児靖国参拝」に参加した経験がある女性も見に来ておられ、当時のお話を聞かせて貰うこともできました。

さらにこの映像(1956年、№3で取り上げた8項目の一つ「靖国の遺児、東京え」)は、昨年出版された松岡勲さん著『靖国を問う 遺児集団参拝と強制合祀』の中で資料として活かされました。切り口を変えれば、いろんなテーマの資料として有効な映像です。映っている方、そのご家族にとっては懐かしい映像でしょう。「終わったことだから」と切り捨てないで、映画・映像文化にも敬意を示し、振興できる行政に変えて欲しいです。その点からも「文化や文化財保護の予算を増やして、京都の文化の保護・継承を進める」と表明しておられる福山さんに期待しています。

実は、この取材を受けた前日の26日付け京都新聞を目にしてびっくり仰天しました。

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AC JAPANの「認め合うことが、チカラになる。」が空々しく感じてしまう排他的、ネガティブな文言の全面広告。政策論戦を投げ捨てた「反共」広告に対しては、SNSで多くの方も発信し、反響を呼びました。福山候補は、共産党とれいわ新選組の推薦を得てはおられますが、党員ではなく事実に反しますし、仮にそうだとしても、あまりに酷い表現です。

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この広告は同じ26日付け朝日新聞、読売新聞京都版に載ったもの。日経新聞にも載ったと教えてくださった方もありました。これらの新聞には推薦人の顔写真が載っていませんが、29日付け京都新聞の記事では、

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とあり、広告が載らなかった毎日新聞は29日付け社会面で

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取り上げています。広告が載った26日付け朝日新聞「天声人語」は朝鮮(韓)半島出身の詩人尹東柱(ユン・ドンジュ)について触れていました。その最後部分に載っていた韓国のことわざ「行く言葉が美しくてこそ返る言葉も美しい」が、目に留まりました。居丈高な「NO」の言葉は、京都の人々の分断を持ち込みこそすれ、美しい言葉が返ってくることはあるのでしょうか?

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そして、昨日は京都新聞にこの広告が掲載。全面広告は多額の費用が掛かり、「つなぐKYOTO 2020」は、このための募金を広く呼び掛けて、実現したものです。中には、給料の大半を募金した人(おそらく若者)もおられるそうで、聞いていて目頭が熱くなりました。世界中が、日本が、そして京都もおかしな時代になっています。今ここで立ち止まり、しっかりと今後を見据えて、舵取りを誤らない人を選ばなければなりません。

これまであまり政治に関心がなかった私が今回ばかりは、選挙に関心を示すのは、久々に京都市民に戻って初めての選挙だからです。実は今回私ども家族には「選挙のおしらせ」はがきが届かず、意思表示をできないことが分かった悔しさもあります。

27日取材を受けたときに「で、投票はどこで?」と問われ、「まだはがきが届いていないのでわからない」と答えたところ、「もう届いているはずですよ」と言われてびっくりしました。転入届を出してから3か月経てば投票できるものと思い込んでいて、そのうち届くだろうと暢気に構えていたのです。不思議に思って、京都市選挙管理委員会事務局に尋ねたところ、「選挙人名簿に記載がない」とのこと。思ってもいない返事でした。

その登録は、転入届を出せば、電子化が進んでいる今、連動して登録されるものとばかり思っていましたが、そうではなかったのです。登録する日というのがあって、毎年3、6、9、12月の各1日に選挙人名簿に登録するほか、選挙の時にも登録をするそうです。それは選挙の種類ごとに決まり、今回の市長選は1月18日に登録されたそうです。3か月ルールは変わりませんので、10月18日までに転入届を出していたら、今回の市長選で投票可だったのですが、私どもが転入届を出したのは10月23日だったので、僅か5日違いで、投票できないことに。同じ10月23日に京都市中京区から滋賀県に転出届を出した知り合いに今確認したところ、彼女のところには「選挙のお知らせ」はがきが届いていたそうです。フ~ン。

選管の人は「あちこち住所を移動する人がいるので困り、こうした登録方法になった」とおっしゃいましたが、なんだか腑に落ちません。皆さんは、この選挙人名簿登録についてご存じでしたか?こんな時でもなければ見ることがなかった京都市の選挙人名簿についてのサイトhttps://www.city.kyoto.lg.jp/senkyo/page/0000072769.html

 

 

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